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表題作六本木心中 2

瀬能結城 社長
九条高見 カリスマアーティスト

その他の収録作品

  • dissolve

あらすじ

音楽シーンのトップに立つ、カリスマ・九条高見。
彼は、憎んでいたはずの瀬能結城に次第に惹かれていく自分を認めることができないでいた。
そして酒に溺れ、堕ちていく高見を救ったのは、静養に訪れた別荘で出会った明るい青年・高村宗だった。
宗といることで癒される高見。
しかし結城の存在の大きさを改めて思い知らされ―!?大幅加筆改稿に書き下ろしを加えてお贈りする、ファン待望の文庫化。

作品情報

作品名
六本木心中 2
著者
ひちわゆか 
イラスト
新田祐克 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
六本木心中
発売日
ISBN
9784344807426
4.3

(13)

(7)

萌々

(5)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
55
評価数
13
平均
4.3 / 5
神率
53.8%

レビュー投稿数5

放心

一巻を読んだあと、「このラスト最高。続編ないほうがむしろいいんじゃないかなァ」と思ったんですが、二巻を読んで考えが変わりました。
こういうのは珍しいです。話が薄くなってしまった続編でガックリさせられることって多くないですか?私はよくあるもんで。
前作でトップアーティストに登りつめた高見と、その所属会社社長の結城。ふたりは契約による主従関係です。エロエロSMシーンが満載でした。
二巻ではアルコール依存により坂道を転がるようにスターの座から転落していく高見と、それを放置する結城の姿が描かれてます。
最後の最後まで心が痛いです。
静養生活のなかで結城が見つけたのは、宗という恋人。
結城の真意はラスト数ページまで分からないしくみです。
ページを持つ手が震えました。

ひちわゆかさんはすごいや。

4

愛と憎しみはメビウスの帯

カリスマであり続けねばならないが故の高見の孤独。縋りつくことすら許さない結城。
一見、終わってしまったかに見えたふたりの関係だが…。
1巻では捉えどころのなかった結城という男の、愛するがゆえの葛藤をラストのわずか
3ページで語ってみせるその手腕の冴えはお見事。
書き下ろしに綴られるふたりの出会い、短かった休暇でのひとコマ、そして“その後”。
余韻の残るエンディングに胸が熱くなる。
そう、本当に、こういう作品が読みたかったんだ。

4

このエンディングは最高です!!

薄い2冊の本なのに、7年もの月日がぎっしり詰まっている。
旧版にはない書き下ろしの番外が付いているので、それによって、この本編ラストのその後を読者が自由に思い描くことができ、とても安心するのです。
ラストはとても驚愕であると共に、これでよかったんだという安堵感もあります。
ネタバレになるので、詳しく書くことはできませんが、
そっかー、それがあるから高見はこういう道を・・・という・・・
思わず上條淳士の「TOY」のラストを思い出してしまった(全然違うけど)

結城を激しく求める高見と、突き放す結城。
まるで何もかもお見通しのように、自分のシナリオに載せて高見を動かす結城の腹グロさが憎くもあるのだが、二人の求めあう気持ちが苦しくて切なくて、読者には、その理由が見えているから胸が締め付けられる思いを何度もすることになるのです。
ラストの結城の独白はもう涙なしでは読めませんでした。

こういう苦しく胸に迫るモノ、、好きです!

最後に蛇足・・・このカバーイラストの高見の来ているタンクトップ・・・同じの持ってるんですが・・・

3

茶鬼

むつこさま、こんにちは。

本当、これ名作ですよねvv
多分題名がカラオケを連想させるんで、つい敬遠してしまうのかな?とも思いました。
ひちわ作品は「今宵雲の上~」が初読みで、いい作家さんかも?とボツリボツリと集め始め、その中で一番ハードで一番よかった作品でした。
旧版をかなり改定しているみたいなんで、是非入手したいと思っていますよ♪
これ本当に沢山の人に読んでもらって、色んな感想聞きたいですね。

ところで「TO-Y」懐かしいでしたか^m^
最近上條淳士の「山田のこと」が出て、その中に未収録のTOYスピンオフのニヤの話が載ってます♪
また上條さんは、LalaでBLっぽい作品を描いていて、それも掲載されていたんですよww
「TO-Y」が好きだった、現腐女子になっている人にはお勧めシタイデス!

むつこ

この名作にレビューが増えて嬉しい!
私もこれ大好きです。
ひちわゆか作品の中でも群を抜いてハードな作品ですよね。プレイもハードならストーリーもハード。
強烈すぎる後味、忘れられない。
興奮ぎみのレビューにニヤニヤしましたw

ついでに私、『TO-Y』も大好きでした。
はるか昔の記憶が蘇って、懐かしさに呻いちゃいました。

おもろいー

カリスマアーティストとして頂点に居続けた高見が少しずつ崩れて行く所から始まります。
酒浸りになり自暴自棄になって行く様子がイイよイイよーー。
のっけから面白そうな予感がぐわっと来ます。
1巻からの切り返しが凄く良い感じで、おーもーしーろーー!!って感じでページめくる手が止まりません。
ラストまで一気に読ませます。
この辺はネタバレ自重で、とりあえず読んでみるといいと思う。
ドロドロ系の刹那系で独占執着攻好きな人にはたまらんのではなかろうか。
ちなみに高見の歌う「孤独の太陽」は、あの歌とタイトルも内容とか似てますが、あの歌よりこの作品の方が数年前に執筆されてるのでこれは偶然でしょうなー。
まあタイトルは多分あれからなんだと思いますが。
文庫版のお手軽値段も嬉しいー!お買い得ー!!

3

救いはあるんだろうか…。

ラストで呆然としました。

高見の転落が苦しくて、それを放置する結城が憎くて、ずっとずっと苦しい気持ちで読んでいくんです。
で、どう仕様も無くなったところで登場する宗にふっと癒される。
本当は結城と上手くいってほしいんだけど、宗と居る時間が穏やかで、そういうのこれまで高見は感じたことなかったんだろうなぁ…って思うと切なくて、もう幸せになれるんなら宗でもイイよ!と思ってしまう。
そしたらあ~なって、こ~なって、え~ってなって(ネタバレしたくない;)、高見は道を選んで……。

結城のやりたいことは分かるよ!
けどけど、その方法じゃなくても良くない?
そこまで苛める必要あるの?
愛し合えばいいじゃない!!!
大事にしてあげれば、高見は頑張れるよ!!!!!

何度も何度も思いました。
天邪鬼なのか?プライドなのか?卑屈なのか?
なんなんだお前はっ!!!

高見が本当に苦しむから、結城に腹が立つんです。
もうホント、ホントにホントに苦しくて、「高見を幸せにしてくれるなら、いっそ新田でもササでもイイよ!」って本気で思いました><

ようやく結城の心が知れるラスト…。
もう、息が詰まりました。
執着と言うには高見を求めなさすぎる、愛と言うには容赦が無さ過ぎる、情と言うには優しさが足りない。
この人は一体、何が望みなんだろう、高見が欲しいんじゃないの?高見の成功を願ってるんじゃないの?
色んなモワモワを抱えた心理状態に差し出された結城の本心に、呆然としました。
そんな愛し方ってアリ?

「そんな……」って呟いて、結城の言葉を頭の中で整理している間に、本編が終わってしまいました。
読み終わった後、私はしばし放心しました。

あ~、これ以上言っちゃ駄目だっ><
これは絶対絶対、ネタバレなしで読んで欲しいっ!

3

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