雀影さんのレビュー一覧

天使の啼く夜 小説

高岡ミズミ  奈良千春 

これが3部作の1作目

順番間違えて、これを一番最後に読んじゃったんだけど、ちゃんと順番通りに読んでいたら、多分「萌」一つにはなったと思う。

ある一連の事件の遺族が、各々別の側面からその事件にけりをつけていく物語が、1作1カップルで語られていく設定。
この1作目は、復讐の手段のために田宮が伊佐を拾って、同居しているうちに、…って。
手段のために目的を見失う?
いや、一応、復讐は成就するんだから目的は達成してる…

0

君に触れたら 小説

松幸かほ  小椋ムク 

かわいくって、わかりやすい

サラッと読みやすい本でした。

でも、ノベルスでこの読みやすさは、ちょっと損した気分かも。

憧れが高じて、素の自分とは違うキャラクターを演じていた主人公がワタワタするお話は、可愛くって楽しい。
ずっと好きだった人との初めてエチに、舞い上がったあげくに暴走しちゃうところとか、エロさも程よい。
お付き合いが盛り上がって、でもすれ違って、最終的に劇甘なハッピーエンド。
プラス、オマケの短…

2

指先から媚薬 コミック

上川きち 

最初は

レイプだったけど、、、なお話。

レイプ犯は、会社の同じ社員寮に住む、同じ課の人間の中にいる。
そいつを見つけ出して、必ず報復してやると思っていたのに、、、。

ちょっとサスペンスタッチ。
毎回一人づつお相手が変わって、危機があって、最初のレイプ犯が助けに来てくれて、
で、そのレイプ犯に結局犯されて、でもそれがだんだん嫌じゃなくなって、最終的に、レイプ犯はなんとあの時のお前だったのか…

3

タンゴの男 the final コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

最終版

最終版と銘打つだけあって、実に素晴らしく渋い素敵な装幀の本に仕上がっています。
カバーの紙の色合いや質感といい、本体表紙のの金一色の印刷も素敵。
この、BL的な甘さからは程遠い、渋くてガタイのいい男二人の表紙の本は、タンゴを通底メロディーにした、愛の物語。
旧版のカバー絵の方がBL的には成立していて人目を惹くし、こんなカバー絵の本、いったい誰に訴求するのか心配になるようだけど、大丈夫。
読…

3

摂氏0度の誘惑 小説

榊花月  高城たくみ 

自業自得?

才能あふれるフォトグラファーで、容姿もモデルばり。
傲慢だけど、仕事が出来るから何をしてもゆるされる。
そんな男が、常日頃からの行いの報いを受ける話。

主人公の椿は、有名メーカーから広告代理店に転職したちょっと変わり種。
でも、性的にはいたってノーマルというか淡泊。
そんな椿が、一緒に仕事をすることになった望月には何故か目を離せない。
椿が望月への恋心を自覚した後、ある日、酔いに任…

0

リフレイン~君の心を眠らせないで~ 小説

鳩村衣杏  小椋ムク 

これはネタバレなしで

まあ、カバーのあらすじで、ある程度は予想付くけど、
是非、先入観なしで読んで欲しい。

そして、最後まで読んでから、
もう一度反芻して欲しい。

取り違えて配達されてしまった宅配便の荷物を、うっかり開けてしまったことから知り合った、マンションの同じ階に住む沖野と吉永。
最初は気の合う友人としてつきあい始めた二人だが、沖野がゲイだと吉永が知ってから・・・。

「同性を好きになること…

12

虹をひろった男 コミック

伊藤倭人 

虹の妖精が叶えるのは

願う人間のせいか?
人間の願いって、
男の願いって、みんなそれなのか~~~っ!!

というわけで、虹の妖精は「7兄弟」
「兄弟」ってからにはみんな男の子なのに、地上で虹に願いをかけるのも男ばっかりなので、意図せずBLが成立することに。

1話目は、間違えて虹の妖精を拾ってしまった絶食系男子が、虹の末っ子紫ちゃんと恋に落ちる話。
2話目は、虹の次男橙が遠恋受験生の家庭教師をする話。

1

聖夜 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  ヨネダコウ 

4度泣く30年愛

あれ?
この本、なんで未評価・初レビュー?

旧版「聖夜」に初期作品「名前のない色」と、「聖夜」の後日譚の書き下ろし「GRAY」を加えて、2段組380ページに及ぶ読みでのある一冊。

「名前のない色」
絵描きと編集者のすれ違い愛。
こちらのすれ違いは、夏から秋へ。
一夏の激情。
本の約半分はこのお話で、これはこれでよかった。

そして表題作「聖夜」。
17歳、27歳、37歳…

7

いつか友達じゃなくなるとしても コミック

カサイウカ 

伝えたい

新人さんの初コミックスですが
カバーイラスト+ここでの高評価+中古価格が高値で読んでみたかったこの作品。
ようやく読みました。

絵としては洗練されていないっていうか、ムラがあるのは否めませんが、
それを凌駕する、お話の力っていうのがあって、高評価なのが頷けます。

作者様が後書きでも書いているように
「家族、兄弟、依存度の高い関係」
って言う三本柱が、過不足なくしっかり描かれて…

8

夢みるアクアリウム 小説

真崎ひかる  麻々原絵里依 

ヘタレ攻めなのね

真崎作品って、ヘタレ攻めが多い気がするのは気のせいだろうか?

ざっくりまとめると、
初い少年が、正体不明の男と雨の山荘に閉じこめられて、うっかり胃袋を鷲づかみにしちゃうお話。
で、
少年の方が、ひっそり一途に男を思い続けて、でも探すすべもなくいるのに、再会しても男の方がヘタレてるの。

なんか、既視感のある展開のような気がしなくもないけど、好きな展開。
成就エチの、エロがいきなり…

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