佐々木久美子さんのレビュー一覧

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

こういうテーマが心にクるお年頃

年末に整理しきれなかった本棚を継続ひっくり返し中。1年に1回は読み返して盛大に感動し、本棚に戻すことになるうちの一つです。人生における「別れ」を知っている方には是非一度!と強くオススメしたいなあ と思います。心にしみる部分がありますが、けらけら笑ってしまう軽妙な部分もありますので、どよーんと重くはならないと思います。

マンガ家シリーズ4作目ですが一作一作はほぼ独立していて、当作は、編集者泣かせで…

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愛されたくない 小説

夜光花  佐々木久美子 

感情移入できるかが肝

夜光花先生といえばファンタジーですが、こちらはファンタジー要素ありません。
高校生の時に出会った攻めから執着されるお話で、初めは受けに同情していたら最後は攻めに同情する事態になってたという。
夜光花先生好きで、私自身もわりと速読な方だと思うんですが、今作は好みじゃなかったからか読むのに時間かかってしまいました…。

受けに一目惚れして陵辱する攻めは確かに酷いヤツです。
報復のため覚醒剤所…

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らしくない恋 小説

火崎勇  佐々木久美子 

ラストでスカッと

土岐(攻)の視点でストーリーが進みます。
二年間、バーテンダーの蒼(受)に好意を持ちつつも、オーナーとして店に通っていた土岐。蒼と両想いになったものの、そこに蒼の双子の弟・朱が邪魔をしてきて…という話です。

朱がとにかく二人の仲を引っかき回そうとしてイラッとしました。土岐が蒼と間違えてラブホテルで触ったのは事実ですし、蒼は朱を見捨てられないだろうし、妊娠したホステスとの相談で誤解されるし、…

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真夏の夜の御伽噺 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

どこかエキゾチックな。

タイトル通り、確かに「御伽噺」でありファンタジーであるのだけれど、設定は現代日本で主人公の2人も人外でもなく超能力もない「人間」です。
それでも物語全体にふわっと優しい「御伽噺」感が漂うのは、全く違う個性・バックグラウンドの2人の恋が、不思議な異国のキャンドルから始まるから。
主人公は、おもちゃ会社の営業マン・旗野。
旗野は本当は開発部希望で、大人しい性格もあって営業の仕事にやる気を持てない…

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恋に堕ちた翻訳家 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

知と愛

読んでみて、あ〜私はこういう話が本当に好みなんだなぁ、と実感しています。
主人公は、トップモデルの永井啓。
彼が行きつけの喫茶店で雰囲気のある年上男性に一目惚れして、という物語の始まりですが、浮ついた空気はなく、啓ははじめからとことん本気で出会えたことの幸福感を率直に表し、性急に求めず自然に、また運命的に再会できる事を望むのです。
その願いが叶い再び喫茶店で再会し、啓は自分の事を知って信頼し…

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眠り姫は夢を見る 小説

夜光花  佐々木久美子 

結局なんだったのか…

夜光花先生のファンタジーの世界が大好きなんですが、今作はある意味ファンタジーなお話でした。
読解力の問題かもしれませんが、よく分からないお話だったな…というのが正直な感想。

何故お互いの夢を見るのか、突然眠る病というのに意味があるのか、君島は結局祥一を愛したから離れたのか…とスッキリしなかったです。
最後の君島の台詞の意味も分からない。

そして予想外のSM。
SM描写は嫌いではな…

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ブルーダリア 小説

火崎勇  佐々木久美子 

受けの一人称より三人称で読んでみたい題材でした

男性経験がなく攻めが大好きで健気な受けは好みの筈なのに
何かが足りなかったです…何かが…
受けの魅力や近くに殺人犯がいるかもしれないという緊迫感、
攻めが受けを真剣に好きになっていく心の動きとかを
話の中から読み取ることが出来なかったからかも
受けの心情描写(それも主に恋愛面)に重きを置かれすぎてて他が遠いと言うか
受けが自ら真相を突き止めようと動いていたなら一人称の方がよかったかもし…

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残酷な逢瀬 小説

いおかいつき  佐々木久美子 

そこに愛はあるのかなぁ……?

電子書籍で読了。挿絵有り。

読み終わるまで大変時間がかかってしまいました。
地雷を踏んだ経験がゼロではありませんがほとんどなくて、趣味じゃないお話もそれなりに楽しみどころを見つけることが出来るのですけれども、このお話は読めば読むほど力が抜けていくというか、澱のようなものが溜まっていく様な感じがして気力が削がれました。
不思議なことに「ここが嫌」という所がクッキリしているわけではないんです…

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月とナイフ 小説

月上ひなこ  佐々木久美子 

薔薇とヴァンパイア

カバーイラストの美しさにひかれて購入して、積み本箱に埋まっていたのを発掘。
カグヤは、長い年月を孤独に放浪していた亜種の吸血姫、薔薇の精気で生き永らえて、人間の血は吸わないヴァンパイア。
ヴァンパイアである事を隠すため、人と深くかかわるのを避けていたカグヤだったが、自信満々で今まで手に入らないものは何もなかった侯爵家の息子グリフォンに迫られて…。
運命の対の相手に出会ったら、もう逃れる術はな…

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月とナイフ 小説

月上ひなこ  佐々木久美子 

タイトルが意味不明

よくあるヴァンパイアもの。
イラスト的にはイメージが逆なことが多いですが、流れに目新しさはありません。

カグヤがヘンリーに甘すぎ。
ヘンリーも、自分のせいでカグヤが自分達のもとを離れなければならなくなった経験があるのに、相変わらず考えが足りない言動で呆れます。
そして、グリフォンがしつこい。
若さゆえ・お貴族様ゆえの我儘・自己中さ爆裂で。
グリフォンを拒絶しようとするカグヤだけど、…

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