Mさんのレビュー一覧

不埒なシンデレラ 小説

遊生とのか  梅沢はな 

紳士過ぎてヘタレ!?

 超がつくほどのビンボーな高貴が入学したのは、超お金持ちの子息たちが集まる全寮制の男子校。
 その男子校では、ビンボーな人のための奨学制度が設けられていて、金持ちしか通えない高校に、高貴は無料で通うことができているのだった。
 そんな高貴が、学校主催のイベントで、シンデレラに抜擢されてしまう。
 何が何やらわからないうちに、生徒会役員から騎士と下僕を選んだ高貴は、その日から、意地悪な継母や姉…

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三十二番目の初恋 小説

椎崎夕  金ひかる 

優しい話。

 美容師の瑞原想は、同棲中の恋人に、「結婚するから明日には家を出て行け」と意味のわからないことを言われた店で、たまたまいい男がワインをかけられるところを目撃してしまう。
 呆然とする想だったが、店を出たところでそのワインをかけられた男とすれ違いかけ、おせっかいを承知で、ハンカチを差し出してしまう。
 そこに、ワインをかけた女が再び戻ってき、ちぐはぐな言い合いの末、その女性は想を突き飛ばし走り去…

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間の楔 4 昏迷 小説

吉原理恵子  道原かつみ 

過去から繋がる

 イアソンの呪縛から解放されて、スラムで怠惰な日々を過ごすリキにその日々を打ち壊すような出来事が起こる。
 それは、同棲相手のガイが、キリエに連れられたまま行方不明になってしまったのだ。
 実は、呪縛から逃れられたと思っていたのはリキだけで、イアソンは決してリキを本当に手放そうとは思っていなかった。
 リキを手放したのは、一時の休息をリキに与えるため。
 そして、再びリキを手中に入れるため…

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聖娼―きよらかな恋人 小説

あさひ木葉  桜城やや 

聖なるお話。

 清音は、天使であった。
 一般的には天使は、神に遣え、神のために戒律を守り、厳しい生活を送る存在であった。
 ところが清音は、どうしても一つだけ叶えたい願いがあり、それを叶えるために人間界へと降り立った。
 清音の叶えたい願い――それは、かつて天才の名を恣にしたヴァイオリニスト・皓牙にその音楽を取り戻してもらうこと。
 皓牙は、自動車の事故で腕に怪我を負い、もう二度と昔と同じようにヴァイ…

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官能のエチュード 小説

いおかいつき  サクラサクヤ 

攻めだと思ってたのに!?

 恋人にホテルで、Hが「つまらない」といわれ置き去りにされた氷室涼介。
 また、いつもと同じことの繰り返しにつかの間呆然とするも、さして動揺することなく、ホテルを後にしようとした。
 ところが、ふと目にした光景に涼介の目が釘付けになってしまう。
 向かいのビルの窓際にいる二人の男――目隠しをした華奢な青年とそれにのしかかる野生的な風貌の男。
 どう見ても行為の真っ最中だとしか思えない二人の…

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感じやすい傷痕 小説

西野花  かなえ杏 

ベタですね!

 バーテンダーの葛城千歳は、幼い頃に母親の恋人に性的虐待を受けてから、誰かを好きになることも、誰かと必要以上に距離を縮めることもできずにいた。
 そんな千歳目当てで店に通い続ける男が一人。
 年下の男・秋津和馬だった。
 彼は、見た目には普通のいい男だったが、彼と同じタイミングで入ってくるもう一人の男が、彼がそうではないことを現していた。

 そんな千歳はある日、母親の借金の肩代わりをヤ…

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上海夜想曲 小説

真瀬もと  後藤星 

つらい困難を乗り越えた末に

 主人公は秋里凛。
 凜は、英国から来た貴族の青年・エドモンド・フォスターと出会う。
 彼は、英国貴族であり、推定相続人に指定されていた。
 凛とエディは、少しずつ惹かれ合い、やがて互いの想いを伝え合った。
 エディは凛のことを「竜胆に似ている」と言い、凜はエディの目の色が竜胆の色だと思った。

 エディが帰国することになり、エディは凛と一緒に生活することの許しを得るために、凜を連れて…

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極道で愛獣 小説

橘かおる  櫻井しゅしゅしゅ 

執着攻め!

 達哉は、坂下組の金庫番で、組長の養子。
 そして、驚異的な運を持つ男。
 賭け事には負け知らず、日々株を動かし、組の運転資金を稼いでいた。
 ところが、組長である義理の父が病に倒れ、その気もないのに坂下組の若頭に指名されてしまう。
 突然の出来事に達哉は戸惑うけれど、その重責を引き受けるかどうか、達哉は自分の運試しをして決めるために、はるばるモナコのカジノまで出かけて行った。
 そこで…

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捜査官は恐竜と眠る 小説

  有馬かつみ 

デレ多めツンデレ!

 古生物学者のサイラスが恐竜の化石を発掘していると、そこに出てきたのは、人骨。
 それも昔のものではなく、最近のものであった。
 発掘現場が、事件現場になってしまうという最悪の状況に、捜査に訪れてきたのは、クールな美貌のFBI捜査官・リン。
 サイラスは、過去の出来事から人と深く関わろうとすることをやめてしまい、今回の捜査も、発掘現場を荒らされてしまう、という理由からあまり協力的な気持ちにな…

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最悪 小説

ひちわゆか  石原理 

コンプレックス!

 橘英彦は、三十代にして課長という同期の中でも異例のスピード出世を果たしたエリートサラリーマンだった。
 そんな彼が出張先で、不本意ながらも再会してしまったのは、数年前に三行半を叩き付けた同棲していた元恋人・有堂だった。
 彼は、傲岸不遜で厚かましく、部屋の片付けもしない、それどころか服は脱ぎっぱなし、ビールでさえも自分で取らず、英彦のことを顎で使う。
 そんな無神経な男だったけれど、英彦は…

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