乱菊さんのレビュー一覧

あの日のきみを抱きしめたなら 1 コミック

崎谷はるひ  山本小鉄子 

とてもとても好きなんだ、と言えばいい。

崎谷はるひ・山本小鉄子コンビの「あしたのきみはここにいない」のスピンオフ作品。
前回登場した三尾朝陽の姉である夕奈の同僚・六浦健吾と、2つ年上の幼馴染み・沢木秀利のお話になる。
ゲイだということを周囲にカミングアウトし、どこか開き直った風にも見える秀利と、その幼馴染みへ言葉にしがたい想いを募らせる健吾は、決定的な最後の言葉を口にしていないだけで、その実、誰よりも互いを必要としている関係。
男…

6

茅島氏の優雅な生活 コミック

遠野春日  麻々原絵里依 

今日はいままでで一番いい日だ

マイフェイバリット作品の中では、今のところ不動の1位である「茅島氏の優雅な生活」。
昨年の夏に「花音DX」誌上で本作の連載が始まってから、私の心はガッツリと茅島氏に持っていかれてしまい、絶版になってしまったリーフ出版の原作小説を入手し、2か月に1度の漫画の掲載を待ち続ける・・・という状態だった。
そうして念願のコミックス発売、そして原作小説の復刊と、最近は嬉しいニュースも立て続けだ。
そんな…

16

あしたのきみはここにいない コミック

山本小鉄子  崎谷はるひ 

匂い立つエロティシズム

お話自体は教師×生徒の年の差カプで、王道中の王道。
誰にも言えないふたりの関係がどう進展してゆくのか・・・という、正直そう目新しさはない設定である。
しかしそれが所々でドキッとさせてくれるもんだから、意外と目が離せなかった。

まずいいなあと思ったのが、キス。
結構な頻度でその描写はあるのだが、お触りも込みでけっこうやらしかったりする。
全体的に露骨な描写は少ないものの、これまたチュウ…

7

あしたのきみはここにいない 小説

崎谷はるひ  山本小鉄子 

ただ恋をした

コミックス→ドラマCD→小説の順番に発売された本作。
絵と音では表現できなかった部分が今回でガッツリ加筆されているため、作品としての奥行きも広がり、まさに申し分ない仕上がりになっている。

あらすじはコミックス・CDをきちんと踏襲しているので、そちらが頭に入っていれば全く違和感はない。
と言うか・・・かなりえろいんだけども、崎谷先生(*´Д`)
特に自分のフィールドに入ったからか、めちゃ…

6

DESSRT BOX 小説

木原音瀬 

甘い甘いその後のお話

木原作品の中では少し地味ながらも、個人的にはとてもお気に入りだったのが「B.L.T」。
その後日談が描かれたものがこの同人誌『DESSERT BOX』になる。

内容的には3エピソードに分かれている。
STORY one・・・晴れて恋人同士になれた北澤と大宮
STORY two・・・北澤の男の子らしい悩み
STORY funal・・・大宮と別れた千博のその後

このカップルはひとえ…

8

B.L.T 小説

木原音瀬  稲荷家房之介 

なぜあなたとなのか、ということ

本作は同人誌に収録された「ライン」に続編の「B.L.T」を加えて発行されたものである。
当時中学生だった北澤眞人に、サラリーマンの大宮雄介が電車内で痴漢したことからストーリーは始まる。
気の強い北澤は大宮を見つけ出し、優位な立場を利用して我儘放題の日々を過ごすようになるが、この痴漢と被害者の関係性が意外と面白く読めたのは、北澤が性悪な性格をしていたことと、大宮が我慢強くて常識人だったことかもし…

6

普通の恋 小説

榎田尤利  宮本佳野 

「普通」ということ

「普通」にこだわり自分の気持ちに「自然」になれないふたりを描いた前作『普通の男(ひと)』。
そして心のままに「自然」に相手を想う気持ちが、自分にとって「普通」なんだと気づいた、その後のふたりを描いた本作『普通の恋』。
どちらからでも問題ないが、出来れば順番に読んだ方が、まどろっこしい男どもの心情が追えて楽しいかもしれない。
宮本佳野の挿絵もほんのり色っぽくて、榎田尤利との相性は相変わらずバッ…

6

恋のまんなか コミック

松本ミーコハウス 

それだけのこと

小説で例えるなら「行間に込められた想い」とでも言うのか。
そういうものがコマとコマと間から溢れ出てくるような、そんな作品だなと思った。
ただこのお話はどちらかと言えば小説向きの題材かなとも感じたので、これを漫画で表現されると確かに少々言葉足らずな印象は拭いきれない。
その為、どうしても評価は分かれてしまう作品なのかなとも思った。

学年トップの優等生・一之瀬と、家庭環境が劣悪な不良生徒・…

17

是(1) コミック

志水ゆき 

愛の意味を

初めて読んだ志水ゆき作品。
この方、すごく沢山描いているという印象が強かったのだが、発表作は3タイトルしかなかった事に少し驚いた。
しかし短命な作品が多いBLジャンルで、2タイトルも長期連載が出来るのは稀有な作家であるという証拠でもあり、やはり志水さんはスゴイ!と言えるかもしれない。

そんな「是」の1巻は雷蔵×紺を中心に、近衛×琴葉・櫻花×紅緒・彰伊×阿沙利、そして人形師の和記などが登場…

6

三百年の恋の果て 小説

海野幸  三池ろむこ 

その果てには何があったか

海野幸初読み。
聞いたことのない名前だったが、シャレード掲載ということと、ケモ耳、そして三池ろむこの挿絵で読んでみる気になった作品。
ここしばらく軽いものばかりを読んでいたためか、初めは少し目が慣れなかったが、とてもしっとりとした文章を書く人だなと思った。
俗世から離れた山奥の古神社が舞台だが、土の匂いや木々のざわめく音、そして時間によって色を変える太陽や繋いだ手の温もりなど、久々に五感に訴…

6
PAGE TOP