愛、しか持たない誘惑の腕

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表題作聖娼―きよらかな恋人

事故で再起不能となったバイオリニスト:日義皓牙
日義を助けるために地上にやってきた天使:清音

あらすじ

かつては天才の名を恣にしたヴァイオリニスト、皓牙の前に突然、文字通り舞い降りてきた清音。皓牙の音色に憧れ続けた天使は、彼に音楽を取り戻して貰うため、ある決意を秘めて来た。だが、事故の絶望から全てを信じなくなった男は、「玩具としてなら傍においてやる」と美しく冷たい瞳で嘲笑い吐き捨てる。恥辱に戦きながらも体を差し出した清音は、熱く爛れる生身の愛撫に蕩け、初めての肉欲に溺れ淫らに啼く。やがて、神との残酷な約束が─! 天刑さえも裂けぬ純真な愛は!?
出版社より

作品情報

作品名
聖娼―きよらかな恋人
著者
あさひ木葉 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
シリーズ
魔娼~罪つくりな恋人~
発売日
ISBN
9784829623985
3.6

(8)

(3)

萌々

(1)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
28
評価数
8
平均
3.6 / 5
神率
37.5%

レビュー投稿数4

うるっときた!

清く美しく淫らな天使ちゃんの調教愛物語。

魔娼と同じ世界であの二人も登場します(。-_-。)
ヴァイオリニストのコウガの元へ神との賭けで降り立った美しい天使清音。
事故でヴァイオリンを元のように弾くことができなくなり山小屋の別荘に引きこもるコウガに清音から信仰を促されキレて調教生活がはじまります。
(。-_-。)いつでも受け入れられるように尻を自分で弄り乳首は毎日500回コネるノルマがありやらしくコウガを誘う。
人間界に居続けることができない天使は力尽きると消滅してしまう。
コウガのために奇跡を起こしたい清音は自分の命にかえてもと日に日に弱くなくなってしまいついには倒れてしまう。
コウガが最初で最後に神にねがったのは、、、。

最後は、うるっときました。
清音が望んだ奇跡とは違うけど二人が幸せになれてよかったー。

1

アルミンにしか見えない金髪天使

すごく面白かったー!
前作の魔娼は過程と心の動きがあまり表現されていなかったなと感じていたので期待せず読み始めましたが、この作品はとても丁寧に心理描写が書かれていて驚きました。

事故でヴァイオリンを弾けなくなった皓牙に奇跡を起こす、ただその一心で地味で大人しい下級天使の清音が神と賭けをし、堕天を覚悟して皓牙に身体を差し出し純潔を失うという最大の禁忌を犯す。
無垢な天使が罪悪感と羞恥に苛まされながら、初めて感じる快感に恐怖し射精を迎える姿は垂涎モノ。
この金髪天使清音ちゃんが本当に素直でいい子で儚げで可愛くて、淫乱になっても不思議と穢れを感じない根っからの天使でした。

また攻めの皓牙は事故にあうまでは穏やかで社交的な性格だったというのもあり、酷いことをしても隠しきれない優しさが見え隠れしていて、複雑に揺れる感情、動揺する姿が葛藤好きにはたまらないです。
どんなに汚してもどこか神秘的な清音を忌々しいとさえ思っている反面、良心が痛んでいるんです彼は。

人間との交わりは天使にとって毒でしかないという設定もよかったですし、前作の佐光&艶夜 がいいタイミングでいいとこ取りしていくのも盛り上がりました。やはり前作のキャラはこれぐらいの出番が最適だなと個人的に思います。
悪魔(前作受け)と天使(今作受け)の会話も面白かった。
影で頑張っていたラファエル様もGJ!

0

最後泣ける!

この本、セックスシーンが8割9割……

しかもそのセックスシーンが極端すぎて、
途中思わず笑っちゃったり……。

でも最後の最後でなぜかホロリなんです! 切ない気持ちにさせられました。

受けは天使です。
天界にいる時から、攻めのバイオリンの音色に惚れていたのですが、
攻めが事故にあってしまいバイオリンを弾けなくなったので、
それを助けるために地上にやってきます。

でも攻めは事故以来、世間から隠れてヒッキーになってます。
なのでこの天使のことも疎ましく思い、天界に帰らせようとします。
で、その後、
『傍に置いてください!』
『帰れ!』
『帰りません!』ってやり取りを繰り返し、最終的には……
『どうしても傍にいたいのなら、性玩具として俺を楽しませろ』なんて……。

もうそこからは、ずーっと、マジでずーっと、
本の終わりまでセックス!
傍にいたいなら喜ばせられるように努力しろよ!つーことで、
延々調教が繰り返されます。

このプレイについては、
最初こそ、おぉ~天使ってなかなかイイね~
ぐらい思いますが、攻めというか“責め”が厳し過ぎるので段々笑えてきます。

だけど、冷静になったが最後です。そこは深く考えたらダメ。

終わりまで読めば、感動的な展開が待っています。
私は涙が出ちゃいました……。

ちなみに、エロがページのほとんどを占めるので、めちゃくちゃ早く読めます。
その割には泣けたりできたし……、なかなかイイんじゃないでしょうか。

0

聖なるお話。

 清音は、天使であった。
 一般的には天使は、神に遣え、神のために戒律を守り、厳しい生活を送る存在であった。
 ところが清音は、どうしても一つだけ叶えたい願いがあり、それを叶えるために人間界へと降り立った。
 清音の叶えたい願い――それは、かつて天才の名を恣にしたヴァイオリニスト・皓牙にその音楽を取り戻してもらうこと。
 皓牙は、自動車の事故で腕に怪我を負い、もう二度と昔と同じようにヴァイオリンを弾くことはできなくなってしまっていた。
 その絶望から、自暴自棄になっている皓牙は、清音に対し、「玩具としてならおいてやる」と冷たく吐き捨てた。
 清音の願いを叶えるためには、皓牙に神の存在を信じてもらわなくてはならない。けれど、絶望から何も信じることのできなくなっていた皓牙のそばにいるため、少しでもその傷を癒すために、皓牙の傍にいたいと思い、その条件を飲んだ。
 そこから、皓牙による清音に対する調教が始まった。
 清音は熱く爛れる生身の愛撫に蕩け、初めての肉欲に溺れ淫らに啼いた。
 皓牙の傷を癒すために、決して皓牙に逆らわない清音は皓牙の格好のおもちゃだった。

 ところが、人間界に留まることは清音の寿命を縮めることに他ならず、やがて清音は消えそうになってしまう――。

 という話でした。
 本当は優しいはずの皓牙だったけれど、事故と事故によって手のひらを返されたように感じてしまったことから、人間を信じられなくなってしまい、ただ無為に日々を過ごしていた。
 そんな時に、自らを「天使だ」と名乗る清音が現れても信じられるはずもなく、また、「奇跡を起こす」という名目でぞろぞろ宗教関係の人間に標的にすでにされまくった後の皓牙からしてみれば、清音の言っていることは「またか」としか思えず、信じるに値しないことで、それがゆえに、清音につらく当たってしまう。
 また、清音もどうして皓牙にひどく当たられるのか、自分の言ったことの何が皓牙の気に障ったのか、純粋に生きてきただけに考えられなくて、それが余計に皓牙の怒りを煽っちゃったりもして、すれ違い。

 けれど、健気に皓牙に尽くそうとする清音にだんだんと皓牙の心は動かされて。
 最後は消えそうになる清音を救うために、神に祈り、自分の腕を直してもらうことよりも、清音の命を助けてもらうことを選んでハッピーエンド。

 なんというか、相変わらず、Hの描写が濃いのがこの作者さんの特徴でした。
 ただ、最初は確かに調教じみていたんですが、気持ちが通じ合ってからはまったくそういう描写がなくなってしまったのがちょっと残念です。
 どうせなら最後までそれを貫いてくれるちょっと悪い攻め様が好きなんですが、まぁ、皓牙はそんなタイプではないですよね。

0

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