ふばばさんのレビュー一覧

夏揺らぐキミをおう コミック

梅松町江 

なみだ、のち笑顔

大きく2つのお話が収録されています。

「夏揺らぐキミをおう」前編・後編
物静かで優等生のクラスメイト・榊がろくでもない教師に報われない恋をしている事を知った武田。
『先生を一生懸命好きな榊が好きになっちゃった』
しんどそうな顔は嫌だ、笑うとこ見たい。
そんな清潔で健気な想い。
教師との関係が切れたばかりでまだ時間はかかるけど、武田の優しさが榊に染みとおっていく予感。

「Chi…

3

青色セクスアリス コミック

宮本佳野 

怖くて爽やかで、そして苦い

タイトルと表紙から思春期高校男子の甘酸っぱい恋愛ストーリーかと思っていましたが、違いましたねー…!この裏切られ感、いいです!
読んでみるとゾクゾクとするような、人間の心から来る怖さが響いてくる。
でも、表面に強く出ているこの怖さ、暗さと同時に、底に流れているのはやっぱり彼らの若さ。そしてそれに伴う生き生きした感情。
もちろん人に言えない悩みもある、それをひっくるめての青春の輝き。
学生寮か…

2

虜 -とりこ- 小説

秀香穂里  山田ユギ 

ロミジュリ・ヴァリエーション

秀香穂里先生による麻薬取締官もの。
主人公は、母親が覚醒剤中毒、弟は父親違い、兄弟で施設育ち、という過去持ちで、クスリを撲滅したいという思いで麻薬取締官になった藍原徹。
藍原は周囲から浮いた一匹狼で、今弟の聡を強烈な作用の麻薬・ダブルエス絡みで亡くそうとしていた…
藍原のモチベーションは「正義感」というよりも「哀しみ」のようにみえる。
さて、もう1人の男。彼も藍原と同じに肉親を亡くし、だが…

1

欲情 コミック

岩本薫  鳥海よう子 

抱かれる狼

「発情」に続く岩本薫先生による小説シリーズのコミカライズ第2弾。
こちらは神宮寺家長男・迅人(はやと)が主人公です。
迅人は俺様な弟・峻王(たかお)と違って親しみやすく優しい性格。反面厳しさや警戒心が足りない?
本作は「発情」で西日本の組との盃を断って抗争の火種ができてから1年後。現実的な「抗争」は未だ起きておらず、迅人は春休みの間にアルバイトをしたいと申し出る…という冒頭。
やはりという…

2

発情(岩本薫原作コミカライズ) コミック

鳥海よう子  岩本薫 

年下のケモノ

岩本薫先生の原作小説シリーズは未読です。
シリーズ第1作の「発情」は、神宮寺家の次男の物語。
高校1年の神宮寺峻王(たかお)は、不登校の問題児。家がヤクザのため、女性の担任に代わって副担任の立花が説得に行くが…という冒頭。
峻王の部屋で欲情した峻王に犯される立花。ショックを受けるが同時に忘れられず、峻王もまたなぜか立花に執着心を表して迫ってくる。刃物を持ち出して抵抗する立花ともみ合った際に怪…

1

獣人カレシの独占欲 コミック

東野海 

しつこく愛する人たち多めの短編集

短編集です。
とりあえず表題作目当てだったのですが、一番最後の収録作が掘り出し物でした。

「獣人カレシの独占欲」
世界観は、人間・獣・半獣そして全てに変身できるレアな「獣人」がいるファンタジー。
本屋さんの店員・柊が子供の頃可愛がっていた黒猫が、実はクロヒョウの獣人。そして今は恋人の宗士。宗士は世界でも売れっ子のモデルだが、柊には甘える可愛い黒猫のままのようで…
タイトル通り宗士は柊…

1

今日から猫になりました。 小説

秀香穂里  北沢きょう 

可愛いファンタジー

秀香穂里先生によるケモミミファンタジー。

本作の主人公は、雑誌編集者。といってもまだ試用期間中の25才・湯野です。
既に両親は亡く、子供の時に拾ったネコ・ハナさんと暮らしています。
初めての自分の連載企画ページのテーマが「料理」と決まり、先輩編集者の勧めで料理教室に通うことに。そこでクールメガネのイケメン講師・瀧澤に一目惚れ…という展開。
湯野はゲイ。
教室で奮闘している最中、瀧澤の…

0

相対フライトサイン コミック

むないた 

離発着見るの好きです

航空BLを読むのはこれで3作めです。
貨物搭載x搭載指示者CP、パイロット同士CP、そして本作、パイロットx整備士CP。
空の旅に関連する仕事って、イメージはロマンチックだったり華やかだったりしますが、実際はシビアでタイトでタフですよね。
本作の主人公・岩鳶は整備士さん。最も「縁の下」の存在であり、同時に全ての飛行機に乗る人間の「命」を握っている存在。
ですが描写的には、職業的使命より年相…

5

「蜜より甘い毒でお前を支配する」協力書店共通ペーパー 特典

新婚のお約束

「蜜より甘い毒でお前を支配する」協力書店共通ペーパーです。

本編後、無事結ばれた2人のある日の日常?の一コマ。
さらりとフリル付きエプロンを涼に着せようとする泰雅。
フリルに引っかかりを覚える涼。
だけど次のコマでは最早裸にエプロンの涼ですよ。泰雅は「裸エプロン」とは言ってないのに!
そして後ろから涼が料理をするのを邪魔する泰雅。
そこに書かれている『はあっ、はあっ…』というのは、…

1

刻淫の青 小説

秀香穂里  砂河深紅 

あざといねこを拾ったら

タイトルと表紙の雰囲気から、ちょっと怖い話系・執着系かとドキドキしつつ読みましたら。
あら。
思ってたのと違う…
出だしはサスペンス的な要素もありますので、あまりネタバレはよろしくない気もいたしますが、まず一言だけ。
意外や、一途系ハッピーストーリー…と言っていいのかな、という感じのお話でした。

以下ネタバレありでの記述になりますので、ご注意ください。



↓↓↓↓ネタバレ…

0
PAGE TOP