えすとえむさんのレビュー一覧

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

記憶喪失で擦れ違う恋人たちの切ない物語

超訳というのもには興味を持ったのですが、翻訳物のBLに惹かれずためらっていました。
けれど一度は読んでみようと好きな作家さんの作品を読んでみました。

19世紀のプロイセンの戦場での出会いです。
BL作品ではあまり馴染みのない時代背景に軍人同士のカップル。
先の見えない戦闘が続く中で愛するものとの逢瀬だけが幸せなひと時。
故郷には妻もいる貴族のルドルフ(中将)と身内との縁の薄い庶民マテ…

4

海に眠る 小説

葛城ちか  えすとえむ 

眠れる名作

5ミリ程度の期待で読み、完全にやられました。
「海に眠る」、2007年に発行されたものですね、表題作他三編が収められていて、それぞれ「小説イマージュクラブ」という雑誌にかなり前に掲載されたようです。
まず、「海に眠る」。攻めのリュウは孤児であり、自分を性的に虐待してきた牧師など二人を殺害して、海辺の町に逃げてきました。そこで受けの祐介と出会います。
祐介は心臓が弱く、繊細なガラス細工のような…

10

equus コミック

えすとえむ 

絵本のような…

実は発売当初からかなり気になってはいました。
でも突飛な設定に買うの躊躇うこと数年←
とうとう購入して読んでみました。
…うん、なんでもっと早く買わなかったかなー。

タイトルのequusってどういう意味なのかなー?って思って検索したら「馬」だったorz
それはさておき、表紙見ても分かるようにケンタウロスの恋物語です。
因みにケンタウロス=ギリシア神話中、上半身が人間で腰から下は馬の…

2

ショーが跳ねたら逢いましょう コミック

えすとえむ 

和と洋と。

七月に入るとすぐに京都市街では、「こんちきちん」のお囃子が聞こえてきて、ああ、夏が来たなと思います。えすとえむさんのデビューコミック『ショーが跳ねたら逢いましょう』の最終話は、そんな京都・祇園祭をモチーフにした短編です。

この短編集には厳密にいうと七編収録されていますが、五つの物語から構成されています。前半の三作(+一話)は海外を舞台にしたお話で、残りの一作(+一話)は猫ちゃんを擬人化したお…

2

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

ドラムは太鼓

2年分の記憶を喪失したルドルフが、記憶を取り戻そうとする時に、頭に鳴り響くのが太鼓(ドラム)です。表題の言葉そのものをページで見つけた時は「これか!」と思わず叫びそうになりました(笑)

ルドルフがエルンストという恋人と別れたことを覚えていなかったのが一番の不運ですね。最終的に、ルドルフはマティアスをちゃんと思い出しはしないものの、再び愛するようにはなるのですが、かなり終盤まで切ないです。

2

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

高雅で感傷的なドラマ

時は19世紀、プロイセン軍の大尉ルドルフと中尉マティアスの恋。
珍しい舞台設定、英田さんの超訳、えすとえむさんの挿絵、と
魅力的な要素に惹かれて購入。

普澳戦争が勃発する中、互いへの愛を全うする為に
除隊して共に生きようと誓い合う二人だが、
いざというその日に、落馬によりルドルフが記憶障害に……
2年間の記憶を失い、マティアスとの関係も忘れてしまう。

戦場でのシーンは冒頭のみ…

7

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

とってもハーレクイン

ハーレクインの海外作品超訳シリーズ。
いよいよ英田先生登場。

今回はちょっと昔のヨーロッパを舞台にした、軍隊の上官と下士官の秘めた恋。
英田先生って、DEADLOCKシリーズのように海外を舞台にした翻訳物っぽい文体の作品もあるので、こんな風な時代がかったハーレクイン展開とも相性ばっちり。
むしろ、記憶喪失だのすれ違いだのっていう王道メロドラマ展開を、振り切って繰り広げられるのは、ハーレ…

5

ハッピーエンドアパートメント コミック

えすとえむ 

誰にでもハッピーエンドは訪れるのか?

オムニバス形式の短篇集でした。


この物語は主人公・ルカは恋人に男ができ、追い出され、
住む場所を見つけるためにこのアパートにやって来ました。
小説家志望の彼は、「ハッピーエンドを書け」と言われますが
ハッピーエンドというものを知らない主人公・ルカは
それを書くことができないでいます。


しあわせ通りにあるひとつのマンションにやってきたルカは、
住人たちを主人公に、
ハ…

2

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

楽しめました!

二人の甘いシーンから始まるので、この先悲しい記憶喪失が待っていると思うと、どうハッピーエンドに持っていくんだろうとワクワクとページをめくっていきました。
最後まですれ違い、思い違いの繰り返しでしたが、お互いの視点で交互に語られるのでテンポよく、ダレることなく読み進められました。
BLは過程を楽しむ恋愛物語でもあるということを改めて思ったお話でした。
えすとえむ先生の男らしいイラストも素敵でし…

5

くぐもったドラム 小説

英田サキ  えすとえむ 

すれ違いメロドラマ

19世紀のプロイセン軍が舞台という
珍しい設定に興味があったのですが
当時の世相の描写は少なめ。
記憶喪失によるすれ違いメインの
メロドラマで、小難しい話は何もありません。

軍人のルドルフ(攻め・34歳)とマティアス(受け・25歳)は恋人同士。
共に除隊して一緒に生きようと誓い合うも、ルドルフが落馬して記憶喪失に。
結婚していることや、故郷のベルリンに恋人(男)がいることは覚えて…

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