雀影さんのレビュー一覧

恋の足音が聞こえる コミック

野萩あき 

先に惚れてた方が

この地味なおっさん二人のカバーイラストに、「恋の足音が聞こえる」なんていうロマンティックなタイトルのミスマッチ。
言っちゃあ悪いが表紙を見ただけじゃ、華もエロスもあまり感じられないこの本を今になって買ったのは、「リバ」の一言が目に入ったから。
腐れ縁の同級生とようやく結ばれる大人の恋。
一方は相手にずっと恋しているのだけれど、その恋を告げるよりは友達として近くにずっといることを選んで、
一…

10

Red Hood コミック

ハジ 

ヒロインは赤ずきんちゃん

この作品の何が面白かったって、ヒロイン(受け)の赤ずきんちゃんが目つきが悪くて無口なガチムチ人間キャラで、その赤ずきんに振り回されるのがウブなツンデレワンコ(人狼)で、この恋愛初心者な二人が、初めての恋に戸惑いながらお互いに近づいていく正統ラブストーリーと、血みどろみどろでグールや魔女と闘うファンタジーストーリーがしっかりした絵でちゃんと両立している所だと思う。
ゴルダの雄っパイやガッツリ張った…

3

性悪人誑しに男前わんこが溺れています 小説

今城けい  兼守美行 

男前です。

工場系リーマンラブ物。
「草食むイキモノ 肉喰うケモノ」のカバーイラストにいたクール眼鏡さんのお話、という事をすっかり忘れて、積み本箱から発掘。
このお話はこれで完結しているので「草食むイキモノ 肉喰うケモノ」を読んでいなくても全く問題ありません。
むしろ、途中で「草食む~」の牧野が実に意味ありげにでちょっと登場するので、この話にこれ以上の当て馬キャラは必要か???状態に陥ったりしたりしなか…

2

雨の中、一途に恋する猫たちは(表題作 猫たちには言えないことがある) コミック

七微 

みんな、よく濡れます

雨にまつわる3作品が入った作品集。
『いつか見た未来を見ている』は学園物かと思いきや、転生再会ファンタジー。
前世なんて全く考えたこともない主人公に、前世のことを覚ているクラスメイトが、戦争中に先に死なれてしまった幼い恋の相手と、生まれ変って再会して、今度こそ一緒に幸せになりたいって迫る話なんだけど、深く考えるとあれなので、さらっと雰囲気で流せば大丈夫。
『その教師の堕としかた』は高校時代に…

1

ネリマの休日 コミック

武蔵野チカ 

表題作はおもしろかった

表題作は、一応ギャグ漫画なのかな?
最初、4コママンガフォーマットで始まって、途中から普通のマンガの画面構成のページがはさまってくるけど、ドタバタコメディの雰囲気は変わらない。こんな形ってweb発コミックだからなのかな。
ストーリーもギャグマンガだと思って読んでいるから、多少の飛躍だとかはあってもそれなりにテンポよく面白く読んだし、絵もギャグマンガとしては十分きれい。
同録作品は、報われない…

1

そろそろ、さよなら。 コミック

茶渋たむ 

思ったよりエロ多め

カバーイラストやタイトルからの印象もおとなしめだし、中の絵もシュッとした地味っぽい絵だし、お話も、読んでいけば両片想いの切ないすれ違いラブでしたって感じではあるのだけれど、何と言うか、エロのためのエロっていう無理やり感がどうしても気になってちょっと萌えきれなかった。
元々、学校内で所かまわず最後まで事に及ぶっていうシチュエーションがちょっと苦手というか、キスぐらいだと萌えるんだけど、これはちょと…

0

17 教師 コミック

木下けい子 

だから子供は

たとえ好きになってもらえなくても、ただただ自分が相手を好きなだけ。
それって、随分と傲慢なことだ。
17歳は本人が思うよりもずっとずっと子供で、傲慢も我儘も無自覚な子供の特権で、それを押し付けられる26歳の三島にしてみたら、17歳の有岡を子供としていなしてしまえる程26歳はまだ大人じゃないし、17歳の有岡と同じように我儘を張り合える程26歳はもう子供じゃない。
そして、生徒と教師という最大の…

3

Flaver コミック

さちも 

性癖詰め合わせ

とってもイチャイチャな、クズとゲスの攻め×攻めラブ。

ドS系バリタチ同士が、お互いを「堕としてやる」ってせめぎ合う。
それも、高校時代からの腐れ縁って、子供時代(高校生なんて当然お子ちゃまよ)の甘苦い恋を引きずっている大人の話とか、リバが好きな私の性癖にクリーンヒット。
加えて言えば、このカバーイラストの下條の、吊り眉たれ目なお顔で黒髪も好みだし、同じく下條の高校時代の眼鏡顔も好み。

2

セキュリティ・ブランケット(下) 小説

凪良ゆう  ミドリノエバ 

自分から踏み出せば

人生にある様々な分岐点で、どんな答えを選んだのか、そして、その結末は…、な下巻。
盛りだくさんだった登場人物たちの中で、主人公の宮と高砂の二人は、ようやく宮が一人で行動を起こしたことでめでたく結ばれて、これで宮の物語としては一応の決着となって、よかった、よかった。
その前に、高砂と鼎の関係にも決着。
人生には何度選択のチャンスがあっても、結局結ばれないめぐり合わせというものはどうしてもあり、…

5

セキュリティ・ブランケット(上) 小説

凪良ゆう  ミドリノエバ 

後書きで納得

二か月連続刊行、上下2巻の大長編は、10代の宮と国生、30代の鼎と高砂、さらに上の世代の万座の5人が綾なす恋のお話。
登場キャラそれぞれの視点を転々としながら進んでいく構成なので、ちょっとややこしい感じがするけど、人と人との関係は、一人について一つとは限らず、一人の人間が周りの何人もの人間とそれぞれ色々な関係があって、それが同時に進行している訳で、そんな5人に、果たしてどんな決着が…。
続きは…

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