遠野春日さんのレビュー一覧

艶恋 小説

遠野春日  円陣闇丸 

一蓮托生の二人

艶悪の続編(新装版は発売日がこちらの方が早いですが、艶悪の悪の2年後のお話なので艶悪を先に読むことをお勧め)

東原と貴史の関係は続いているものの、会う回数が減っていることや甘い言葉がないことに不安を抱き東原との関係を続けるか悩んでいる貴史。
そんな矢先、独立した貴史の弁護士事務所にアルバイトとして訪れた同級生に好きだと甘い言葉で迫られます。

その様子をを見て自分の本当の思いが貴史に届…

7

艶悪 小説

遠野春日  円陣闇丸 

言葉足らずな愛

メインは川口組若頭と弁護士執行貴史のお話し。
今までは男女問わず手広く遊んでいた東原でしたが、貴史に出会い惹かれていきます。
これまでの情人とは扱い方も違う特別な存在だ認識しているのに、貴史本人に対しては傲慢な態度で甘い言葉の一つもかけることができません。

そんな東原の態度に不安を感じつつも、突き放して関係を終わらせることができない貴史。
ある日、東原にライバル心を燃やす男に拉致監禁さ…

3

嫉妬は黄薔薇に託して 小説

遠野春日  円陣闇丸 

自信のないツンデレ

「摩天楼」シリーズのスピンオフ作品、「告白は花束に託して」の続編です。シリーズはともかく前作は読んでいないと話についていけません。

1冊すべて表題作、ジーン(受け)の視点でストーリーは進みます。

前作で恋人同士になった二人ですが、ジーンは自分の性格が悪いことを自覚している分、自分に自信がありません。そのため、西根(攻め)が基に先に個展の話をし、同郷の弟子を可愛がっている様子にヘソを曲げ…

1

告白は花束に託して(新装版) 小説

遠野春日  円陣闇丸 

ツンデレ美人秘書

2005年発行の新装版、「摩天楼」シリーズのスピンオフ作品です。

「摩天楼」カップルの都築に失恋したと認めたくないジーン(受け)が主人公です。ツンデレで意地っ張りでプライドが高いジーンに対して、西根が根気強く接して心を開かせる話です。

シリーズ未読のためか、西根(攻め)がなぜジーンにそれほどこだわるのかという導入部があまりよく分かりませんでした。

また、都築の恋人の基に嫉妬するジ…

3

艶乱 小説

遠野春日  円陣闇丸 

『艶』シリーズ第三弾

情熱シリーズ『艶』編の第三弾。
『ひそやかな情熱』シリーズの佳人もたびたび登場します。

あらすじ:
体だけの関係に始まり、最近ようやく心を通わせつつある弁護士の貴史(受け)と、香西組若頭の東原(攻め)。
ある日、東原が何者かに襲われる事件が発生。
首謀者は、東原が過去に潰した組織の組長の息子のようで…

東原と貴史の両視点ありますが、より読者に目線が近いのは貴史。
兄の死をきっ…

15

疵と蜜 小説

遠野春日  笠井あゆみ 

表意買い!

​遠野さんの作品は最近ではシリーズ物の新しいものが出たときくらいしか読んでませんでした。
以前は作家買いするくらいに好きだったのに、読みたいと思う作品に出会えなくて…
イラストが笠井さんだったので衝動買いしてしまいました。

予備知識なしにあらすじも読まずに読み始めたのですが、カバー絵の殺伐とした雰囲気から事件ものかヤクザ関係か熾烈なビジネスかなどと思いました。
実際はそれらをミックスし…

2

花嫁と誓いの薔薇 砂楼の花嫁(2) 小説

遠野春日  円陣闇丸 

花嫁として生きていく選択

自身の性に秘密を抱えた元大尉・秋成が中東の地シャティーラで皇太子のイズディハールに見初められ、嫁入りしてからのその後の話。

前巻では秋成の境遇が可哀想ってのが第一にきて感情移入しづらかったが、続篇ではちゃんと秋成の心境の変化に目を向ける事ができた。
イズディハールに気を使わせるばかりで新たな環境に馴染もうとしないのを反省して、妃として前向きになったし、芯の強い所も伺えた。

二冊続けて…

3

砂楼の花嫁 小説

遠野春日  円陣闇丸 

受けの不幸設定が盛りすぎで可哀想

中東の地シャティーラを舞台にした皇太子・イズディハールと異国の訳ありな大尉・秋成のロマンスもの。
ザヴィア外相の護衛の一人としてシャティーラに訪れた秋成は帰国前日に偶然爆破テロに巻き込まれ、ザヴィア軍部に置き去りにされただけでなく、シャティーラ側にも重要な容疑者として拘束されてしまう。

この話は、お互いの国の情勢といった背景はしっかりしていて骨太な印象だ。
ただ、そこから秋成を庇ってくれ…

1

まなざしの誘惑 小説

遠野春日  蓮川愛 

安心して甘さを楽しむ作品

「じれったい口唇」のスピンオフ作品。
2004年ビーボーイノベルズにショートが追加されています。
前作とリンクしているので、両方読んでいると理解しやすいと思います。ただ、こちらを先に読んでも構わない気もします。

「まなざしの誘惑」
前作「じれったい口唇」で肇が雅之を嫉妬させようと恋人と偽って別荘に同行するホストの谷口聖(受け・20歳)が主人公です。5年前から父親の私設秘書で聖の世話をし…

1

裁きの騎士に恋して 小説

遠野春日  蓮川愛 

面白いけれど前作ありきのスピンオフ作品

「金のひまわり」のスピンオフ作品です。

表題作と「金のひまわり」の二人のショート「厄介だが恋しい男」の2作品が収録されているのですが、表題作の仁×記章で1冊にして欲しかったなと思いました。

表題作が記章(受け)の視点で進んでいくので、ショートは仁(攻め)の視点で、記章に惹かれた理由や過程を語って欲しかったです。

前作「金のひまわり」に仁×記章の出会い編「水族館の夜」があるのですが…

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