茶鬼さんのレビュー一覧

小説

綺月陣  杉本ふぁりな 

壮絶バッドエンドストーリー

BLはファンタジーだからバッドエンドはNGとされる方も多いかもしれません。
二人の恋が成就しない理由に"死"という結末が用意されている場合は特に受け入れがたいかもしれませんが、あえてこの作品を紹介したいと思います。

17歳の木嵜は親や兄に不当な扱いを受けており、自分の居場所を見つけに高校の元同級生の周を訪ねて家出上京します。
周は高校中退で一人暮らししており、木嵜とは…

6

執務室の秘密 小説

うえだ真由  高宮東 

静かに進行する見守る恋

最初読み始めた時、検事という固い仕事の話ということもあり、もう少し男っぽいキャラで、固い文章などが登場するのかと思いましたら、文章は女性作家らしく優しい文体で思ったのとは違うなと思いました。

導入からしばらく、丁寧過ぎる主人公・歩巳と主人公の恋人・毅に関する記述、起伏のない成り行きにちょっと苦手かもしれない。と感じました。
しかし、主人公に付け込んでカラダの関係を持つ年上の検事・御森が登場…

1

窓際の林檎ちゃん コミック

恋煩シビト 

BL脳の擬人化は最高です。

8編のうち、4編が擬人化。しかもおなじみのモノ達なので、これからそれらのモノを目にした時にまともに見られなくなるのでは?と心配になりますぅぅぅ~
☆「窓際の林檎ちゃん」
winさんとappleさんですね♪お笑い芸人のコントネタにもなっていましたが、この恋煩さん編のほうが萌えるし楽しいです。
winくんは見るからにカッチリ・キッチリ、でもどうしてフッシュバーガーなのかな?
林檎くんはスタイリ…

3

恋とはどんなものかしら コミック

夏水りつ 

表紙のフェロモンにやられました

初読みの作家さんだったのですが、表紙の今にも泣きそうな顔につい手が伸びて、でも裏切らない面白さでした!
おまけペーパー付きを買うことができたので、この顔の理由がわかって笑ってしまいましたが、これはこの作品の冒頭に繋がる理由になると思いますよ。

二宮さんはメガネ男子なんですが、その登場が面白かったです。
主人公百目鬼(ドウメキといえばマンガHOLI●●××を思い出した自分)が新しく入った寮…

4

今宵、雲の上のキッチンで 小説

ひちわゆか  紺野けい子 

素直になれない同士とはツンデレ同士、これいかに?

ちるちる評価がよかったので、読んでみましたがとってもよかったです!
ひちわゆかさん初読みだったんですが、他の作品も気になります。

その笑顔で全ての人をとりこにするギャルソンの新の笑顔は実は氷の微笑(?)で毒舌を吐く。
片や実業家の眞宮は、やり手なのに本当に好きな人には心にもない事を言ってしまう天の邪鬼。
読み手は眞宮がわかるから、心にもないことを言う彼を、子供っぽくてちょっと可愛いとさ…

5

愛のポルターガイスト コミック

恋煩シビト 

ひと癖、ふた癖、どころかブラック&ダークまみれは心地よい

恋煩さんの絵は黒のベタが印象的だ。
首に描きこまれる影が特徴で、引いたアングルになるとたまに首が真っ黒になって顔が浮いているようになるから、幽霊のように見える時がある。
髪が白抜きの人は目も白抜きの事が多く、不気味さ二割増?
だからというわけではないが、ストーリーもブラック気味だととてもマッチしている。
全編、ダークな雰囲気をまとった短編集、みごとツボにはまりました!

「愛のポルダー…

4

ミスターコンビニエンス コミック

阿仁谷ユイジ 

「好いとう~」博多弁の色気を知りました

舞台は福岡、登場人物は皆博多弁、阿仁谷さんを初めて知ったのはこの本でしたが、これですっかりトリコになった大好きな作品です。
先日Q&Aで「方言のBL」というお題があったのに、自分でレビューしてなかったのに気が付いて、改めて書いてみます。

田舎のコンビニ店長北村には長く付き合っている春名ちゃんがいるのに、バイトの南原に「オレが好きなのはあんたですよ」って言われてから、順調だったはずの人生が変…

4

雨宿りはバス停で コミック

夏乃あゆみ 

不器用な少年期の恋です

夏乃さん、小説挿絵では知ってましたがマンガは初読みです。
目についたのが、絵の見にくさです。
白と黒のコントラストがはっきりしているのですが、全体が白っぽくて背景の描きこみが少なく、人物の線が細く変化がないので、デジタルで描かれているようできれいなんですが、それが難点ですね。
人物の顔も、同じ人物なのに別人みたいになってしまったり、みんな同じ顔っぽくて、その点が自分には苦手に思われた部分です…

3

エロティックM コミック

神崎貴至 

MがSを育てるって新鮮

Mの調教といえば割とあると思うのですが、Sの調教って本当にできるの?
興味を惹かれて購入してみました。
さて、上手くいったのでしょうか?

ということで、売れっ子の音楽プロデューサーの長谷部が目をつけたのが、スタジオに点検に来た電気工の永森。
彼を見下ろす目が気に入ったようなんですが、要は一目ぼれですよね。
最初、永森は見られながらの自慰をする長谷部にあきれているのですが、キスからその…

0

桜の下の欲情 小説

秀香穂里  みずかねりょう 

一見強引で俺様風だったのですが実はものすごくナイーブでした

秀香穂里さんで出版社ものと見て思わず「他人同士」のスピンオフかしら?などとちょっと期待したりもしたのですが、全く違うお話でした。
受け様はツンデレ装いですが実は前向きで、攻め様は一見俺様風の強引・我儘なのかと思ったら意外にヘタレでナイーブな人だったという、
本の帯に「泣いたからって許すと思うか?俺を最低の男だと罵ればいい」
なんて俺様発言が書いてあったのですが、虚勢だったのですね。
最後に…

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