雀影さんのレビュー一覧

カウントダウン! 小説

火崎勇  高緒拾 

お金よりも大切なのは

積み本箱から発掘。
発掘基準は、適度な厚さ。
帯の惹句の印象だと、それなりに年配のおっさんがショタレベルのお子ちゃまにひっかき回されるお話かと思いきや、至極まっとうな大人同士のお話でした。
そもそも小田倉は、30歳過ぎて、目指してきた仕事にも見切りをつけて、本人的には余生感バリバリのつもりでいるだけで、はたから見れば全然ひよっこの若造。
方やユウキの方は21歳とは言え、それなりにちゃんと仕…

3

国民的スターと熱愛中です 小説

小林典雅  佐倉ハイジ 

甘い

激アマ成分が欲しくなって購入。
小林作品って続編になればなるほど、砂吐きゲロ甘変態エロのバカップル度合いがエスカレートするのはお約束。
この本も、期待通りの相思相愛甘々ストーリー。
毎日会いたい、いつでもやりたい、今すぐやりたい。
でも、恋人は超売れっ子の国民的スター。
忙しい中、限られた時間の逢瀬ですら、スキャンダルを避けるため、マネージャー付きで、他人行儀に距離を保っていなきゃいけな…

3

狼さんと幸せおうちごはん 小説

今城けい  金ひかる 

モフモフ、ケモ耳じゃぁありません。

タイトルに「狼さん」って入っているけど、もふもふファンタジーではありません。
父と飼い犬のクロを立て続けに失い、生きる気力を失いかけていた主人公‣白帆一果の前に突如現れた黒崎。
一果は黒崎を見て、クロが帰ってきてくれたのかと思うのですが・・・。
この冒頭で、なんとなくこのまま黒崎が耳とふさふさしっぽの正体をいつ現すのかしら?
なーんて思いながら読んでいると、この黒崎、意外なことに、普通に人…

3

その時までは、君のともだち コミック

吉田実加 

スキの意味

親友としてずっと付き合って、今ではルームシェアして一緒に暮らす二人。
でも、ともだちと思っているのは片方だけで、もう一方は恋愛感情を隠してともだちとしてでいいから、そばにいたいと思っていた。

BLの、いわば王道ストーリー。
「ともだち」に、どうやって恋愛感情を認めさせるかっていう、この設定は、私の最も好むところの一つではあるのだが、思ったほど萌えられなかったな。
難聴だったりクォーター…

2

こんな日常 コミック

神田猫 

こんな日常、あったらいいね

付き合っているが、初エッチはまだのカップルのイチャイチャ話。
同僚サラリーマンが、なぜ恋人として付き合うようになったのかとかの紆余曲折はすっ飛ばして、全編を通じて、攻めが、ひたすら「俺の恋人、ツンデレで可愛いだろー。どうだ、いいだろう!」って惚気まくっている。
そして、初エチまでのワクワクや、実際のベッドインまでの駆け引き(受けの方には駆け引きしている意識はなくて大真面目、それがまた攻めを萌の…

2

拾集・若だんな コミック

夏目くも(くも) 

若だんなは可愛い

可愛いよ、江戸の若だんな。
それぞれ趣の違う若だんな3組のお話を収録。
でも、どの若だんなも可愛らしい。
華奢ななで肩に、ぞろっとした長着と黒紋付の羽織。
困り眉につり気味の糸目。
丁髷にほつれた後れ毛。
着衣のままの交合も色っぽい。
言葉遣いの、なよっとしたところも、江戸の若だんなだなぁって思う。
こんな風に、雰囲気たっぷりで可愛い絵の時代物コミックは、とっても珍しくて貴重。

1

恋をしてもいいですか コミック

坂崎春 

淡くて甘い

表題作は、主人公の仁志田が、なんとなく苦手と感じていた同僚の槙野がゲイだということを偶然知り、なんだか槙野を意識するようになって・・・。
まあ、早い話、仁志田も無自覚ゲイだったんじゃね?って話で、
槙野の方も、学生時代にたまたま男友達に片思いしてただけで、特に実体験はないまま、自分はゲイなんだと思って生きてきたような、そんな年の割に恋愛経験値の低い二人が、めでたく、お付き合いを始めるまでを描い…

1

成仏する気はないですか? 小説

菅野彰  田丸マミタ 

コミカライズ希望

菅野先生の同月刊行本、これと「おまえが望む世界の終わりは」と続けて読んだのですが、「おまえの~」の方はひたすら考え続けなきゃ読めない重い作品だったのに比べると、こちらは、自由に実体化できちゃう幽霊が登場したりする分、エンターテイメント寄りの作品ではあります。
この作品には、大学の同じ法学部で学んだ同期4人が主要キャラとして登場するのですが、それぞれのキャラが立っていて、どのシーンもすごく絵画的に…

2

クラックスター コミック

倉橋トモ 

ちょっと惜しい

同級生の再会物。

ずっと友達として近くにいたかった。
好きだと知られたら、そばにいられなくなると思っていた。
だから、気持ちを隠していたけれど・・・。

この基本設定自体は好物。
一方はいわゆるノンケで、そしてもう一方がゲイを自覚したうえでずっと相手に恋してる。
で、ノンケの方が徐々に自分の中にある相手への恋愛感情に目覚めていくお話は基本的に好き。
だがしかし、この、受けちゃん…

2

おまえが望む世界の終わりは 小説

菅野彰  草間さかえ 

軽くは読み飛ばせない、内容の濃さ

この作品を、萌で評価するのは非常に難しいです。
色々、たくさんの内容が盛り込まれていて、そのどれもが、しっかりと練り上げられ、書き込まれていて、
引き込まれて、凄く集中して読んだ。
そして、とっても疲れた。
大きくまとめると、時の流れを理解することのお話なのかなと思う。
佳人の心の動きというか、考えや思いが変化していく様がよくわかるように描かれているのだけれど、それは、佳人が、迷い、揺れ…

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