茶鬼さんのレビュー一覧

龍の兄弟、Dr.の同志 小説

樹生かなめ  奈良千春 

眞鍋の姐さんの前に男の姐さんがいた!?

今回は眞鍋の龍こと清和くんと姐さんは主人公ではありません。
まだ姐さんが、姐さんになる前のサメの実働部隊の隊員エビのお話でした。
アラブの皇太子が出てまいりましたが、樹生先生の個人的興味満載で舞台が甲府、まるで観光案内の如くで、エビは鎧兜コスプレまでしてしまいました。

清和の恩人の名取グループの依頼でアラブの皇太子カーミルに接近することになったのは、甲府出身のエビ。
皇太子の暗殺計画な…

0

無罪世界 小説

木原音瀬  よしながふみ 

木原版 逆ウルルン痛いざい記?

木原設定には痛いはつきものですが、これを一体どうやって料理するのですか?
未開インディオにさらわれて現代社会に溶け込めない青年と、詐欺まがいの仕事で遺産目当ての男のお話なんて。
が、ちゃんと最後まで持って行ってしまう力にもうグーの音もありません。

子供の頃親に捨てられホームレス生活を体験した村山、詐欺まがいの訪問販売の仕事をし、ギャンブルなどに金をつぎ込みいつも金が欲しいと思っている。

4

NOW HERE 小説

木原音瀬  鈴木ツタ 

少し痛いけど、これもありですよね。

CDを聴いたので、本編もレビューしておこうと思いました。

仁賀奈さん50歳の経理部長、黒い腕カバー付けてる人など今時そうそういないと思うが、性格もまた今時いないだろうと思われる余りに純粋で初心すぎるおじさんだ。
前向きに初心なら許せるのだが、何せもう半世紀もこのままで生きてきてしまったから、今更変えろといわれてもよほどの事がない限り変われないと思う、停滞、どちらかといえば後ろ向きの初心。

3

嘘と誤解は恋のせい 小説

小林典雅  小椋ムク 

こういうアンケートもしきたら、答えてみたいかも?

また突飛なアイデアで愉快な気分にしてくれる小林典雅さん、好きですぅ~
前作「美男の達人」では美男塾でしたが、今回はアンケート。
しかもワケありなヤらせ感満載なその内容は、個人情報どころかすごい嗜好まで踏み込んで。

子犬のような目とシャイで臆病な結哉と、ごくごく普通のイイ人和久井。
それを結哉の先輩騎一が前出のアンケートを作ってけしかける。
二人のグルグル具合が楽しいのですが、後半あた…

4

闇に小夜曲 小説

音羽井廉  ぷりん&海こんぶ 

悪魔と人間の輪廻転生ゴスエロ

ゴシック・ダーク・ディープラブをコンセプトに新しく立ち上がったレーベルからの初単行本で、作家さんの初作品です。
ゴシックロマンて嫌いではないんですが「インタビューウィズバンパイヤ」みたいな匂い系でしか読んだことがなかったので、BL系では初挑戦しました。

神や魔界のものが住む天地上界の闇の鬼神イリヤは輝の鬼神キースとペアを組んで違法に人間界にいる魔のものを狩る仕事をしています。
イリヤは金…

2

忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

脇キャラがこんなに気になるなんて!

登場人物全てのキャラがたってて、すごく楽しめる話でした!
カラー扉の絵はドレッドヘアに迷彩服の塚本と妖しげな占い師黒薔薇、この二人の存在がよかったな~
普段だと主人公の絡み絵ですけど、この脇キャラが登場ってことは、やはり注目?って感じですよ!
あ、でも主人公の二人もよかったですよ☆

他人の記憶を見て消すことができる能力を持つ清涼は過去にとても辛い体験をして、それがきっかけでこの能力を持…

4

鳳凰の天翔 小説

ふゆの仁子  奈良千春 

先生、エロいですっ!

ウエルネスシリーズの「龍」ことティエンの先生が今回の主人公です。
前作、前々作のレオンが主人公の作品は最初から最後までやってるばかりで、作者も行き詰まりを感じているのか?もう見捨ててしまおうかとも思いましたが、やっと動きのあるものが読めてほっとしました。

今回先生こと当代随一の風水師といわれる劉は、台湾の江という男のもとに監禁されております。
香港で劉に恨みを抱いた建築家の遠藤は上海でレ…

4

君に降る白 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

純愛がこんなにもどかしくも切ないのは初めてかもしれません。

丁寧な作りの文章に涙したストーリーです。

自分の出生に肉親から愛されていないと思い込み、ひねくれた性格と生活を送っている藍。
彼のバイトしているデリヘルの客として出会った成瀬は、白シャツ&ソックスフェチで、藍に何もしない。
そんな成瀬がただ何もせずに藍がそばにいることで満たされるというのを、突っぱねた態度と言葉で藍は否定しようとする。
でも、本当はその成瀬の言葉と態度はヒドイ客ばかり相…

5

大人は愛を語れない 小説

崎谷はるひ  ヤマダサクラコ 

こういうオヤジ好きです、でもでもでも・・・

いきなり事故に会う主人公直海。その10年前へと意識を飛ばしたシーンから始まる期待させるオープニング。
はっきり言ってこの物語に出てくる宮元みたいなオヤジは好みです。
ヤマダサクラコさんの絵も好きです。
宮元のその外見もしぐさも表情も態度も好みです。
でも、でも、でも・・・なんですぅ~

代議士の家を継ぐより演劇の道を進みたいと努力する19歳の直海。
家からの援助を断ち切られ、アパート…

1

R134 小説

橘紅緒  高星麻子 

執着・嫉妬は絶対無二の存在ゆえ

茅ヶ崎のR134沿いにあるシェアハウスの物語は、それこそ現実離れした世界の人間の溜まり場でした。
橘さんの淡々とした文体、頻繁に変わる目線、雰囲気とイメージ先行は、現実でありながら非現実の、まるで映画を見せられているかの如くです。

ふしだらな母親に育てられ捨てられたトラウマ持ちの麻也。
幼いころから一緒にいて、麻也の唯一だった梓朗。
梓朗のほうが一足先に大人な考え方をして、彼を守るため…

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