カーストヘヴン(2)

caste heaven

カーストヘヴン(2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神167
  • 萌×262
  • 萌32
  • 中立14
  • しゅみじゃない20

--

レビュー数
33
得点
1193
評価数
295
平均
4.2 / 5
神率
56.6%
著者
緒川千世 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
シリーズ
カーストヘヴン
発売日
価格
¥629(税抜)  
ISBN
9784799729458

あらすじ

あつむはクラスの最底辺(いじめの標的)として、辛い毎日を送っていた。
だが、憧れの存在である久世に救い出され、ハイクラスの「ジャック」となった。
久世から与えられる快楽に溺れ、違和感を覚えるも抗えない。
「本当の君は何?」あつむの問いかけに対し、久世は――…。

表題作カーストヘヴン(2)

刈野 滉平(高2・政治家の息子 現キング)
梓 裕也(高2・元キング、現最底辺のターゲット)

同時収録作品カーストヘブン(2)

久世 那月(高2・プレップス)
日下部 鐘(高2・ターゲット、現ジャック)

同時収録作品カーストヘブン(2)

仙崎 鴨(高3・編入生のバッドボーイ)
巽 耀一郎(高3・刈野の監視役で義兄)

その他の収録作品

  • behind the game(描き下ろし)
  • あとがき(描き下ろし)

レビュー投稿数33

なんかいろいろ深い

1巻が思いがけず痛い話だったので2巻を買おうか悩んだのですが、緒川さん作品だしな!ということで購入。ネタバレ含むレビューなので、ご注意を。



シリアスムードが流れるこの作品において、唯一ほっこりほのぼのする久世×あつむのCP。ターゲットだったころからのネガティブ思考が抜けないあつむを、メタメタに可愛がる久世は相変わらず。
『ターゲット』から『ジャック』になったこと、そして久世に愛され自信を持ち始めたあつむにほっこりしながら「可愛いCPだな」と思いつつ読み始めたのですが。

快楽であつむをがんじがらめにし、自分の意に沿わない行動をとると圧力をかける久世の姿は何ともブラック。
それでも久世を信じ、一心に求めるあつむに対して久世のとった行動がきっかけでこの二人に亀裂が入り…。

一方、刈野×梓のCPもどんどん痛い方へ流れて行っています。
容赦ない凌辱を梓に仕掛ける刈野ですが、それに負けず常に仕返しをする機会をうかがっている梓の男気にほれぼれ。
『キング』から『ターゲット』へと身分を落とした彼への周囲の態度にも屈せず、常に飄々とした態度を貫く彼の姿がカッコよかった。

同じ『ターゲット』を経験している共通点からあつむと梓の距離が近づいていくのもよかった。拒否られても拒否られても、それでも梓の事を気に掛けるあつむの素直さにほっこりします。
持ち前の正義感から『カースト制度』をやめさせようと画策するあつむ。
踏みにじられても負けずに立ち上がろうとする梓。
彼らがとる行動は異なれど、どちらも芯の強い男の子たちで応援したくなります。

2巻に入り新キャラが登場します。
狩野の腹違いの兄(妾腹)・巽と、『バッドボーイ』に位置する仙崎。
自分の生い立ちから常に優等生でいようとしてきた巽が、自分とは真逆の生きざまの仙崎にどんどん惹かれていく様は圧巻でした。
仙崎の家庭環境とかこれから出てくるのかな。好きなように生きているように見えて、実は孤独を感じているんじゃないだろうか、と思えるのですが、彼のバックボーンがこれから出てくるともっと面白いなと思います。

そして、彼らの通う高校に教育実習生としてやってきた権藤。
カースト制度を知らず、いじめはダメと熱血ぶりを発揮する先生で、彼をきっかけにカースト制度が崩壊するのかなと思いきや、彼の中に巣くう梓への執着ぶりがすごい。このお話にぴったりなキャラです。
今後、どんな風に話をひっかきまわしてくれるのか楽しみです。

『カースト制度』そしてそこから発生する『いじめ』。
緒川さんもあとがきで書いていらっしゃいましたが、万人受けする話では決してない。

特定の人間を貶めることで周囲の人間のうっ憤を晴らしたり。
同じ身分であることで共感を感じたり。
けれど、正しいリーダーがいればそのグループはきちんとした規則を持ち健全に機能する。

昔から世界中であった身分社会、いじめ、差別。
そうしたことを考えると人間のブラックな面の本質を見事に描いている作品だと思います。

あと、エチシーンはエロエロ。絵柄が綺麗なのでエロ美しかった。

痛い話ではありますが、そういうのもどんとこい!という腐姐さま方にはぜひ読んでいただきたい、神作品でした。

8

その発想はなかった

 2巻のメインは優しい王子様キャラの久世と、カーストが上位になってもターゲット感がいまいち抜けない典型的いじめられ役のあつむ。私はあまり弱々しい受けが好みではないので、刈野梓ほどには惹かれず。けれど、久世が単なる善良な人間なわけではなく、とにかく自分が守ってあげなければ生きられない、自分の庇護下で自分だけに縋らせて飼えるような子を求めていたという屈折した部分がある人間であったことが、このCPを1巻より魅力的にしてくれました。あつむもそんな久世の初めての感情の爆発を目にして、彼も完璧な人間ではなかったのだということに気付き、芯の強い部分、寛大な心を見せて久世を改めて受け入れようとします。ここでようやく2人が対等な関係になったように感じました。

 刈野梓推しの方は物足りないと感じるかもしれませんが、私は買って良かったです。まずあつむと梓の距離が縮まりますし、何より刈野の命令で久世に突っ込まれたあつむがそのまま梓に挿入するというとんでもない4Pもあります。あつむは梓に突っぱねられても度々気にかけて久世だけだった自分の世界を広げようとし、梓も言葉はぶっきらぼうながらも現時点ではあつむだけが本心から自分を心配してくれていることを感じているのか、時折あつむに応えます。受け同士のささやかな柔らかい時間に本当に癒されます。

 4Pについては、梓とあつむの間に分かりにくいけれども友情のようなものが芽生え始めていることが、刈野も久世も癇に障ったのかなと捉えています。受けを手にするためにカーストを利用したのに自分達を差し置いて受け2人だけでゲームから逃げ出すことは許さない、そういう執着ゆえの刈野の命令・久世の協力だったのではないかと思います。あつむが梓に挿入するのを刈野が許したのは、あつむ如きでは梓は快楽を得られないと分かっていて、自分だからこんなに感じるんだということを梓に自覚させたかったからでしょうか。久世はあつむに出し抜かれそうになったことに対してとにかく気が立っていて、正気を若干失いかけての行為だったように感じました。自分に従わないからこんな目に遭うんだ、とあつむに植え付けたかったように見えます。そんな鬼畜行為の中でも、梓はあつむに男前な気遣いを見せ、受けとは思えないどんと構えた姿勢で彼を受け入れます。本当に精神力が強い、と惚れ惚れします。

 久世あつむの話が一旦終わると、再び刈野梓の話へ。新しく来た教育実習生の権藤にいじめられてるんじゃないかと勘繰られ、暑苦しい正義感に鬱陶しさを覚える梓。再び刈野を陥れようとするのですが、結局上手いこと刈野に誘導され、権藤に2人の関係を知られてしまいます。実習が終わり去ろうとする直前、権藤はカーストゲームの存在に気付くことに。ゲームに参加すれば自分も梓を好きにできるのか、という不穏な言葉で終わります。権藤が再び登場してどう梓に関わってくるのか本当に楽しみです。

6

心臓持ってかれる…!

1巻の時はレビューを読んで中身を知った上で読んだので「ほうほう、噂通り面白かったなー」とノホホンと読み終えたのですが。

まっさらな状態で読んだ2巻は心臓ギューってなって鳩尾にズドンときて思考が持ってかれました…。執着愛と激情と得体の知れないものが混ざり合う
歪んだ小さな世界からしばらく抜け出せそうにありません。。。

2巻は久世×あつむに焦点が当てられてます。
刈野と梓はまだまだこれから…といった感じ。
新CPに仙崎×巽が加わりました。
(「屑」に掲載された番外編は収録されていませんでした。)


◆久世×あつむ・刈野×梓

久世にどんどんハマっていくあつむ。
開発され、体は敏感に、思考は鈍感に落ちていき…。
久世に対して執着心が芽生え、ジャックの名で久世に近付く人を排除するように。変わっていく自分が怖くてあつむは取り乱すのですが、久世は「うれしい」と言う。我に返ったあつむは久世が怖くなって距離をおこうとします。
そんな中であつむは梓と接点を持つように…。
言葉こそ最低限しか交わさないものの、なんとなく「友達」のようような感覚を持つ梓とあつむ。
そんな2人を知り、刈野と久世は……。


出だしからあつむがエロくてエロくてエロくて…ビビったw
久世にとろ〜んと甘えるあつむが可愛い。
久世はどんな裏があるのか不安だったのですが、昔死なせてしまったウサギとあつむを重ねて見てて「守ってあげなきゃ」となってるヤンデレでした。
あつむに対する執着が怖いぐらいなのですが、取り敢えずあつむに危害を加えるコトはなさそうなので一安心かな…?

んで!攻め2人が梓とあつむにしたお仕置きが‼︎
連 結 ! ( ゚д゚)え
刈野の命令のもと、あつむは久世に突っ込まれたまま梓に挿れてる「久世→あつむ→梓」でやってます…。久世も刈野も鬼畜です。(でも萌えた)

泣いて抵抗して「もぅ誰とも仲良くしないから」と懇願するあつむに、梓が「こんなコト屁でもねぇよ」「来いよ、あつむ」と受け入れる姿が男前だった!このセリフは「初めての友達」という感覚を共有したあつむの為で…(T ^ T)ゥゥゥ

しっかし刈野は鬼畜ですねー。
自分以外には梓を触らせないけど、見せつけるのは平気なようで。覗いてる奴が居るのを分かっててガンガンに犯して、梓の自尊心をバキバキに折っていく。そこにはどんな愛があるのか気になる…。
梓は黙ってやられっぱなしではなく反撃をみせる兆しが。まだまだこの2人から目が離せないし、どこに終着点があるのかサッパリ見えないので、ドキドキ次巻待機です。


◆仙崎×巽

プレップスで波風立たせず無難に生きてきた巽でしたが、そんな淡々とした日常を変える 編入生の仙崎 との出会いが。刺青、ピアス、加減をしない暴力行為で異端な姿にとらわれ、興味を持ち、近付いて、求め合うようになります。
しかしプレップスとバッドボーイでは堂々と愛し合えない。もっと自由になりたいと願うようになった巽は3年に上がったカーストゲームでバッドボーイを選び仙崎と同じカーストへ…。


このお話で巽と刈野の関係が明らかになっています。
この2人のお話はまだまだ続くのかな?
今のところ他のカップルにはない穏やかな愛が流れてるけど、これが変わっていくのか、深まっていくのか、ドキドキします。。。

5

現実の世界の虐めが想起されて辛かった!

いや~2巻も怖かったです。何度か「こわっ!」と声を出してしまった(笑)。中盤、日下部と梓が無理やりやらされるシーン、絶対誰か助けが来るのかと思ったら普通に最後までやられてしまった…。容赦ないですね緒川先生!徹底して救いの無い世界が見たい人にはおススメです。
でも怖いだけの漫画ではありません。日下部が「虐められ役から抜け出したかったけど誰かを傷つけたかったわけじゃない」と泣くシーンではもらい泣きしてしまいました…。この漫画と同じようなことは現実の世界でも起こっていますもんね。誰か一人をターゲットにして虐める…疑問に感じてる人も自分が虐められるのが怖くて言い出せない…私も経験があります。日下部の「誰かが傷ついているのにどうしてみんな平気な顔をしているの」というセリフにとても共感しました。
ハッピーエンドになるんでしょうか!?3巻も楽しみです!

4

個人の解釈

1巻から引き続き、久世とあつむ中心の話です。

以下ネタバレ感想&解釈

久世とあつむの描写だけを見てみると、とても可愛くて大好きです。
色事に不慣れなあつむが久世にだけ心を許して、体を重ねるシーン。
とにかく甘く甘く、どこまでもあつむを甘やかす久世の愛(と呼んでいいのか?適切な表現が思い浮かばない)。それに溺れていくあつむ。2人の描写は可愛くて、
情事の体位や乱れる制服、表情、セリフ……全てがすごく可愛くていやらしい。
冒頭の情事は何回も読み返してしまうほど甘々で好きです。

………これがスクールカーストという狂ったコミュニティの中に所属する2人という事を忘れれば、ですが。


元ターゲットのあつむにジャックを渡した久世。
久世の真意が掴めません。あつむへ注ぐその気持ちにどんな目的があるのか………
と、いつ久世があつむの事を裏切ってしまうのかとドキドキ(いやな感じの)していて、2人の接触を楽しむ余裕がありませんでした。
もちろん、話自体は面白いのですが、手放しに楽しめる程雲行きが良くないのです。いろいろ勘ぐってしまいます。
天地のひっくり返る逆転ぷりを見せつけてきた狂乱のカーストゲーム。気づけば全ての事に対して疑心暗鬼になる程、世界観にドップリです。

今まで友達の居なかったあつむが世界を広げようと徐々に積極的になるシーンはは健気ですごく良かったです。地位を演じ仮面を被ることなく、ジャックという立場を後押しとし、少しずつ踏み出そうとする姿があつむらしくて好きでした。

「傷つけるくらいだったら自分が傷ついた方がいい」というあつむの台詞は今までスクールカーストの狂乱ぶりを見てきた私にとってあつむの優しさと強さに胸を打たれたとても印象に残るシーンでした。

ジャックを手に入れたあつむの暴かれた仮面の下の顔は淫乱では無く(もちろん、快楽に流されて悲鳴をあげちゃうあつむもすごく可愛かったですよ!!)
例えカーストゲームが無くとも、元々大人しく、人付き合いが得意でないあつむがずっと周りから貼られてきた「いじめられっこ」のレッテルの下にある、芯の強さじゃないかなぁ、なんて都合よく考えたりもしました。

ただ、久世に関してはまだ読み込みが足りず、全てを咀嚼できてはいません。
ですので、後半の久世絡みの描写は結構辛かったです。


先のあつむの所で述べたように、久世がどうしてあつむにここまで執着するのか。酷いやり方であつむを裏切るのではないか。そんな嫌な想像が頭を支配してなりませんでした。(払拭出来なかった理由としては、権田先生が久世とあつむの事をイケメンとおぼこい子が一緒にいる、と2人に違和感を覚えるシーンが挿入されていた事による。)

以下希望的推測における感想にはなりますが、
幼少期の久世が仲間から虐げられたうさぎを守ろうとして守れなかった事がトラウマになっていました。守れなかったという事に加え、久世を間違った方向性に導いた感情として、か弱いうさぎが自分だけに懐いてくれた事に嬉しいと感じていた事でしょうか。群れに馴染めることがうさぎにとって最も良い事ですが、久世は庇護して依存される。その関係性を気持ちいいと思ってしまったみたいです。

今度は同じ過ちを犯さぬよう、あつむを大切に大切に扱いますが、徐々に群れに馴染むー梓と友達になろうとするーあつむを見て、久世は失う恐怖を感じ自身をコントロール出来なります。
あつむが傷つけられる恐怖より、群れに帰って自分から離れていく。こんなにも君の事を可愛がっているのに、どうして離れていくの?という愛の形もまたぞっとする物がありますよね……。
あつむを大切にしたい気持ちの下からいつまでも自分の元で大切にしていたい独占欲、庇護欲が顔を覗かせます。ここもなかなかの狂気っぷりですが、それでもなんとか感情を沈めて「あつむに危害は加えないから」と言い肩で息をする余裕なさげな久世にはぐっときました。こ
その言葉、信じていいんだよね……?笑
ここまで来ても疑いまくりです。

というのが、希望的推測と感想でした。
しかし、この感情と「君がジャックだから従っているってことを忘れないでね」という台詞がイマイチ結びつかず………。うーん。難しいですね。
久世に関しては難しくて読みきれません。

スクールカーストという狂った世界の恐ろしさがゾクゾクと押し迫ってきた1巻でしたが、2巻ではスクールカーストという複雑な人間関係の中でもがきながら、変わらずに、自分の目で見つめ続ける登場人物たちの強さに胸が熱くなるシーンも多々あり……。

彼らにとってスクールカーストとは何か。そんな事を考えながら読んでました。

3

少しずつみんな病んでいらっしゃる

なんか、アレですね。ぞっとします。
単純な恋愛とかではないし、甘くもないです。今のところ。
緒川さん自身があとがきで書いてある通り、万人受けはしないかもですが、私はハマりました。
2巻でのメインカップルはプレップスの久世とジャックのあつむです。人当たりの良い久世が何考えてんのか、1巻では分からなかったのですが、2巻で漸く少し本性が垣間見れました。けっこうなヤンデレで、彼も過去のトラウマに苦しめられているみたいです。

新たなカップルが最後の方に登場したので、3巻のメインはそちらですかね?私は、刈野と梓が好きなのでその二人の行く末が気になります。刈野は結局のところキングの権限で、梓を守ってるということですよね?
あの教育実習の先生が何かやらかしそうで…。

現段階ではまだ謎な部分が多いので、とにかく次巻が待ち遠しいです。

2

ぜひ何度か読み直してみてほしい

基本的に学生モノは敬遠しがちなのですが、緒川先生のものだけはどうしても読みたいと思わせられる。
詳しい内容のレビューは他の方が上手に書いてくださっているので私は漠然とした話を(笑)
この2巻も決して読後感は良くなくて、痛みが先に走る。
ただ、2度3度読み直した時に、最初の印象と違う新しい気付きが何層にもなって覆ってくるので、初見時に自分がどんな感想を持ったのかすら忘れてしまう。
カーストでは一見して虐げられているようで、実は守られているものが多くあること。
それから、誰しも生きる場所で一定の役割「演じて」いるということ。周りの環境に順応することが囚われることなのか、本当の自分を見失わないとはどういうことなのか、独占欲、庇護欲、愛することが痛み、生きることは傷つくこと、こんな非力な若者たちにこれほど多くのテーマを託しちゃって大丈夫なのか!?と心配になるくらい。
勿論、単純にキャラクターやCPの好き嫌いやエロさで楽しめる要素もある。軽くも重くも、浅くも深くも楽しめる稀有な作品。

2

集団思考に陥ると人は凶暴化する。自我を強く持たなければ。心震える第2巻

『集団思考に陥ると、人は凶暴化する。』
先日の渋谷でのハロウィン騒動を思い出す。それはもぅ、お祭りでは無く、暴徒化した若者たちのただの狂乱だった。器物損壊、スリや痴漢。そして暴力。誰も止められなかったし、止めることも無かった。あれは何だったのか。そんなに普段の彼等は鬱屈していたのか。

本作は「久世 × あつむ」のターン。久世があつむとカードを交換したことで、あつむは底辺から抜け出し、ハイクラスになる。久世に身体を弄られ、初めての快楽に溺れていくあつむ。歪んだ執着にあつむを縛りつけようとする久世。時系列的には、新しいカーストが機能し始めたところをまた別の視点で戻っているという構成で、この、何度も繰り返す、という時間軸の中では、盛りだくさんな情報が、ほんの短い時間の中で起こっている。その事にまず圧倒される。特に2巻は情報量が多い。

あつむから見た久世が、『優しくて、背が高くてカッコよくて、家も裕福で、誰からも尊敬されていて、自己が揺らぐことが無くて…』だったのが、彼もまた『自分のことすらままならない、未熟な子供だったのだ。』と、気付く。そして、初めて、その『ありのまま』を受け入れる。何度読み返しても心震えるし、とても温かくて、いいシーンだ。そして、意のままにしたいと執着していた久世が、あつむだけは傷付けたく無いと、手を怪我するほど、物に当たるところも泣ける。(いや、4Pは酷かったけどねー。あれは、久世の嫉妬もあったよね。)
あつむは大人しくて、ひ弱なキャラクターだけど、その心の強さは梓と双璧をなすんじゃないかと思える。描き下ろしで、久世が『今度こそ間違えない。ちゃんとあつむを手に入れる。』と思うのも、いい‼︎ と思ってしまうのだ。二人はやっと恋をするのだと。

外からの闖入者、教育実習生の権藤は不気味な余韻を残す。これは番外編じゃ無いかなぁ、と私などは思っているのだが、彼が教員になって戻って来る頃には、現在のクラスは卒業していて。その悪しきゲームが終わって無ければ、教師参戦の第2章になってしまう。恐ろしい。しかし、皆んな梓を犯したいんだねー⁈ という事には驚かされる。どんなけ色気振りまいてんだよ、梓‼︎ 征服欲以前に刈野は心配しなくちゃならんよ⁈

ラストには次巻へ続く、私の最も大好きな「仙崎 × 巽」の導入部が入っており、この二人のスタイリッシュな絡みの構図には最初から惚れ惚れする。そして、第3巻は「今日は泣いても平気。明日は目が腫れても大丈夫。」な時しか読めないでいる。

2

胸痛い…でも、なぜだかキュンとする

痛くて痛くて甘い一冊でした。

久世×あつむ 3話
刈野× 梓 1話
仙崎×巽 1話

読んでいて凄い暗い気持ちになるのに、読み続けてしまう。

ただ1つ言えることは、
刈野×梓×久世×あつむの…
絡みが見ものでした。
梓の男らしさにちょっとキュンとしました。
複数のはあまり好きではないのに、すんなりと受け入れたのは、梓のかっこよさだと思います。

1

病んでるけど、気持ちはわかる。

緒川先生の作品は毎回素敵で読んでいるのですが、この作品は2巻が出るのを今か今かと待ち望んでいましたww今回は久世くんとあつむくんがメインのお話。久世くんのちょっと歪んだ?愛情表現が読んでいてゾクゾクしました。作者さんもあとがきで賛否分かれるとおっしゃっていましたが、確かに苦手な方もいるかもしれません。刈野と梓CPとの絡みもあるので。でも、病んでる系のお話が好きな方にはたまらないのではないでしょうか!!次回も期待しています!!

1

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