金ひかるさんのレビュー一覧

ノスタルジック・ラヴ 小説

ふゆの仁子  金ひかる 

夏から春への、短編連作

(多分新潟の)山村の夏祭りから始まる、短編連作。
それぞれのお話は全く独立しているようで、登場人物が少しづつリンクしています。
「なつまつり」
祖父江一哉は大学4年、就職も決まって、6年ぶりに祖母のいる田舎の家へ遊びに来ます。
そこで待っていたのは、子供の頃、夏休みなどに祖母の家に来るたびに一緒に遊んでいた、4歳年下の吉本茂人で。
一哉は茂人の事を全く忘れていましたが、茂人はずっと一哉を…

1

ムーンライト 小説

剛しいら  金ひかる 

設定がケータイショーセツみたいで…

月明かりの下、浜辺に倒れているのを見つけた美青年は、記憶を失っていて、さらに心臓病。
ようやく素性がわかったら、母親が他殺体で見つかったと、、、、
ここまででも充分てんこ盛りな設定で、さらに
この美青年を見つけたのが、大学病院で医師になりたての男。

これでもかのケータイショーセツ風設定、さすがに剛先生、文章は読みごたえあるし、読みやすいし、まあ、悪くはないです。
一樹の彼女としてちゃ…

0

征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

王子様ってオプション?

「私はこの城をあなたも込みで買ったのですよ」
このセリフで、私はすっかり借金のカタに取られちゃって、速攻カラダの関係に持って行かれ、あれこれやられちゃうんだ! って思いこんだんですが、あれ? このお話の作者さんはいつきさんだよ。そんなお話書く??
あれこれ考えながら読んでいったら、なぁ~んだ、違ったよ。自分の腐った考え方に大笑いしちゃいました。
でも、お話は面白くてサクサク読んじゃいました。…

1

アンラッキー 小説

日夏塔子  金ひかる 

寸止めかい!

続編は…出てなーい!
読み終えて真っ先に確認したのが続編の有無だったのですが、出てなかったことに涙涙です。
続編を確認してしまうというのは面白かったということなのですが、この消化不良さは脳内補完で間に合わせするしかないかなァ。

ヤンチャで元気で友達も多くて可愛い受け。
ある日受けは、愛想のない怖い一匹狼な同級生の顔に怪我をさせてしまう。
怖くてたまらないんだけど、受けは彼のことが気になって仕方な…

1

ディープブリージング―深呼吸 小説

神谷凪  金ひかる 

名作青春BL小説

取り立てて派手な設定もありませんが、まだ幼い二人の心が近づき、重なり合い、すれ違っていくさまを丁寧に描いている作品です。作者の神谷凪先生=榊花月先生なのですが、こんな引き出しもあったのね~、と思わせられます。

主人公は勉強だけがとりえのおとなしい高校3年生・佑季です。家に遊びに来ていた中学2年生の弟の友達の一人、オレンジのスニーカーの持ち主の凛と出会うことで、佑季の受験生の夏は少しずつ変わり…

5

夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

続編から先に読んだので、、

うっかり「真夜中に降る光 」を先に読んでいて(聞いて)しまって、気にはなってたけど、ずっと積んであったのをようやく読んだ。

「真夜中~」も結構可哀想な話だったけど、こっちも相当、可哀想。
自分の思いこみに、雁字搦めになってるかわいそうな子・一葉が、愛されているうちに、相手の黒石の愛と一緒に、自分自身も受け入れられるようになるの話だった。
黒石にしても、一葉という愛情を注げる相手を得て、よ…

1

チョコレートのように 小説

ひちわゆか  金ひかる 

言葉攻め最高

 梶本の正体はそうなんだろうなーと、先は読めましたが、それでも十分楽しめました。
 実生活ではオレ様な男は嫌いですが(大抵わがままなだけだったりするし)、BLではなんでこんなに好きなんだろう~というくらい、いいですよね!

 やっぱり、フェロモンでている男は最高です! そんな男に、翻弄されるちゃんと男な受けもいいですよね~~~。

 初読みの作家さんでしたが、とても読みやすくて他の作品も…

2

WEED 小説

木原音瀬  金ひかる 

思っていたより普通でした

始まりが3Pでレイプ、ということのみ知った上で読みました。
主人公の若宮は道徳的というには程遠いというか、人として大事な部分が欠けている面があると思います。その欠けた部分を埋めるのが、本人にとっては規格外の『恋愛』なのかな、と感じました。何の変哲もない男だったはずの岡田に次第に執着し、少しでも関係する女性の存在を感じると嫉妬したり、自分なりのやり方で必死に岡田に優しくしたりする姿は不格好ですがと…

5

エンドレス・ゲーム 小説

月村奎  金ひかる 

あ~胸がキュンと

やっぱり月村さんのお話はいい!
泣く予定じゃなかったのに、しっかりと泣かされてしまいました。でも、気持ちよく泣けるから、くせになりそうです~。
エロって全くありませんが、その分ほのぼのとしてて、胸がほわっと暖かくなって。

想いが通じ合っても、一回り違うってことや同性だってこと、誰とも抱き合ったことはないのに佐伯はいろいろと経験していること等々、一人で考えたって答えのでないことを誓史は考え…

5

征服者は貴公子に跪く 小説

いつき朔夜  金ひかる 

いつき朔夜さんにハズレ無し

いつき朔夜さん、相変わらず文章がしっかりしてて、やっぱいいなァと思いながら読みました。
毎回いろんな設定で楽しませてくださるいつきさんですが、今作はドイツの貴族が主役。
没落し、城を手放すことになり、そこをホテルにしようと日本からやってきた金持ち男と恋に落ちることになります。
凛としてて健気で頭のいいドイツ青年な受けに好感を持ちました。
外国人が受けでしかも主役で、相手役が日本人っていうの、珍しい…

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