茶鬼さんのレビュー一覧

世界のすべてが敵だとしても 小説

ふゆの仁子  海老原由里 

脇役が何気に気になるのでした

03年の作品にドラマCDブックレットに掲載したショートと、書き下ろしを加えた新装版です。
この題名『世界のすべてが敵だとしても』ああー、何かどっかで聞いたフレーズだな~、何かの小説でも誰かが言っていたな~、と思いつつもダイレクトに題名に据えるところが何か潔い!
しかも、それは主人公達の立場そのものでしたので、やっぱりこれ以外にないか。。って感じ。
この続編が出るそうですが、次回作は『世界はふ…

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終わることのない悲しみを 小説

夏乃穂足  三枝シマ 

「・・・た」「・・・だ」のオンパレード

この作家さん2冊目でしょうか?初めて読んだのですが、もう冒頭から延々と続く同じ語尾の使い方。
シリアスを演出するためでしょうか、客観的な淡々とした主人公の気持ちを綴るためにこの「た」を多用した語尾を使われているのかもしれないが、一行が短い為に「~した」「~だった」がしつこく、ぶつ切りの印象と稚拙な文章を思わせて、大変に不快な文体でした。
自分がここまで思うのは大変に珍しいことなので、ここへ書い…

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ワイシャツ奥の秘密 小説

中原一也  元ハルヒラ(元ハルコ) 

眼鏡おやじ+乳首=萌え

以前から中原さんが「乳首おやじ」とつぶやきまくっていた作品がやっと拝めました!!
もうワクワクと期待しちゃったよ♪
いざ!ふたを開けたら社内ではカタブツで通っている40歳の眼鏡オヤジ←激萌え要素ですっ!!
しかもピンクの乳首が原因で中学の頃からからかわれ、高校時代は男子高で男に言い寄られたり、果ては彼女にそれを指摘されてプライドを傷つけられたり、結婚しようと思った相手にはそれが原因で別れるこ…

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最凶の恋人 地上の楽園(表題作 A Long Distance Call 長距離電話) 小説

水壬楓子  しおべり由生 

きのこVsタケノコ

多分、”最凶のバカップル”という題名にふさわしい本作の新装版2作目。
旧版は組長の右腕・狩屋の出張という副題が付いていたようですが、その出張理由というのが始まりになります。
この攻めの柾鷹、多分にBLの攻めとしてはお手本のような、傲慢なオレ様で権力も財力もある、受けにベタ惚れな存在としては王道の男なのかもしれませんね。
受けの遥も、その攻めの傲慢さに囲われるのはイヤ!なんてあがきながらもつい…

3

Vacanza 小説

成瀬かの 

マフィアもバカンスするのです

『僕の悪魔』の番外編。
発行が10年の8月なので、まだ商業2作目が出る前ですが、時間がどちらの後とか全く設定がないので、全くの番外、またどちらかを読んでいなくても大丈夫です。
一応、”for Adult”にはなっているもののエロは少ないデス。
少ないのに、、、、甘くてエロい!
全く理玖ってば~!!と絶対にラストで読者は叫び出すに違いないのですww

マフィアの仕事を離れて海辺のリゾート…

4

私の天使 小説

成瀬かの 

クラウディオ視点です

『僕の悪魔』の本編その後、クラウディオ視点のお話になります。
やっぱり、好きだ~!!この作品。
何だろうな~甘いんだけど甘さばっかりじゃない。
アホの子受けっぽいんだけど、そうでもない。
すごくわかりやすい単純さがあるんだけど、引きこまれる組み合わせ。
この同人作品はクラウディオ視点になったことで、本編と、そしてその続編『憂える天使』への中間の話として、ファンには是非知りたいお話?
そ…

6

スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

お互い初恋だったんだ!

題名からして甘そうv
でも砂原さんだからどっか痛いんだよ、、と用心しながら読み始めると。。
何とヤンチャで蓮っ葉をふるまう高校生と、宇宙人のような天然社会人。
え、コメディなの?
でもね~、大体高校生の設定も宇宙人みたいな性格っていう設定も一つ裏返せば痛い性格ってことだよね。
等と思いながらもグイグイ引き込まれる面白さ!
むしろ、それぞれの言動のすれ違い、気持ちの取り違えが胸に痛くて、…

2

僕と兄さんと馬鹿犬 小説

成瀬かの 

弟目線で見たバカップル

商業単行本『若と馬鹿犬』が大変に面白く、その馬鹿犬がとっても魅力的だったために、この同人誌もまた大変面白く読ませてもらいました!
こちらは、御門が一緒に住まわせるようになった異母弟の美嗣目線の物語になっています。
本編では『負け犬エレジー』から登場した、その素性を姐さんに知らせない為に秘密にして御門の家に住まわせた、キレイモノ好きな御門の愛人と噂された弟です。
ここで、彼が乾の家を訪れた理由…

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失楽園のトリニティ 小説

藍生有  カワイチハル 

兄弟3Pモノですw

血のつながらないお兄ちゃんを弟二人が愛しちゃう3Pモノです♪
こういうのって「わっ、何かすごいデジャブ」っていうくらい似てるんですよね~。
まあ、シチュが似てれば展開も似ても仕様がない。
この作家さんなりの、どこが抜きんでた特徴はあるのだろうか?と思いつつ読みながら、、、それは弟二人に嫉妬させる原因となったお兄ちゃんの親友の存在?
自分としては、4角関係のほうが面白かったとも思うのww

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愛蝕 小説

桂生青依  北沢きょう 

ひょっとしてこれも一種のアホの子?(大人だけど)

う~ん、、何かヌるいんですよ。
主人公も登場人物も、その設定も。
予定調和な感じがありありと見えてしまって、何かひとつ掘り下げたものがあれば、それに面白さを見出すこともできたとは思うのですが。
重厚さを求めるわけじゃないですが、親への反抗心、元恋人との過去、事件、陰謀、などなどとおいしい設定がごろごとしているのにあれもこれもと欲張ったあげくにペラペラになっちゃいました感がいなめない。

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