金ひかるさんのレビュー一覧

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

変わり者の美人受

今月(2008年9月)、この作品のドラマCDが発売されました。
それを記念し、再読してみました(笑)

お人好しの外村が、可愛がっていた弟分に泣きつかれて引き受けた出張ホスト。
渋々出向いた先に待っていたのは、年上の男・薄氷志乃。

単なる契約関係で出会った二人が、いつしか惹かれ合い……というお話ですが。
受の薄氷が一風、変わり者(笑)

それは薄氷が育ってきた悲しい環境に、原因…

4

真夜中に降る光 小説

砂原糖子  金ひかる 

正統派ツンデレ?

主人公である金崎はTVでよく特集をされるような華やかなホストというより、どちらかというとやさぐれている……
チンピラホストです(笑)しかもかなり、嫌な奴。

金崎は辛い少年時代の影響で、「人を信用しない・人に期待しない」人なのです。
しかしそれは、人を信じて裏切られたくない・捨てられたくないという気持ちの裏返し。

そんな金崎に真正面から誠意と真心で迫ってくるのが、津久井。
空間デザ…

4

作る少年、食う男 小説

椹野道流  金ひかる 

ほのぼのと。

架空想定した世界を舞台の物語とこの作家にしては珍しい設定に惹かれたのだが、お得意(?)のドクター(しかも得意中の得意? の検死官)モノ。ちょっと期待しすぎていたかもしれない。全体的にはほんわかした雰囲気。

ウィルフレッドの過去も気になるし、ハルの出生にかんすることも片付いていないし、なにより執事・フライトが気になる。彼みたいなタイプが男に追いかけられて、おたおたしている姿を見てみたい。冷静だ…

2

蠱蟲の虜 小説

六青みつみ  金ひかる 

好きずきですが……

タイトル……何とかならなかったのでしょうか?
「蠱蟲」(こちゅう)と読むらしいです。
難しいし、なんか気持ち悪し^^;

話の中でもかなり気持ち悪いんですが……

でもって嫌だったのか?というとそうでもない(笑)
触手に変わる新しいアイテムか?なんて思いました。

昔「薔薇の名前」by水戸泉 の中でも、なんか種?みたいなのありましたよね。
あれに近いです。
ちょっと気持ち悪い…

3

ディープブリージング―深呼吸 小説

神谷凪  金ひかる 

必死な俺様

俺様には多分二種類あります。
自分に自信があると確信している俺様と、
自分に自信があるのだと自己暗示をかけて
いる俺様と。
どちらの俺様にしても、心底惚れてるなら
振り回され甲斐はあるでしょうね。

俺様だって甘える胸は欲しいでしょうから。

2

捨てていってくれ 小説

高遠琉加  金ひかる 

口の悪い沖屋の不器用さがせつない!

口が悪いが美人で切れ者編集長、沖屋は、4人の男性セフレをもつ遊び人かと思っていたら・・
恋に臆病な不器用者でした。昔、恋人に2人の関係を後悔されたという疵があり新しく恋人をつくることに臆病になり、自分に恋を告白し、沖屋の愛がほしいとせまる隆之に向けての名ぜりふが、「捨てていってくれ」なんですね。
痛い!年長者の包容力ならまだしも、職場の部下(しかもアルバイト)である隆之にはハードル高いっす!

5

そのわけを 小説

榊花月  金ひかる 

できればもっとじっくり、深く。

別に「好き」に理由は必要ないと思う。何か惹かれる。それで充分だが、この「そのわけを」は全体的に物足りない。登場人物が多い所為かもしれないが。

まず当て馬というか横恋慕&復讐を企んでいた志野原弟の存在が中途半端。倉方の暗い過去のひとつであるはずの志野原兄のが弟にも増して中途半端。どうして倉方が他人を信じられなくなったのか、その一旦を担っていて、過去の男でもあるはずなのに、最後のほうにとってつけ…

2

紅蓮の炎に焼かれて 小説

愁堂れな  金ひかる 

人間の醜さ

隆一の狡猾さゆえの滑稽さがあるものの、醜さ、不気味さが勝っている。和希のことを「好き」という気持ちよりもただの所有欲、略奪欲でしかないと思える。
表面上は清己の凄さを賞賛するような態度を取り、周囲の人たちに「出来た人間」とアピールしているが、その奥ではコンプレックスを刺激され、清己を見返すために真っ直ぐに努力すればいいものを捻くれて清己の大切な者、弟の和希に手を出したり、激昂した清己に刺されたと…

2

蠱蟲の虜 小説

六青みつみ  金ひかる 

痛いのが嫌いな方には、苦手かも・・

中世風のファンタジーです。奴隷として売られた物の病気になり砂漠で捨てられていた、リーン。死にかけていた所を、スパイ活動をして諸国をまわる遊兵のカイルに拾われカイルの手厚い介護のもとなんとか一名をとりとめます。
はじめて優しくされ命を救われたリーンはここで絶対的な信頼感と、母親に求めるような深い愛情をカイルに抱きます。
しかし、危険な諜報活動に子どもを連れて行くわけにはいかないと、大人になったら…

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