雀影さんのレビュー一覧

17 生徒 コミック

木下けい子 

恋に迷え、高校生

初めての恋、自分の恋愛感情だけに目が眩んで突っ走る17歳のお話。
要領がよくて、見た目がよくて、だからいい加減にやってきた、まだ何も考えていない有岡が、
9歳年上の教師の三島に恋をして、自分勝手な激情のままに欲望をぶつけてみたけれど、、、。

これって、一応続きはあるのかな?
泣けば何でも与えてもらえると思っている、ほしがるだけの子どもだった有岡が、三島に拒絶されることで、これからどう成…

8

あさはらたそかれ コミック

はやりやまい 

とにかく台詞がいいです。実写化して!

初読み作家さんのデビューコミックス。
1冊全部を使って、高校球児と、高校生とは全く接点のない30代ブロガーが、昼夜逆転生活の中で出会い、いつしか恋の沼にはまっていた事に気付くお話。
このストーリー展開、凄く好きなヤツだ。
高校生堂山のストイックな童貞力が、既成概念に囚われて自分の感情をもてあましていた澄山の恋愛スイッチを解放すると、澄山が素直に自分の感情を受け入れて、ついでに堂山の欲情も受け…

7

ゆみなり コミック

黒娜さかき 

年上受けで、弓道で、

素晴らしく
上質な
おじさん受。

年上受け好きとしては、けっして素通りできない帯をまとったこの本。
随分前に、on BLUE掲載時に第1話だけ読んだことあったけど、ようやく1冊にまとまったのね。

この作品、つっこみたい所は色々あるけど(例えば、弓の父が亡くなって唐突に秀島が弓に関わりだしたように見えるけど、弓の父が生きていた頃の弓と秀島の関係性がよくわからないとか、弓と秀島のビジ…

2

九十九 コミック

琥狗ハヤテ 

昔は百年、今は十年

九十九とかいて「つくも」。
大切にされてきた「もの」達は、九十九の年を越え、百年経つと「命」を得て付喪神になるという。
そんな「もの」と人の交流を描いた短編達に、精霊が見えるシャーマンの青年が登場する短編がプラス。
琥狗作品ではおなじみの、凝ったコスチュームにたくましい肉体、そしてケモケモまみれのファンタジー世界。
おまけはチミッ子四コママンガと、安定のおもしろさです。

そんな中で珍…

0

すべてはこの夜に 小説

英田サキ  笠井あゆみ 

泣く用意はできている

私の「泣いたCD」不動のベスト1「春に降る雪」を含む「すべてはこの夜に」の新装文庫版。
旧版に、その後書かれた番外編や、この文庫のための書き下ろしなど、追加ストーリーが収録されているので、この作品を読んだことのない方は勿論、旧版で読んだ方にも、この新装版はおすすめ。
全体の構成としては、旧版をドラマCD化した時のシナリオに合わせて、各話の順番の入れ替え、加筆がされているそうで、確かに、以前旧版…

8

ショートタイプコンプレックス コミック

夏來ジッポ 

割れ鍋に綴じ蓋

表題作は、合法的にショタ攻めを成立させた力業な作品。
BLの可能性の広大さをまざまざと感じされる痛快な怪作。
子どもの頃から、ずっとずっと片思いしていた小児科のお医者さんへの思いが、コンプレックスでしかなかった粗チンゆえに成就するなんて!
この、とんでもない設定や展開は当然のようにギャグテイストなんだけど、ギャグ表現の分量やバランスがいいので、ちゃんとロマンティックなラブストーリーになってい…

6

幸せならいいじゃない 小説

久我有加  おおや和美 

大人の包容力ってやつかな

年下のオカン系男子大学生(関西出身)にガッツリ胃袋捕まれて、年上のキレイ系バリタチ脚本家が、デレデレの相思相愛になるお話。
最初は双方共に攻めるつもりでいたので戸惑いますが、好きになって、一緒に気持ちよくなりたいという望みの方が受け攻めを争う気持ちより強くなって、初めて迎え入れると…。
変な意地やプライドよりも、素直が一番。
幸せならいいじゃない。
お互いに、甘え、甘やかせるバランスがとっ…

3

ドリームランド コミック

吉田ゆうこ 

夢の国

ゲイ向けAV現場を舞台にしたお話だけど、この作者さんの、この絵で、このタイトルで描かれると、そこはなんだかとってもロマンティックな夢の国。

お金に困って、求人雑誌の高給バイトに惹かれて面接に訪れた所は、普通に生活しているマンションの1室で、越久村は半ば流されるように、今まで全く知らなかった性感への扉を開かれてしまうのですが…。
AVの面接ってことで、冒頭からかなり、生々しくエロいことがたく…

2

友人関係 コミック

歩田川和果 

執着の十年愛

表題作は、愛し合っているのに「友人」という言葉に縛られて、セックスありの友人関係のまま十年を過ごしてしまった二人の物語。
「友人関係」と「恋愛関係」
この言葉の間に差をつけて、自分で自分を縛り付けていた相原が、二つの関係の間にあると思いこんでいた溝を飛び越えてくるまで、執念深く十年でも待つ和久井。
自分が和久井に、どれほど愛されて執着されていたのか、考え無しの最初の告白で振られて以来、その事…

2

好きだからキスしたの? コミック

木下けい子 

この、ぬるくて、じれったいのがいいの。

これ、続き物なのよね。
前作を読んだ記憶がなかなか甦らなくて、前作をレビューしたのか確認したら、全面降伏的に神評価していた。
ああ、確かに、私、これ好きだわ。
この巻では、キスして、恋人同士になって、でも、恋人として付き合うって、いったいどういうことだろう、どうしたらいいんだろうって、お互いに悩みながら、それでも少しずつでも歩み寄って、先へ進もうとする、そんな二人の姿がゆっくりと描かれている…

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