Krovopizzaさんのレビュー一覧

マイ・ディア・マスター 小説

ボニー・ディ&サマー・ディヴォン  如月弘鷹 

男前従者受けが大活躍

舞台は19世紀ロンドン。
元軍人のアラン(攻め)は、気まぐれに買った男娼・ジェム(受け)を気に入り、従者として側に置くことに。
戦争のトラウマを抱えるアランが、ジェムと過ごすうち人生に楽しみや幸福を見出し変わっていく。そんな甘くロマンティックな物語です。

本書の面白さはジェムのキャラクターの魅力によるところが大きいかと思います。
男娼で性技に長けていますが、女々しさは全くなく、誰に対し…

12

トリコにさせたいドSがいます 小説

牧山とも 

会話劇に既視感が

弁護士×パラリーガルのコメディ。
既刊『世界は君でできている』の上條と甲斐もチラッと登場します。

パラリーガルの川嶋(受け)は、以前はアメリカで弁護士をやっていたエリート。
ある夜、酔った勢いで同じ事務所の辣腕弁護士・巽(攻め)と一夜を共に。

飄々とした巽とドS川嶋は良いコンビだし、川嶋のアメリカ育ちらしいストレートな性格も面白い。
巽との一夜が忘れられずありとあらゆるディルドを…

8

恋はタイマン コミック

オオヒラヨウ 

ヤンキー物よりもむしろ?

オオヒラさんのヤンキー物ってどんな感じだろう?と興味津々で読み始めましたが、内容は意外といつものほのぼの系。
むしろ同時収録のリーマン物の方が意外な展開でインパクトがありました。

■「恋はタイマン」「愛はカチコミ」+描き下ろし
ヤンキーの学校間の対決で、敗北した受けは、他校の攻めにホテルに連れこまれヤられてしまう。
その後、タイマン勝負とHを繰り返すうち、彼に惹かれていき…。

無…

6

Release 小説

月村奎  松尾マアタ 

オーソドックスな美談

松尾マアタさんの表紙イラストに心奪われ、発売を楽しみにしていた本作品。
97年の作品の新装版です。
話自体は、月村さんお得意の男前攻×ネガティブ受という組み合わせで、同級生の再会物でした。

社会人1年目の安西(受け・23歳)は、地元での同窓会で、中学時代の同級生・奥村(攻め)に再会。
奥村は中学時代、セクハラ教師から安西を救ってくれた恩人でした。
営業の仕事に限界を感じていた安西は、…

13

王子の恋と騎士の誓約 小説

秋山みち花  北沢きょう 

ハラハラドキドキの寓話

騎士×王子で、王道の主従物かと思いきや…?
ちょっとサスペンス要素もあるストーリー展開で、終盤までかなりハラハラしながら読み進めることとなりました。

帝国の王太子・リエト(受け)は、近衛騎士のルスキーフ(攻め)のことが好き。
しかし王の命令で他国の王女と結婚することになり、ルスキーフにも縁談が。
失意のリエトは、森の奥に棲む水鏡の番人に、自身の運命を変えたいと望み…

ここまでは普…

16

姐さんの飯がマズい!! 小説

日向唯稀  石田惠美 

アカン飯本かと思いきや!?

ヤクザ組長の吉崇(攻め・24歳)は、記憶喪失の美青年・穂純(受け・20歳前後)を拾い、嫁として迎え入れる。
可愛くて働き者だが、料理の腕は壊滅的な穂純の正体は……

『姐さんの飯がマズい!!』というタイトルから、料理の話がメインとなる逆グルメ本のようなストーリーを想像していましたが、意外とそうでもなく。
記憶のない穂純の過去と、彼に振り回されるヤクザ達のすったもんだを描いたドタバタコメディ…

13

「Season」出版社共通ペーパー 特典

待ち人来る

本編の最終話「巡る秋」と、描き下ろし「結ぶ冬」の間のお話。

大学卒業後、母と義父のいる田舎に戻った東。
彼のモノローグにより「結ぶ冬」に至るまでの経緯が語られます。
金貸し屋を辞めると決めた松岡ですが、職業柄なかなか足抜けは容易でなく。
何年もかけようやく自由になった松岡は、汽車で東の待つ田舎へ。
駅で手に息を吹きかけながら松岡の到着を待つ東が健気です。

最後の一コマ、汽車を背…

5

硝子のギムナジウム 小説

華藤えれな  サマミヤアカザ 

ロマンスと退廃美

華藤えれなさんの新刊は、ザルツブルクを舞台とした退廃的かつロマンチックな作品。

舞台はザルツブルクの全寮制男子校。
主人公はウィーン貴族で、日本人の血を引く奏斗(受け・18歳)。
ロシア貴族の末裔で編入生のロジオン(攻め・21歳)と仲良くなるも、彼には秘密があり……

奏斗は日本人の母を亡くし、継母に苛められて育った可哀想な青年。
東洋系の見た目にコンプレックスがあり、学内では人一…

10

花嫁狩り 小説

あさひ木葉  JIN-I 

3Pで男前受けというのは好みですが…

あさひ木葉さんの新刊は、前作『覇者の情人』と同じく3Pモノで男前受け。

日伊ハーフの充樹(受け)は、母方の祖父を名乗る人物からの招待を受け、母の故郷イタリアへ。
そこで秘密結社の次期首領候補・アンジェロ(攻め)とファウスト(攻め)の二人に拉致されます。

実は充樹は、秘密結社の首領の指名権を持つ『花嫁』の血族の生き残り。
二人のうちどちらの『花嫁』となるか選択を迫られ…という展開です…

5

追憶の白き彼方に 小説

高原いちか  大麦若葉 

メインはほのぼの三角関係?

軍医のルスラン(受け)は、軍人・キサラギ大尉と共に敵国軍の捕虜に。
彼らを捕らえたのは敵国軍の少佐・ユーリー(攻め)。
ユーリーはルスランのかつての親友で…

元はユーリーと同じ国で生まれたルスラン。
貴族の嫡子同士、仲の良かった二人ですが、ルスランの父が叛徒の罪を着せられ処刑されたことで、状況は一変。
亡命したルスランは、亡き母親の祖国・ヒムカ(日本のような国)でキサラギ大尉と出会い…

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