chikakumaco
これは、傍観者である「ルカによる福音書」なのだと思う。
前作までの、胸に迫る毒気は影を潜め。意外な程に、優しい物語になって行く。
表現としては、ユキが「目的」の為に 不特定多数の男に抱かれ、陵辱されるという、むごたらしいシーンが多いし、ダメな人はダメだと思います。
ユキの「目的」それは…。愛する鳴海さんの生き別れになった弟さんを探すこと。
鳴海さんは、その事でずっと。眠れない夜を重ねて…
ストーリーだけなら神〜萌2評価にしたいところです。なかなか緻密に練られた展開でした。カナエの過去は、彼自身の中でもまだとぐろを巻いていて、けっして前巻だけで片付けられる問題ではなかったのですね。皆が目を背けて忘れられるならそれに越したことはないように思えるかもしれない、でもそれでは本当の意味で幸せにはなれない。楽な道ではないけれど、オウギがあえて自分にとって厳しい選択をしたところに好感が持てまし…
ストーリーはしっかり組み立てられていたように思います。「皆が妊娠させたい男子」というキャッチコピーがパワーワード過ぎて、最初はαだらけのクラスに1人で編入したΩがとにかくピンチに陥り続ける話なのかなという想像していました。が、確かにΩのカナエがαに狙われるシーンも多いといえば多いのですが、そういったシーンがメインではありませんでした。ストーリーの軸はあくまでも、唯一運命の番かもしれないαのオウギ…