セキュリティ・ブランケット(下)

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セキュリティ・ブランケット(下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神44
  • 萌×217
  • 萌2
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

74

レビュー数
13
得点
297
評価数
68
平均
4.4 / 5
神率
64.7%
著者
 
イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥650(税抜)  ¥702(税込)
ISBN
9784199009037

あらすじ

生まれたばかりの恋心より、鼎ちゃんが大切だ──。一度は高砂への想いを封印した宮。けれど突然現れた実の父親、
鼎との関係を隠していた国生、高校時代から高砂を好きだったらしい鼎──大事な人達が抱える想いに翻弄される宮は、
ついに自分の心と向き合おうと決心する。ところが急遽、高砂が仕事の再開のため渡仏すると知り…!? 傷つきやすい青年達が見つけた四つの真実の愛、完結!!

表題作セキュリティ・ブランケット(下)

高砂沙耶花、鼎の友人でカフェのオーナー
宮龍之介、叔父の鼎と暮らす高校生

同時収録作品セキュリティ・ブランケット(下)

十階国生、鼎にべたぼれの宮の友人
小林鼎、甥を育てる高名な陶芸家

評価・レビューする

レビュー投稿数13

愛が溢れる

気になるところで終わった上巻の続き。

鼎、龍、高砂、国生、万座の複雑な恋。それぞれ思うところはあっても、互いに想い合いすぎて、色んなところですれ違いが起きて、辛かったです。でも、5人の複雑な想いが交差して、ようやくひとつ、繋がった時にはほっと安心して感慨深いものがあります。群像劇なので、1つのカップルの話だけではないところが、良い。龍と鼎の家族愛が、1番切なくて、1番好きです。私は龍に注目して読んでいたので、彼の成長と、幸せを掴みに行く姿にきゅっとしました。


若干ネタバレですが、やっぱりどれだけ相思相愛だったとしても、タイミングがあって、それが運命なんだと思いました。あと、鼎には万座さんに甘やかされるのがお似合いだと思うんですよね。個人的な希望として、万座さんに頑張って欲しい…!

2

絡まった糸が最後にやっとほどけて…

わがままで自分勝手なヴィンス父子が好きになれなかった。
自分の快楽優先の父親に親らしいことを言う資格はないけれど、そんな親を持った不幸を他人に八つ当たりして鬱憤晴らしするガキにもうんざりした。
可哀想な子だからとそれを許す周りも悪いと思う。

高砂の宮への愛が詰め込まれたクマさんが奪わた時の描写がすごく切なかった。
人への想いが込められた品物を欲しがるジェシーは愚か者。

父親の恋愛問題に対して万座の娘の激怒は理解できなくはないけれどきつい言動を聞かされる方の身になると心が痛かったです。

傷ついて弱い子供は大人が守るべきなのはわかるけれど、
自分勝手で人を傷つけても気づかない人間を育ててはいけないと思いました。

ジェシーの「恋愛は生物、時期を逃したら腐る」に賛成です。

いろいろありましたが複雑な絡まりがほどけてほっとしました。
思いやりからすれ違い、考え過ぎたり一途だったり…
でも最終的に収まるところに収まったという感じです。

3

素敵なヒューマンドラマ

上下巻ともにずっと積んでいたのを、この度ようやく読めました。
作者さんの思い入れが強いだけあって、ものすごくメッセージ性の強い作品。自分がこのキャラの立場ならどう考える?どう動く?何を選択するのが正解なんだろう、等色々と考えさせられました。
特に感情を縺れさせながらも、着実に成長して強くなっていく子供組に感動…BL小説としての「萌え」というより、ヒューマンドラマを読んだ満足感があります。

ただ一点、歯痒く感じた点を挙げるとすれば、高砂にあまり魅力を感じられなかったことでしょうか。他の3人と比べて心情の描写が浅く、作品を通して大きな成長や変化、決断も感じられず。ごく普通に大人として恋に悩んで、ごく普通にちゃんと考えて手を引いたらまさかの龍之介が会いに来てくれた、ラッキー、みたいな…
メンタル乱高下な他と比べて、安心感はあるものの読者としてはあまり感情移入ができませんでした。
(また、上巻の感想になりますが、ジェシーを窘める為とはいえ龍之介の生い立ちを他人にさくっと話してしまった場面。気分が悪くなりました。)

個人的には、鼎と万座の関係性…お互い愛情を持ちつつも相手より優先するものが明確にあり、切り捨てることができる、というのがとても好きでした。なので終盤の万座の鼎戦線復帰は、むしろ少し残念だったり。笑 国生に頑張ってほしいものです。

5

文芸作品として素晴らしかった

今まで読んだBL小説でここまで右往左往振り回されるのは初めてでした。スポットが一つに当たる作品ではないので、
どうかあらすじも読まずに飛び込んで貰った方が楽しめるのではないかと思いました。
一体誰が誰と結ばれるの?と。

ここからネタバレで。

不憫な宮くんにぐっと感情が動かされる上巻でした。
そんな宮くんが幸せになるのは心から喜ばしいのですが、個人的に宮くんと高砂さんの恋愛プロセスよりも高砂さんと鼎さんのプロセスの方が重厚で、長年想いあってすれ違う二人が通じ合えるその舞台が整ったとあっては・・・と思ってしまいました。
宮くん、鼎さんがそれぞれ良くも悪くも障害になってしまったところがこの作品でどちらに傾いても気持ち良くなれない部分でした。まぁそれがリアルなんじゃないだろうか!
相手の幸せを思って身を引く愛に共感出来たのですが、本作で高砂さんが他者を思って身を引けてしまうくらいの愛ではというニュアンスの対比に衝撃を感じました。なるほどな!
下巻では国生くんの真っ直ぐな健気さがわたしの中でピークでした。国生くんは脅迫と体から始まった鼎さんとの関係をこれからどう紡ぐ中々ドラマがありそうで期待大です!
思うところは色々ありましたが、複雑に絡まり合い、錯綜する4人+万座さんの物語は文芸作品として素晴らしい作品でした。

7

ポエムが素敵!

最初から最後まで、ハラハラ、キュンキュンしながら読ませて頂きました。
上巻と比べたらこれといった事件もなく、それぞれの感情の縺れ合いで話が進んでいき、どう決着がつくんだろうとドキドキしながら楽しめました。
感情の縺れをメインにしてここまでドラマチックに仕上げることが出来る凪良さんの力量はさすがだなと。
4人それぞれの視点で、話が絡まりながら展開していく構成も本当に大変な作業なんだろうなと感服します。
きっと凪良さんじゃないとこんなに魅せられる作品にはならないんじゃないかと思います。

ちるちるでカップリングを見ていたので誰とくっつくかは分かりつつも、途中まで「どっち?どっちとくっつくの?!」と本気でハラハラしました(笑)
結果、宮くんが幸せになってくれて本当にほっとしました。
ちょいちょい出てくる宮くんの過去話は本当に胸が痛くて泣かされるので、これからは高砂の愛情で包んで一生添い遂げて貰いたいです。

鼎ちゃんは鼎ちゃんで辛いシーンもたくさんありましたが、どうにか国生とくっついてくれそうでほっとしつつ、この先まだ波乱はありそうなので続きが気になります。

国生は上巻では言動や振る舞いが身勝手すぎる印象であまり好きになれなかったのですが、鼎にガッツリフラれてから、一歩引いて物事を見ることで大人になったな~と垣間見える瞬間も多々あり、だんだん好きになりました。
鼎もこんな感じでこれからもっと絆されていくんだろうな~とか思いつつ。

そして何より、視点が変わる度に入るタイトル(ポエム?)がどれも素敵なんです!
内容と相まってとても胸に染みるものばかりで、まとめて作品集にしてほしいくらい!笑
二度、三度楽しめる内容で買って良かったです。

5

想いがほどけて結ばれて あふれる感情

宮、鼎、高砂、国生、万座の五人が、大切な人の幸せのために悩み苦しみながら行動する下巻。
絡まった想いが少しずつほどけ、また新たに結ばれていくのですが、そこには痛みや切なさ、喜び、戸惑い、ときめきなど、様々な感情があふれていて、とても胸にしみました。

一番印象的だったのが、温泉宿で鼎と高砂が自らの恋を振り返る場面。
二人を結びつけようとする若者たちの荒っぽい思いやりに、二人が苦笑しながら「高校生に戻れたらどうしたい?」と話すくだりが、本当に切なくて。
最後まで高砂に好きだと言えなかった鼎は、心の中で思うのです。
そのときは今度こそ高砂に想いを告げるだろう、でもそれは無理な話で夢なんだ、と。
そして長年の片恋を痛みとともに手放します。
一方高砂も、告白していたらどんな人生になっただろうと、興味とともに鼎への恋心を懐かしみます。
恋よりも友情を選んだ二人。今の鼎には宮への親心もありました。
大人になると守るものができて、一心に恋に飛び込むことはできなくなる。
それは少し悲しいけれど、穏やかに恋をほどく二人は本当に素敵だと思いました。

そしてなんといってもドキドキしたのは、鼎が戸惑いながらも国生に大きく傾くくだりです。
国生は鼎の幸せを一心に考えて、万座ともう一度結びつけようと奔走したり、鼎の体調を見抜いてフォローしたり。以前からは考えられない成長ぶり。
でもやっぱり、「鼎さんのことが全部知りたいんだ。」と、追いかけてくる青さがあって。
19も年下のまぶしい若者に気持ちをかけるのが怖い。でも、まだどうなるのか分からない…。
こんな風に揺れてこそ、恋じゃないでしょうか。
芯の強い鼎の心を揺らすには、万座は分別がありすぎたのかもしれません。
一度ほどけた鼎と国生の関係が、新しく恋という形に結ばれる予感がします。

何度も読み返すうちに、大人たちの言葉が若者たちの背中を押しているなあと思いました。
マリアーノの「僕ナラ、好キナ人ニ、幸セニナッテホシイ」がなければ、国生は温泉旅行を計画しなかった気がします。
万座の「相手のためプラス自分のため。このふたつのバランスを取れてやっと愛になるんだよ。」は、国生を悩ませ成長させただけでなく、国生から宮にも伝わって、高砂を追いかける宮を励ます言葉にもなり。
高砂の「きみはひとりじゃない。だから怖くない」は、宮を支えて、そして宮からジェシーに伝わって。
鼎の「お前はお前のことをがんばれ。」は、宮が殻を破って飛び出す勇気をくれて。
大人たちは人生の先輩ではあるけれど、突き動かされた若者二人に翻弄される様子が可愛らしかったです。
そして若者たちより大人たちに共感してしまう自分に気付いて、ちょっと苦笑いしました。

鼎をめぐる、国生、万座、万座の娘の関係は、ますますややこしくなりそうで、続きがとっても気になります。宮と高砂の遠距離恋愛も、やきもちを焼く高砂を見てみたい。
彼らの物語をもっともっと読んでみたいです。

6

複雑な五角関係プラスαはさすが

高砂×鼎推しでした。
成長したジェシーが宮を攻め落とす!なんてことを
勝手に想像したりしてw
国生は苦手なタイプなので、万さんの娘さんのお尻に
引かれてしまえばいいのにと思いました。
言いたい放題ですいません(^^;

4

自分から踏み出せば

人生にある様々な分岐点で、どんな答えを選んだのか、そして、その結末は…、な下巻。
盛りだくさんだった登場人物たちの中で、主人公の宮と高砂の二人は、ようやく宮が一人で行動を起こしたことでめでたく結ばれて、これで宮の物語としては一応の決着となって、よかった、よかった。
その前に、高砂と鼎の関係にも決着。
人生には何度選択のチャンスがあっても、結局結ばれないめぐり合わせというものはどうしてもあり、行動を起こせなかった後悔も、それはそれとして前に進んでいくのだと。
鼎の物語としては、高砂との関係以外はまだどうなるかわからないけど、それはまた別のお話。

5

雀影

セルフツッコミ
こういう群像劇って、コミックだと、もっとぐちゃぐちゃのドロドロ(肉体関係も込みで)でも全然平気、むしろ好みだったりするのだけれど、本になった小説として読むと結構しんどかった。
絵と文章の差なのかな。

上下巻一気で!

上下巻一気に。
宮くん、ホント良い子で可愛い!
ジェシーとマリアーノもいい味出してる! 

一応絡まった糸は解れたかな~。
宮くんが成長して、愛を知ったのは良かった。
でも個人的には作者さんがあとがきに書かれていた鼎ちゃんと高砂がくっつくバージョンの方が好み。
鼎ちゃんの思い切ない。
タイミングって大事なんだな~と。
友情は一生だし、この2人の結びつきはそんじょそこらの恋愛関係では太刀打ちできないものだと思うけど。
宮くんには3人パパがいる感じでも良かったのにな~って。

宮くん、沢山の愛情受けてすくすく育って、いいオトコというか、まだ男の子感があるけど良かったね。

上巻についていたコミコミ特典SSのような、過去のちょっとした日常とかもっと読みたいです~。
W53cmでやったーな宮くん、可愛すぎ!
このあたりの時のエピソード、可愛くて大好き!

5

みんなそれぞれの世界を生きているからこそ

「みんなそれぞれ自分の気持ちがあって、同じ物事でも解釈が違う」
下巻前半に出てくる龍之介のモノローグです。

せつない恋のお話にこういう言葉を挟み込んでくるから、私は凪良さんを絶賛したくなってしまうのです。なんというか「正しく美しい人だなあ」。
両思いの龍之介と高砂がどうして上巻で結ばれないのかと言ったら、前述の境地に立たない想いはすぐに揺らいでしまうからなんだろうと思います。
自分だけの感情から、他者がいる社会に気づくこと。その上で自分の想いを遂げようと全力を尽くすこと。これこそが「君は一人じゃない」ってことですよねっ。その素晴らしさを描いて、満足の下巻でした。

結局、誰と誰が想いを遂げたのかは書かないでおきます(ご自分の目で確かめた方が面白いと思うので)。書いておきたいのは、龍之介と国生の『子ども組』が、このお話をくぐり抜けたことで『いい男になる階段を登った』ということ。
こういう『お話が終わった後でもその後に想いを馳せることの出来る話』は、読後感がサイコー、って思いました。

6

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