M+Mさんのレビュー一覧

ほろ苦くほの甘く 小説

遠野春日  麻々原絵里依 

当て馬が格好良くて…!

1冊すべて表題作です。

視点が充彦(受け)と須藤(攻め)と交互にストーリーが進んでいきますので、心情が分かりやすかったです。充彦サイドだけだと、須藤にイラッとした気がします。

二人は上司・部下で良い関係だったのですが、須藤を狙う小峰(女性の同僚)が掻き回すことで、充彦は須藤に告白してしまいますし、須藤は名古屋に異動するというリーマン好きには嬉しい内容でした。

須藤は結婚している間…

4

夕闇をふたり 小説

火崎勇  実相寺紫子 

片思いなのは

1冊すべて表題作の長編です。近石(受け)の視点でストーリーは進みます。

近石は高校で好きになった長尾(攻め)と大学時代から付き合い始めます。それから五年、近石は長尾の冷たい態度に不安を感じて…という話です。

サブキャラとして近石の後輩・遠野とその彼氏・谷垣というもう一組のカップルが登場しますが、主役達を脇においてという程でなく良い感じのスパイスになっています。

火崎先生があとがき…

3

カンナの血 小説

月夜野亮  犬神電工 

なにこの色気!

月夜野先生はファンタジー系が多いというのが勝手な印象なのですが、こちらはヤクザものです。
攻めでも受けでもない、第三者の竜治の視点でストーリーは進みます。

ヤクザ天堂組の愛人の息子、悠矢(受け)が誰かに襲われ、離れで療養することになります。雑用係の竜治は、歩くこともできない悠矢の世話をしています。悠矢の異母弟である和顕(攻め)に頼まれて贈り物を差し入れますが、悠矢はそれを断り…。

悠…

0

蜜のように毒のように 小説

杏野朝水  佐々木久美子 

時間が必要だった二人

表題作の長編と、短編2つの3作品収録されています。

「蜜のように毒のように」
岬(受け)の視点。高校3年生の夏、父親が連れてきた鬼頭(攻め)に心も体も溺れます。恋人同士だと思っていた岬ですが、1か月後に別れを告げられます。それから6年後、岬は保育士になります。妹の子を迎えに来た鬼頭と再会し、仕返しをしようとするのですが…という話です。

「願うように、祈るように。」
あとがきに説明が…

1

熱砂の檻からはばたいて 小説

佐々木禎子  佐々木久美子 

挿し絵ください!

1冊すべて表題作です。芳人(受け)の視点でストーリーは進みます。

芳人は、留学先の大学で知り合った、アラブの王子であるナイジェル(攻め)と恋におちますが、3か月で相手は帰国してしまいます。
それから8年、イベント等の企画運営の会社に勤めている芳人の前に、ナイジェルが国際会議を企画運営して欲しいとやってきて、芳人を強引に自国へ連れ去り…という話です。

仕事だと割り切ろうとするけれど、過…

2

NOVELS PLUS mini5 小説

木原音瀬 

商業作品の番外編3作品

「MUNDANE HURT」、「LOVE&CATCH」、コミカライズされている「吸血鬼と愉快な仲間たち」のいわゆる旬な商業作品の番外編3作品です。いずれも「その後」の話になっています。

「episode1」
ビーボーイノベルズ「MUNDANE HURT」のその後。友人・北尾の視点で進みます。
長野に頼まれて北尾は西崎を交番に迎えに行きます。西崎にお金を叩きつけて報告をする北尾です…

2

茅島氏の優雅な生活 英国旅行編 コミック

遠野春日  麻々原絵里依 

原作好きなので最初はんん?って思ったのですが

小説のコミカライズです。

原作小説を随分前に読んだ状態でコミカライズされたこちらを読んだときは、ちょっと茅島氏の魅力が出せていないかもと思ったのですが、小説を読み直してみたら、このページ数でよくぞここまでと驚くくらい原作に忠実でビックリしました。小説で醸し出される茅島氏の不思議な魅力をそのまま再現ではないのですが、そうしようとすると説明臭くなってしまいがちなところを別の切り口で、コミカライズ…

1

ヌードと恋と家庭訪問 小説

朝香りく  佐々木久美子 

明るくて楽しい

表題作の長編と、その後ショートの2作品収録されています。未月(受け)が主人公です。

未月は高校教師。不登校である香奈目の家庭訪問をしたところ、出てきたのは叔父の雅道(攻め)で、画家だという彼と話すうちにいつの間にかヌードモデルをさせられることになり…という話です。

芸術家の二人はマイペースで突拍子もない言動をします。イカされるしお尻に突っ込まされるしそれでも更正させようと奮闘する未月が…

0

初恋の諸症状 小説

海野幸  伊東七つ生 

恋の病

「神」にしなかった理由は、動物実験の話があるので。化粧品はともかく、薬は省くわけにはいかないと理解しつつも苦手な方がおられるかもと思いまして。

以前読んだときはそれ程でもなかったのですが、久しぶりに読み返してみたら、すごく面白くて良くできてる作品だと自分の中で高評価に跳ね上がった作品です。秋人の理不尽な異動や今の仕事への割り切りとかが身に染みたのかも(笑)

1冊すべて表題作で、秋人(受…

3

純真にもほどがある! 小説

崎谷はるひ  佐々成美 

コミカルテイストな攻め視点が良い感じ

2005年出版のノベルス(表題作、ショート)に書き下ろしショートが追加されたものです。

私は表紙イラストと裏表紙あらすじで、受けが主人公(要は茅野を受け)だと勝手に思い込んでいたので、表題作を読んであれ?と最初は戸惑いました。

攻め視点の作品も珍しくはないのですが、茅野(攻め)のヘタレでおたおたしたタイプはなかなか面白かったです。あと周囲には茅野が実は瀬戸(受け)にベタ惚れだとバレてい…

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