葡萄瓜さんのレビュー一覧

新庄くんと笹原くん (1) コミック

腰乃 

ほんにまぁ今回は…

本を手に取った瞬間、正直戦慄を覚えました。
続きものだとは知っていましたが、まさか続き物で
当社比1.4倍はあろうかと言う厚みの本を先ずぶつけて
来ますか?しかも掌編収納ペーパーとカバー下漫画付きで。
幾ら力技がお得意のこの作者様とは言え無謀にも
程があるんじゃ…と思って読み進めて行って更に
愕然としました。
ええ、評者自身まったく予想すらしておりませんでしたよ。
腰乃さんの本を読…

8

Don't look back 小説

ジョシュ・ラニヨン  藤たまき 

匙加減

ジョシュ・ラニヨン氏の既刊の味わいが
とても良かったものだから今作も美味しく
味わえるだろう、などと手に取った時は
気楽に考えておりました。
が、どうも勝手が違った様です。
ミステリの合間にはさまれるロマンスのこなれが、
どうも今一つぎこちない感じがして傍観者として
滑り込めなかったですね。
ロマンスの分量は、恐らく申し分無い筈です。
むしろ心もち増量加減な感じがします。
ただ…

4

新装版 愚か者は赤を嫌う コミック

えすとえむ 

熱の在り処

…果たして、タイトルで指されている「愚か者」とは
誰の事なのだろう…

読み進めている合間にタイトルを見返してふと気に
なってしまいました。
無論読み終えた今では評者はその解答を知っています。
そして読み終えたら読み終えたで、何故そう言う疑念の
導線をタイトルを用いて引いたのか、と思ってしまった
訳でして。
漢の色気には時にそう言う謎が幾つか混じっている方が
深みが出るのかも知…

4

ULTRAS コミック

えすとえむ 

背負っているもの

愛しあっているから総てお揃いにしなくてはいけない、
と言う不文律を見事に覆した上で受攻それぞれの内面を
深く掘り下げた表題作。
お互いの背負っているものが背負っているものだけに
その辺りに関心が薄い方には判り難い部分もあるかも
知れません。
只そこで思考停止をせずにさらっとした一言で押さえるべき
所を押さえてあるのはただお見事と言う他はないですね。

他の収録作も本当に曲者揃いで…

1

アオイロチョーク コミック

高昌ゆり 

タイトルの妙

「あとがき 試合の後」まで含めた表題作を読み通してみると、
このタイトルは実にしっくりくるものだなと痛感します。
黒板に書かれたアオイロチョークの文字は一瞬見え難いけど
確かにそこにあるものです。
表題作の登場人物達の恋心もまたその様なもので、やがて
緩やかに収まるべき所に収まって行きます。
想いが確かにある、そう確信する事で。

併録作はある意味痛快な一作ですね。
もちろん舞台…

1

僕の両性具有性周期 コミック

カノンチヒロ 

どっちつかず

第一作を読んだ以上とりあえず見届けるか…と言う
感じで手に取りましたが…評者にはこの方の作品世界は
正直合わないかも知れません。

扱われている題材の部品一つ一つには食指が動くのです。
ただ、その組み合わせ方と結果が評者の癇に障ってしまう。
両性具有もファンタジーだと割り切ってしまえるなら
本当に気軽に読めるのでしょうけど、下手に耳学問で
色々知識を入れているものだからまあ割り切れ…

3

めぐまれない大人達 コミック

宮沢草雨 

どうしてそうなった?!

評者のつけた星は、残念ながら表題作に付された
ものではありません。
併録されているデビュー作に対する評価です。

デビュー作はね、本当に良い味わいなのですよ。
BLの文脈で老いの描写に挑んだ意欲作と言って良い。
だから、デビュー作を読んだ時点でこの作者さんの
単行本に期待した方は多かったと思うのです。

……しかして、どうしてこうなった?
いや、視点を変えればこう言う描写もあり…

7

スイートorビター コミック

深瀬アカネ(深瀬紅音) 

ある意味安定感

実は評者が深瀬さんの改名後の作品を手に取ったのは
これが初めてだったり致します。
なんとなくタッチが変わったなぁとか思いながら読み進めて
おりましたが、引きこまれていく内に違和感はさらりと
消え去っていました。
絵のタッチは変わられましたが、着地点が一筋縄では
いかない部分は変えておられませんでしたね。
むしろ鋭くなった感じがします。
カバー絵だけではきっと表題作の着地点を予測でき…

1

年々彩々(表題作 デラシネの花~落語「寿限夢」より~) コミック

秀良子 

落とし加減

表題作のベースになった『寿限無』と言うのは元々が滑稽話で
話す時のテンポ維持がさりげなく難しい事から落語を高座で
語る際の課題噺になっているとかいないとか。
その寿限無をこう肉付するかと舌を巻き、更に落ちでなんとまあと
あごを撫でたのが表題作でございまして。
表題作丸々元の寿限無も含めて噺に仕立てて高座にかけて欲しいと
言う感じですね。難しいとすれば男同士の艶もどうやって独りで
演じ…

13

スニーキーレッド コミック

たなと 

かなり微妙なバランス

度肝を抜く作品だと認識はしているのですが、
正直まだ語るべき言葉に迷っています。

この物語の骨格で受けか攻めどちらかの性格が
単純だったら評する言葉を探し易かったのかも
知れません。
でも、残念ながら双方とも妙に自分自身から
目を背けるのが上手な性格なので傍観者は
肩透かしを喰らい続けて仕方ない。
最終的には曲がりなりにも両想い発覚と言う
感じになるのでしょうが…大団円ではな…

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