茶鬼さんのレビュー一覧

淫雨 小説

中原一也  國沢智 

エロ120%の渾身作か?

ラヴァーズ文庫では初登場の中原作品は、おやじでもなくただただエロさが淫靡で淫猥で、題名そのものズバリ!なディープでダークな作品でした。
04年にピアスで雑誌掲載だったものを、お気に入り作品だったので、続編を入れて一冊にしたかったという後書きのとおり、なかなかに読ませるエロ作品に仕上がっております。

人の良い道場主の父親が借金の保証人になったばかりに、ヤクザの取り立てにあい、家族を逃がしたも…

7

愛は罪深き夜の幻(新装版) 小説

高岡ミズミ  竹美家らら 

お父さん、そんなもの残しちゃいけません。

いつも、何だかな~と物足りなさを思いながらもついつい期待して手を出してしまう作家の、高岡ミズミさん。
そうなってしまうには、物足りなさもありながらその文章や人物がしっかりしているきちんとした根っこを持った作家さんなんだからとは思います。
ということで、今回はぎりぎり萌え評価です。

お話は、父親が不明の家で祖父母と共に暮らし、部活もせずに余り友人付き合いもない冴えない学生生活を送る主人公間…

5

太陽の獅子と氷の花 小説

秋山みち花  周防佑未 

上司への報告は義務って”ほうれんそう”を社会人は学びましたよね?

「極道の犬」で結構好き作家の仲間入りをした作家さんでしたが、このもえぎ文庫では極道ものは初だとか、意外でした。
ということで、このお話は主従がテーマのお話、で、”太陽の獅子”が心優しい組長で、”氷の花”がキレイで冷徹な若頭、ということになります。

子供が好きで心優しくて、争いごとが嫌いで、凛とした真田組三代目組長・遥を守ろうと、汚い部分を見せまいと、裏の事は全て一人で取り仕切って組長には秘…

2

アネモネⅢ ~消せない青~ 小説

竹内照菜  祐也 

今回はおじいちゃんが主役か?

先月の第二巻で、不覚にも理久のかわいそうな過去に散々泣かされてしまった自分。
今回は就職して、不幸体質の理久にどんな不幸が・・・と再び涙を期待して読んでしまったSでM気質な自分です(汗、)
結論から言うと、スタート早々、原口のじいちゃんとの触れ合いに涙いただきました。
その後の威琉とのシーンにも、つい自分が理久になった気分になってしまいギュっと胸を掴まれて、主人公と一緒に涙をこぼしてしまいま…

3

身代わりコイビト 小説

森本あき  皇ソラ 

お兄ちゃんはニブチン?

身代わりコイビト・・・題名の通り身代わりで身体を許しちゃう男の子のお話であります。
・・・といっても、本人がそう思っているだけなんですけどね(笑)
それにしても、身代わりにする4歳年下の妹も、相手の男も意地悪いですよ~読者に対しても本音を最後まで吐露せずに、言葉の端々から察してください!みたいな展開で最後までいってますから。

主人公・唯歩の妹・歩美は先天性免疫不全で病弱です。
小さい頃…

0

龍は宝珠を喰らう 小説

篠伊達玲  周防佑未 

この作品はお笑いなのか?キャラが際立ってます

表紙からヤクザモノなのは一目瞭然、帯には「約束を破った罰に仕置きだ、快楽の淵で一日中もだえろ」なんてエロな煽りが書いてあり、シリアスなんだと思い読み始めると・・・・
中原一也さんの「極道スーツ」のようなお話なんですが、アレが間抜けて、コメディになった(?)、、、そんなお話なんですよ。

何より大ボケなのが、主人公の透吾。
銀座の宝石店の3代目なんて、かなり色々な面しっかりしてなくちゃ、って…

1

恋水奇譚 ~SAMIDARE~ 小説

西野花  あじみね朔生 

ここはどこ?ここはいつ?不思議ワールドでした

刀を巡るお仕置きモノ時代劇なのか、と思い読み進めておりましたら、なんたるファンタジーワールド!
妖の出る森というのはまあ、ありだろう。
次登場する天城なるオトコ、言葉遣いが現代です!
ちょっとワルな若者っぽい口調に、”エロい”だの”マゾっ気”だの”チートー”だのカタカナ文字が混じること。
おまけに酒場はまるでキャバクラで、登場する女子はゴスロリ着物?
主人公・鈴鹿とかお城の人々はきちんと…

2

危険な狼男 小説

桑原伶依  蘭蒼史 

意外にも子煩悩な狼男にびっくりです

ケモミミ・尻尾の可愛い子供がついていて、つい手が伸びた作品。
はずれてもいいや、と思っていましたが、これが読み始めたら面白かったです。
狼男といっても耳や尻尾が付いているわけではなく、力をセーブできない子供だけみたいです。

たまたま夜道で捨て犬の仔犬と思って拾ったら、朝には人型のケモミミ・尻尾の幼児になっていた!
主人公の真箏は、両親の離婚で祖母に引き取られて育てられ、その祖母も亡くな…

0

夜明けはまだか 下 小説

谷崎泉  藤井咲耶 

夜は明けたようですよ

駆け落ちした国会議員の古館と、谷町の想い人で先輩の折原を追って北海道にやってきた秘書の小早川と谷町。
一緒に泊まるホテルでお互い意識しまくってきまずいものの、知床で目的の二人を発見!
親の逝去に伴い議員を継がなくてはならなく、また周りの圧力で不本意な結婚を勧められていた古館が、無理矢理別れさせられた折原と再会したことで今回の逃亡劇は行われたのでした。
本当は、折原が古館を説得するはずのものだ…

0

夜明けはまだか 上 小説

谷崎泉  藤井咲耶 

面倒見がよいばかりにトラブルを背負込んでしまう損な主人公ですが・・・

表紙絵が胸をはだけた主人公に迫る男前様・・・題名も何やらシリアスを感じさせ、帯のあおり文句は「どう見たって・・・君は抱かれる方に向いているだろう」なんてあれば、絶対内容もそれに合うもののはず!
と思いきや、しょっぱなからくじかれました~良い意味で~

主人公は親の残した不動産収入だけで生活していけるほどの余裕のある生活をし、評論でその才能を認められている文筆業を生業にしている谷町。
広すぎ…

2
PAGE TOP