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面白い設定だな~と思いました。
言霊使い(陰陽師)と、言霊使いの災厄を引き受ける為に存在する
100%天然パルプの神で出来た紙様たちが登場するお話。
こういう設定のお話って、出てくる言葉や名前等がわかりにくくて
覚えたり理解するのが大変…というパターンに、陥りやすいと
思うのですが、その辺り上手に描かれていると思います。
物語は、言霊使いと紙様の巣窟(笑)へ、何も知らない一般人の雷蔵が
住み込み家政夫として、やってくるところから始まります。
善良な雷蔵がとにかくイイ。ヘタレわんこばんざーいっ。
たった一人の家族(おばあちゃん)を失って、天涯孤独の身になった雷蔵ですが、
きちんと愛情を注がれて育てられた人間ならではの、
素直な優しさ、人としての温かさを持っている男の子です。
仕えるべき言霊使いを持たない紺(紙様)が
自分の存在意義について悩み、主でもない人間の為に傷を受ける姿を見て
心を痛め、やがて彼に惹かれていく雷蔵。
ヘタレわんこだけど、彼の包み込むような愛情を感じて、なんだか癒されました。
この巻では、仕えるべき言霊使いを持たない紺(紙様)と
紙様としての役割を果たせなくなりつつある自分を感じ、
彰伊(言霊使い)から離れようとする阿沙利の苦悩が描かれています。
自分の存在意義を、自分自身に問う二人の姿が切なかった…。
何度読み返しても面白いです。このシリーズはホントにお薦めです。
初めて読んだ志水ゆき作品。
この方、すごく沢山描いているという印象が強かったのだが、発表作は3タイトルしかなかった事に少し驚いた。
しかし短命な作品が多いBLジャンルで、2タイトルも長期連載が出来るのは稀有な作家であるという証拠でもあり、やはり志水さんはスゴイ!と言えるかもしれない。
そんな「是」の1巻は雷蔵×紺を中心に、近衛×琴葉・櫻花×紅緒・彰伊×阿沙利、そして人形師の和記などが登場し、まんべんなく人物紹介と設定説明がなされる流れとなっている。
とにかく登場人物が多くて、設定に仕掛けや謎が多い本作なので、世界観を完全に掴むのには1冊や2冊では到底無理。
う~ん、商売上手♪
物語の始まりはたった一人の家族である祖母が亡くなり、相続税が払えず家をなくした青年・七川雷蔵が、言霊師たちの住む屋敷に家政夫として居候するところから。
言霊師の血筋でもない普通の青年である彼の視点で、大まかに世界観は掴める。
言葉による相手の攻撃を生業とする「言霊師」は、相手の受けたダメージに相当する災厄を受けるのだが、それをそのまま引き受けてくれるが「紙様」という存在であるパートナー。
「紙様」と言うくらいなので、素材は100%天然パルプの紙が彼らの正体なのだが、それは人形師の吉原和記により特殊加工されているものらしく、見た目は全くの人間と変わらない。
ただし湿気には弱く、血も流れていなければ食事もしないし排泄もない。
そんな体の構造は人間ではない彼らだが、主人である言霊師を慈しみ、敬愛する気持ちというのは人間以上のものを持っている。
また傷の受け渡しは言霊にて行えるのだが、もう一つの方法・・・これがミソなのである(笑)
それが「粘膜接触」。
しかも言霊師と紙様は同性と決められているらしいので、もうこれはそういう展開なのである(*ノω<*)
しかし濡れ場もさることながら、言霊師と紙様の絆や運命というものに重点を置く本作は、普通のラブストーリーとはこれまた一味違ったドラマチックな展開も多く、お話としても十分に練られ楽しめるものとなっている。
私は特に雷蔵というキャラがお気に入りで、両親がいない家庭で育ったものの、祖母の愛を沢山受けた子ども時代のお陰で、愛情深く大らかな人間に育った彼を見るたびに癒されてしまうのだ。
そんな雷蔵は、思慕の念と言うものを全く持たず、それでいて自分の存在意義を求める紙様の紺の全てを包み込み守ろうとする。
無機質な紺が雷蔵によって少しずつ感情を持ち合わせてゆく様は、目が離せない。
そしてまだ序盤とはいえ和記の不気味さも気になるところで、これはなかなか一筋縄ではいかないお話だなあと。
読み始めると後引くこと間違いなしの作品である。
オススメ!
かみさまがいっぱい出てきます。
そう、紙様と呼ばれる特別な存在が、たくさん出てくる作品です。
是にはたくさんのカップリングが存在しますが、
私が一番好きなのは、雷蔵×紺カップルです。
血の定めに振り回されない二人の恋愛がかわいくてかわいくて仕方ありません。
雷蔵は言霊師ではないため、一族とは関わり合いがないため、
まわりにはおいてけぼりにされること多々ですが、
そこが反対に萌えるところでもあります。
紺くんはクールで、でも雷蔵のことを気に掛ける様が愛らしいし、
天然でやさしくて笑顔を絶やさない雷蔵は素敵ですし、
このカップルは見ていてほほえましい気持ちにさせてくれます。
二番目に好きなカップリングは近衛×琴葉です。
甘いものが大好きで、普段は無表情なのに、
食べることとなったら笑顔を浮かべる琴葉はすごくかわいいですし、
彼の世話を焼く近衛はかっこいいですし、この二人のやりとりは
雷蔵×紺とは違う意味合いでほのぼのとした雰囲気をさせています。
全体を見渡してみれば、結構重苦しい話だったと思いますが
むしろ最後まで読んでからこの巻を読んでみると
最初はこんなに穏やかな日常だったなあと懐かしくなって、
それがループしていく現象に陥ってしまいます。
素敵なかみさまたちの物語、ぜひとも読んでみてください。
一巻目はまだまだ序盤なのでいまいちな部分もありますが、
徐々に面白くなっていくのでここで見切ってはいけませぬ。
読むべし読むべし!!
そして11巻最後まで読み続ければお気に入りカプも見つかるかもしれません。
是ワールドにはまったら楽しいですよ~!!
11巻なんてあっという間です。
ところで映画化の話はどうなったんだろうか。
気になる~。
前々から、読んで見たいと思っていた作品です。
やっぱり読んで良かった!色んなCPが読めて、どのCPも好きになれちゃう作品です。
以下、ネタバレを含みますのでご注意下さい。
この作品には、言葉で人を傷つけることが出来る言霊様と、言霊様が受けた傷を自分のものに出来る生きた人形、紙様が登場します。しかし、傷を癒す方法が粘膜接触なんて、腐女子にとってどれだけ美味しい設定なんだ。。。と、冒頭あたりで身震いしてしまいました。
1巻は主に、住み込みの家政婦として屋敷にやって来た雷蔵と主人のいない神様、紺の二人のやり取りがメインです。紺に一目惚れした雷蔵がワンコっぽくて、とっても可愛いです。ワンコ攻め万歳!自分の居場所なんてないと思っている紺に、一生懸命に尽くそうとする雷蔵の様子は見ていて声援を贈りたくなりました。