丹地陽子さんのレビュー一覧

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

大人の会話のやり取りが気持ちいい1作

私の中で朝丘先生といえば、何かに葛藤をしながらトラウマや生き辛さを抱えている人々が多く登場する、甘みもあるけれど胸が詰まるような切なさが多めだったり、しっとりと泣ける作品を多く書かれている印象がある作家様だったのですが、今作はとにかく優しくて暖かみのあるお話でした。
なんでしょうね…作中になんともいえない不思議な感覚になる独特の空気が流れているんですよ。
心理描写の丁寧さが光る素敵な作品でした…

9

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

愛され男の最初で最後の恋

うあ゛ーーー…なにこれなにこれすごく好き。
大好きな現代ものってだけで読む前からテンション上がってたんですけど、しっとりと綴られた世界が甘くて甘すぎて虜になりました。
滑らかで優しい文章、ウィットの効いた理知的なセリフ、蕩けるほどの熱くて深い愛情が心に響く大人のラブストーリーです。

城島世という1人の男を取り巻く3人の男たちの恋愛模様が1つの事件をきっかけに複雑に絡み合っていきます。それ…

14

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

タイトルに納得。

作家買い。
丹地さんの描かれた優しい表紙が印象的。
が、タイトルの「とのこい」って何?と思いつつ手に取りました。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は28歳、リーマンの世。「せい」と読む。
生粋のゲイだが、恋をする気はなくその晩限りの相手との関係を楽しむことが多い。

が、ある朝起きた彼は明らかに自分の身体に残る性行為の跡を発見し驚いてしまう。自分を抱いた…

8

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

穏やかな甘さに包まれた恋

真人×世


世は28歳のサラリーマン、
ゲイで性格は奔放だけど、
恋愛に自信がない。
ある日の会社の飲み会の翌日、
目が覚めると「事後」の光景が目の前に広がっていて、
一体何があったのか思い出せない状況になってしまう。

そこで登場するのが、
隣人の22歳の大学院生、真人。
真人は大人っぽくてちょっとムッツリした雰囲気の男の子で、
世の食事を担当している。

誰かが…

4

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

これほど素敵なギャップに虜になった作品はない

顧客の犬になる…と聞いて拒否反応発動で、SMも好きじゃないし自分の好き属性には当てはまらんだろうとスルーしてました。
榎田先生の作品は少しずつ読ませてもらっていて、高評価もあり気にはなっていた作品でしたが、もう少しBL小説の経験値を上げてからと購入はステイ。ついに読む決心がつき、恐々としながら読み始めましたが……これは完全に参った。

こんなに色んな感情にもみくちゃにされた作品は初めてかも知…

4

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

は〜、面白かった!

交渉人シリーズが大変面白かったので、評価の高いこちらの作品を読んでみました。旧版は未読です。

ほとんど前知識なしに読みましたが、大変面白くて一気に読了しました!これから読む方にも、ぜひあまりネタバレは無しで読まれるのをおすすめしたいです。

以下少々ネタバレあります。


始まりからしばらくは色っぽさ皆無で、空虚さを抱える受けの倖生と、何を考えてるのかわからないドライな攻めの轡田が…

4

永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

間違いなく名作

とにかく泣けると聞いて、最新の文庫本を購入しました。旧バージョンを読んだことはないのですが、私のように最近知った人でも今から読めるので、古参ファンの方が発売当時からたくさん応援し続けてくださったんだなぁと感謝の気持ちでいっぱいです。そして、文庫化までしていることからも本当に名作です。今知って読んでも間違いなく感動できると思います。

いきなりネタバレになりますが、いわゆるハッピーエンドではない…

4

このて 右 小説

朝丘戻  丹地陽子 

壮大なストーリ展開

下巻にあたる、このて右、ですが。
このて左での引っ掛かりポイントが、ちゃんと回収されていて読後はめちゃくちゃ良かったです。

朝丘さんの作品は「あめのかえるところ」で、私には向いてないかも…と思っていましたが、本作品もそちらより。にも関わらず素晴らしいという感想なのです。
いわゆる萌や胸にグッとくる、というものではないものの、物語としての骨格がしっかりしていて、すごく広い範囲を描いているの…

0

このて 左 小説

朝丘戻  丹地陽子 

素晴らしい作品

このストーリ展開、そしてボリューム、素晴らしい作品だと思います。

攻めは、サラリーマンだけど秘密を持った一人。受けはちょっと不思議な、飼っていた猫の「ハナ」だと言う歩和(あお、と読む)

彼らの不思議な力と、それ故に起こる出来事、繰り返すパラレルワールド。どう表現したら良いのかはわからないくらい上手く作られています。
ネタバレというか、中身を語れば語るほど読んだときの楽しみがなくなると…

0

永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

本年初涙しました

作者買い+ドラマになったとの事で期待買い。
あらすじ未知で読んだのですが、タイトルや表紙の感じからシリアスな作風なんだろうと思ってたので序盤に起こった出来事にびっくりしました。
シリアスと言えばシリアスだけど、コミカルでもあり、とても読みやすかったです。
悲惨な出来事が淡々と進むのは多分みっちゃんが混乱してるせいなんでしょうけど。

でも終盤はやはり悲しいエンディングの予感がひしひしと伝…

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