ふばばさんのレビュー一覧

25cmの遠距離 コミック

祐也 

こんなツンにも福が来る

担当編集者x人気ラノベ作家の恋。
タイトルの意味は、編集者鳴神の身長189cmと作家丹生(にい)の身長164cmの差、です。
丹生は子供の頃のいじめ体験で、好きになりそうな人の顔はへのへのもへじに見えてしまう、という性格。他人と恋するなど、関わりを深く持つ事を心で拒んでいます。
新しく担当になった鳴神はへのへのもへじでした。でも鳴神にキスされてから、頭の中がぐるぐるして、これが恋なのか状態に…

0

ニュームーンに逢いましょう コミック

依田沙江美 

怖い話をさらりと語る

佑介の恋人は、人間じゃない。
はじめて会った時、彗はランドセルを背負っていた。なのに今は2〜3才年上みたいに見える。背も高くなって…
でも、この作品の主題は別に「人狼x人間」でもなく、生きる時間の差異に伴う切なさでもなく、どちらかというと並行して起こる連続殺人事件の怖さみたい。いや、それすらも主題ではなさそうで。
佑介は彗との時間を考えると悲しくなって、何とかしたくて医者を目指している。でも…

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壁際のキス 小説

椎崎夕  高星麻子 

年下の俺様が愛を乞うまで

ストーリー展開自体は、突っ込みどころも多いと感じましたが、どこが萌えどころかなぁと考えてみると。
ルックス良しでCMで名の売れ始めた20才の芸能人(俳優)、羽島。彼の、若さゆえ?の自分勝手さ、強引さ、つまりは子供っぽさ。同時にイケメンの贅沢な悩みとも言える自意識過剰と、他人の賞賛を馬鹿にして自分を過小評価する態度。
そんなところをズバッと意見してきた哲に、俺様かつ懇願の入り混った複雑な恋心を抱…

1

美しい野菜 (3) コミック

松本ミーコハウス 

実はお仕事BLでもある

完結を祝して、3巻通してのレビューです。
正直言って1巻をサラ〜っと一読した際には「これはナイわ」という感想でした。太郎さんの顔とか、SM描写とか。
でも、3巻通して何度か読んでみると、ゲイの八百屋さん治樹と恋愛恐怖症作家の太郎の酒に呑まれた馴れ初めから、太郎の受け願望・M素質開花のいきなりさ、お道具を駆使してのSMエッチ。引き込まれますね。
太郎は、相手から極限までの快感を与えてもらって、…

4

好きにならなくてもいい 小説

椎崎夕  葛西リカコ 

結構しつこい攻め

う〜ん…どう言えばいいのか。
出だし。大人の魅力たっぷりの攻めに、反発しつつも気になって仕方ない受けの気持ちに感情移入して、強引かつ官能的に未経験の受けの躰を拓いていく描写に「神寄りの萌x2」評価と感じていました。
その後の、受けが甘やかされてどんどん素直になっていく様なども好ましいものでした。
が、起承転結の「転」とも言える攻めの隠していた秘密が浮かび上がり、そこからの二人に亀裂が入り………

7

青色契約 コミック

池玲文 

芸術家との恋

3代目?画廊オーナーx若手画家。
馴れ初めは、ビエンナーレ会場で鮮烈な青の絵画と共に立つ紲熔にその絵画ごと心を奪われたこと。
森の洋館に住まわせて、絵だけ描いていればよい環境を提供する。そしてもちろん恋人としての行為も…

「青色契約」
以前盗難にあった紲の未完成品。ヤクザ絡みの裏オークションで強引に落札した安藤が襲われる。
紲はパトロンだから安藤のいいなりになってるんじゃなくて、ちゃ…

1

涕涙まくら コミック

池玲文 

振り幅すごい!

池玲文先生は本当に引き出しの多い作家様なんですね〜!今作もバラエティに富んでいて、圧倒されます。

「涕涙まくら」
ガチ兄弟もの。全然似てない兄弟で、お互いに執着しあって。いま、完全に両想い。でもいつかは別れが……その切なさを言外に読むのでしょうか?

「指喰い、月の色人」
ホラーですね。だけど哀しい。
自分が何故そんな衝動を抱くのか、自分は一体何者なのか。何もわからずに今恋を失おう…

3

さくらのくちびる コミック

依田沙江美 

幽けき毒の味のある短編集

短編集です。表紙は可愛い系の男の子と桜の花で、BLというより少女マンガ的。

「さくらのくちびる」
ザ・腐女子の妄想ワールド。
男子校で、長身・秀才・クールな生徒会長3年生xショタっぽい新入生のCP。
こんな学校にこんなCPがいて、こんな隠れた恋があって、こんなコトしてたらいいなぁっていう腐女子の妄想そのまんま。
新入生の佐倉が、反発したりひっついたり。どっちよ!って思わないこともない…

1

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

星と星が出逢う時

現実にこういう人達いるだろうなぁ。という行ったり来たりの進まない二人。

BLとして、趣味の娯楽として、お金を出して買って読む小説として、この展開はじれじれで、こんな攻めと受けはまどろっこしいからヤダっていう人もおられると思う。いい加減イイところでくっついて甘々展開望む、とか。もっとエロ下さい、とか。
中学生の頃に自分の性癖を自覚して、誰にも言えない、誰にも相談できないって自分の殻を作って、…

8

カーストヘヴン 2 コミック

緒川千世 

いまだ痛暗い展開

う〜ん………
やはりこの題材といい、展開といい、非常に「合わない」ものを感じます。
この作品を楽しんで読む、というのは私には難しいし、緒川先生がこの作品で何を描き出し、何を伝えようとしているのか、現段階でまだはっきりとはわからない。
ただ、あとがきで記されている通り、『万人に愛される話ではない』『苦手だけど読んで下さる方』『これは読まないけどという方』とあり、デリケートな題材を扱っている問題…

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