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表題作WEED

医師
マラソン選手・引越し業

その他の収録作品

  • EVER

あらすじ

エリート医師の若宮と悪友・谷脇はある雨の夜、一人の男を拾う。一夜限りの刺激的な遊びと、男を無理やり弄んだ若宮たちだったが、一週間後その男・岡田と偶然再会してしまい――。

作品情報

作品名
WEED
著者
木原音瀬 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
WEED
発売日
ISBN
9784882719861
3.7

(23)

(9)

萌々

(4)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
84
評価数
23
平均
3.7 / 5
神率
39.1%

レビュー投稿数9

シリーズ一作目

迷いつつも神です。
木原音瀬ファンです。

器用な男が不器用になる瞬間はいつですか。
自信のある男が自信をなくすのはどんなときですか。
答えは簡単だ。
それは、気が狂うほど本気で恋をしてしまったときだ。

この本には、表題作の『WEED』とその続編の『EVER』の二本が入ってます。
『WEED』はゾクゾクするほど面白かったです。
主人公は医者。極悪です。遊び人です。
ある日、友人と二人で、道で拾った男をホテルに連れ込んでレイプする。
二度と会わないと思ったその男に、偶然再会してしまう。
会いたくないのに何度か会わざるをえない状態が続き、会ううちに惚れてしまう。
そこからの葛藤と豹変っぷりが面白いです。
自信過剰で器用な男が、無様な姿を見せ、自己嫌悪し、醜態を晒し、悩み苦しむ。
正直ざまーみろなんですが、ツンデレアンテナはしっかり作動し、キューンと切なくなってしまいました。

ただ、続編の『EVER』はイマイチでした。
焼きもちやきすぎやろw
前半だけなら迷わず神なんだけどなー。迷いつつ神にしたのは後半が微妙だったので。

ちなみにこの本は三部作で、主役が変わって『FLOWER』『POLLINATION』と続いていきます。

3

WEED

木原節全開です。
痛いけど、癒される感じ?

2

年下マラソン選手攻め×年上医師受け、が正しい

さすがの木原様節。ストーリー導入部のくだり、クソさが酷い。
気をつけてください。
リバが、ぜっっったいに許せない方。
そのクソ部分では、ストーリー中核となるCPの受け攻めは逆です。
ストーリー冒頭、攻めは、受けに、レイプされます。
レイプって辺り、もうクソですよね。
それでも、それが、木原節。
その後の受け医師の、可愛いこと可愛いこと…………
彼の、攻めが好きすぎて自分のアイデンティティまで変えちゃうくらいってのがヤバイ。
受け医師は相変わらずクソで、 あり得ないくらい狭量でヤキモチ焼きでひとりよがりで自分勝手で意地っ張りで妄想癖で、ことあるごとに(勝手に思い込んでコトを創り出す、イタいヒト)ダメな選択で浮気しちゃうっつーとこ、もう可愛すぎて可愛すぎて。いや、バカだなあと思いながらも可愛い。恋の魔法をかけられちゃうと、セックスを軽く楽しむただの行為なんだとストイックに思ってる人間も(その辺がすでに病んでる)、挨拶1つにヤキモチを妬くくらいバカになってしまうということですね。あーー、バカすぎて一途過ぎて可愛いったらないっ!
攻めが、こんなバカでどうしょもない恋人に一途に付き合って愛してる辺りが、また木原節!
カッコイイ受けが築き上げたアイデンティティを曲げてまで自分をかっこ悪くしちゃって(自意識だけね)、攻めがそんなにかっこよくないのに、受けを一途に思っているってところが、私的にぐにゃぐにゃしちゃうくらい萌えるところです。
レイプネタは、許せませんが。

1

思っていたより普通でした

始まりが3Pでレイプ、ということのみ知った上で読みました。
主人公の若宮は道徳的というには程遠いというか、人として大事な部分が欠けている面があると思います。その欠けた部分を埋めるのが、本人にとっては規格外の『恋愛』なのかな、と感じました。何の変哲もない男だったはずの岡田に次第に執着し、少しでも関係する女性の存在を感じると嫉妬したり、自分なりのやり方で必死に岡田に優しくしたりする姿は不格好ですがとても人間らしく感じました。
対する岡田は懐の深い男だなと。最初は暴力に怒っていたはずですが、若宮の間が抜けた部分や、誕生日の出来事で絆されてしまったのだろうな…と分かるので、彼の衝動も理解できなくはありませんでした。一旦許すとベタ甘になるのがかわいい。
しかし、『EVER』の若宮は嫉妬深いし勘違いして当てつけに浮気しようとするし…面倒臭い男だな。自分でも始末の付けられない感情に不安になっているのには可愛気も感じましたが。


そして、最も美味しい役どころだと思ったのは谷脇でした。かなり人格疑われる男ですが、若宮の浮気に協力してあげて「俺だったら十年は飽きない」とかさらっと言ったり、岡田が怪我をして泣いている若宮にちゃっかりキスしたり…正直萌えました。あとがきで、やっぱり好きなのかと知って楽しかったです。彼が主人公の話もあるようなので楽しみです。

割とすんなり萌え評価です。

5

木原作品にしてはマトモな気が?

木原作品といえば、やたらヒドい攻めが出てきたりすることがありますが
これもそれの一種なのか?

木原音瀬作品に3Pエロエロってめずらしー…と思って見てみたら
しょ、しょっぱなから3Pですかwww
いやしかし、ここでエロスを期待してはイケナイ。

粛々と読み進めていくと、強姦した側×された側が不思議な縁で
結ばれていることを知る。
すいません、ワタクシここで心理ドラマ的な展開をもんのすごい期待してしまいました…。
そこは案外さらっとスル―です。
それよりも顔を合わせざるを得ない事態になり、
徐々に好感を抱いていくプロセスが思いのほか切ない。
罪悪感と恋心の葛藤とでも申しますか~。
若宮はそこそこ器用な人物ではありますが、
悪人とはいいきれない、どこか卑屈で小心なしょっぱさがある(笑)

我が子を失って心の隙間をかかえた岡田
高い社会的地位を持ちながらやや歪んだ人間性の若宮

木原作品の中でたびたび出てくる共依存的な関係は
奇妙に納得できてしまいます。

若宮が「うわ、なんだこりゃ!?」というほどの最悪野郎かと思ったら
案外そうでもない。
むしろオトモダチの谷脇の方が悪人かも…。



3

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