茶鬼さんのレビュー一覧

疵 スキャンダル 2 小説

かわい有美子  杜山まこ 

出世欲は男に唯一残されたプライド

まだこれでもかと、桐原のバカさ加減に代わりに叫んでやりたい気分にさせられる第二巻です!

己の出世の為、身分違いの結婚をし、子種がないと分かった時に妻の妊娠が発覚、義父に有力政治家に手駒として男娼のような形で差し出され、それでもまだ出世をあきらめない桐原。
妻に裏切られながらも離婚できない桐原にとって、出世だけが彼に唯一残されたプライド・・・
それって余りに悲しすぎます。
すっかり不能に…

2

恋愛革命 小説

海賀卓子  葛西リカコ 

うわー!ある種独特の痛さです

初読みの作家さんでしたが、息をもつかせない”これでもか!”なすれ違いな成り行きに一気読みです。
読後は、イタイ!!イタイ!!
木原作品とはまた違った、容赦ない人物達の痛さ。
何となく文章が荒削りで思いつくままに重ねていったっていう、少し素人くささも感じるものの、でも文章を飾っていなくて綺麗にまとめようという無理が見えないので、とにかく目を離せない展開に、痛さがダイレクトに伝わってくるんです。…

2

小説ショコラ 2010年 09月号(雑誌著者等複数) 小説

付録小冊子目当てでしたが、その充実度に満足です

この雑誌は初めて購入したのですが、目的は付録のノベルスアフターストーリーです♪♪
佐田三季さんの『つみびとの花』『あの日、校舎の階段で』の本編その後が読めると知り、思わず迷わず購入ですっw
しかし、本誌の表紙もいいですね~♪
兎さんと、虎さんですよ☆
この『兎オトコ虎オトコ』のコミックス2話と3話の間にあたる番外編が載っているので、それも楽しめました。

ところで付録のアフターストーリ…

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八月七日を探して 小説

樋口美沙緒  高久尚子 

素直になれなくて

今回の樋口作品もすごく面白かった!!
お互いのすれ違いに胸をキュンキュンと締め付けられながら、それが最後まで続くのですから一読価値充分にアリです!

階段から落ちて怪我をした涼太はその日までの3ヶ月間の記憶を失っていた。
そして夢に見る、自分が男に犯されているシーン。
それは一体誰?幼馴染の恭一か、生徒会長の北川か?
記憶を失くした3カ月の間に一体何があったの?

涼太が苦しい体験…

0

金曜日の凶夢 小説

夜光花  稲荷家房之介 

非力なターミネーター

前作『水曜日の悪夢』のスピンオフだそうですが、読んでなくても大丈夫。
しかしこれを読むと”えっ!?”な展開に絶対その水曜日が読みたくなるのです(自分まだ未読です)
夜光さんは、こういったファンタジー設定ものも上手いなーと、その引き出しの多さに、つくづく感心いたしましたよ。
これはネタバレすると面白くないので、色々書けないのがもどかしいデス!

世界的に有名なバイオリニスト紀ノ川の個人レッ…

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六本木心中 2 小説

ひちわゆか  新田祐克 

このエンディングは最高です!!

薄い2冊の本なのに、7年もの月日がぎっしり詰まっている。
旧版にはない書き下ろしの番外が付いているので、それによって、この本編ラストのその後を読者が自由に思い描くことができ、とても安心するのです。
ラストはとても驚愕であると共に、これでよかったんだという安堵感もあります。
ネタバレになるので、詳しく書くことはできませんが、
そっかー、それがあるから高見はこういう道を・・・という・・・
思…

3

六本木心中 1 小説

ひちわゆか  新田祐克 

憧れと憎しみと執着と

この本は1と2一緒に揃えて読んでください。
1だけだと、苦しくて苦しくて胸がつまりそうになります(号泣!)
そして、音楽業界モノの作品の中では自分の知る中では一番の作品だと思います!!
ただし、痛いもの苦手の方にはお勧めしません-本当に苦しいですから。

自分のモノになることを契約条件にして、NOAエンターテイメントの社長・結城が見つけ一気にスターダムに押し上げられた高見。
この二人に…

4

魂読者(ソウル・リーダー) 小説

椹野道流  吉村正 

新しいシリーズの始まりです

魂を読む者=ソウルリーダー、そのまんまなんですが、ファンタジー展開がいかにもラノベっぽくて、中々に面白く読めました!
シリーズになるみたいなんで、これからがちょっと愉しみな作品です♪

主人公は実家が中華料理屋で、理学療法士を目指して上京している、とっても真面目で前向きで好感度の高い青年・湖(うみ)
彼が料理の腕を見込まれバーでバイトすることになり、そこでカードを使った占い(ソウルリーダー…

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龍の復活、Dr.の咆哮 小説

樹生かなめ  奈良千春 

核弾頭に昇格した姐さん!?

恩義のある名取会長の為に出向いたタイで清和くんが死んだ!?
という前回の事件が、今回一気に解決に向かって・・・というわけにはいきませんでした。
「裏切り者は仲間の中にいる!」
そんな腹の探り合いの状態で、身動きが出来ない眞鍋組だからこそ(?)
氷川の姐さんが大活躍・・・ならいいのですが、活躍というのでしょうか?ひっかきまわすというのでしょうか?役に立っているのでしょうか?
展開は実に引き…

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欲情の極華 小説

遠野春日  北沢きょう 

結局、見せつけられる・・・あま~い!

遠野さんはヤクザものが苦手だそうで。
言われてみると、ここに出てくるヤクザは何かショボイ!
いや、色んなタイプがいていいんだろうけど、一つの組をまとめあげるのに、追いだしたはずのたった一人の人物がどうしても必要ということで、姑息な手段を使って取り戻そうとする、そのチンケさがどうにもショボイのであるが。。
結局そんなのを背景に、どんなに二人が愛し合っているかということを全面出しするには、良い効…

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