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『カーストヘヴン』の4巻目。
とある高校で、クラス内の『カースト』を決めるゲームが行われ、そのゲームで決まった「カースト」によって校内での立場が決まってしまう、というストーリー。序盤に「カースト制」の説明書きはありますが、基本的に続きものですし登場人物たちの関係性は1巻から読んでいないとわかりづらいと思うので、未読の方は1巻から順に読まれることをお勧めします。
最下層の「ターゲット」に対するいじめ(というより、もはや犯罪)はかなり陰湿で容赦がないので、好みが分かれる作品かと思います。
という事でレビューを。ネタバレ含んでいますので苦手な方はご注意ください。
『カーストヘヴン』には複数のCPが登場しますが、4巻は1巻の刈野×梓の二人がメイン。そして、「体育祭」が舞台になっています。
今日も刈野にいいように扱われている梓。
「ターゲット」になって以来、いじめやレイプを受け続けている梓だけれど、彼は決して屈しない。いつか刈野に反撃してやろうと決心している。
そのために、刈野の弱点を探ろうと画策する梓ですが、そんな梓に犬飼というクラスメイトが「刈野の弱点を教えてあげる」といって近づいてきて―。
あつむは本当に友人として梓に親切にしてくれているわけですが、この犬飼という男の子は何か裏がありそう。でも、何が目的で…?
という謎を追う形でストーリーは展開していきます。
犬飼の目的は。
そして、彼が本当に守りたかったものとは。
彼の真意が分かった時、思わず涙腺が緩みました。
『カーストヘヴン』は壮絶ないじめの描写があり、それゆえにそのことに目がいきがちではありますが、この作品が描きたいものは「自分らしくある事とは?」ではないかと思うのです。
どんなに貶められても屈したくない。
本当の自分を失いたくない。
梓という男の子は決して優しくて温厚な青年ではないと思うのですが、彼のブレることのない意志の強さと、「自分」を失うことのない逞しさがカッコいいです。
ただ、みんながみんな、梓のように強くはない。
だからこそ、一緒に共に戦ってくれる友人や恋人といった存在が、人には必要なのかも。
終盤に二つのCPのお話が収録されています。
アンソロ『メス堕ちBL』にも収録されていた、ガチムチ受けくんのお話。
緒川さんて、あまりガチムチなキャラを描くイメージが無かったこともあって、ちょっと新鮮でした。
梓を追い込もうとしている子も新たに登場してきましたし、次巻が楽しみです。
あ、そうそう。刈野の弱点。
梓にはわかってないんだなあ、とちょっと笑いました。
刈野の弱点=梓、だと思うんだけどな。
やはり、神評価です。
1巻は刈野×梓、2巻は久世×あつむ、3巻は仙崎×巽が特にクローズアップされていた印象でしたが、4巻では、刈野×梓と久世×あつむ、そして新しいカップルの3組がメインとなっていたように思われます。仙崎×巽も匂わす程度ですが出てきます!
話の軸は新しいカップルですが、カーストゲームの主催者側の人間が今後登場してくるための序章となる巻のようにも思えます。
先の読めない展開に毎回ハラハラしておりますが、カーストゲーム主催者が登場しそうな雰囲気に緊張感も高まってまいりました。ぜひ一読ください!
ヤバそうな雰囲気満載のエノと、母親とカリノの会話を思い出し、行為の最中に赤面する可愛いアズサから始まる4巻。冒頭からすでに波乱の予感、、
カリノのことを「世界が違う」と評するイヌカイと「同じ人間だろ」と切り捨てるアズサ
カリノたちがアズサを助けにきたシーン。みんなチャイナなので絵面がちょっとマヌケ。でも、「どーでもいい」とせず、助けに来たんだな…そういうとこだぞ、カリノ(誰
まだまだ殺伐としてはいるけど、少しずつ二人の心の距離が近づいてきている
4巻は本編他「メス堕ちBL」に掲載された番外編も収録されています。
描き下ろしは5P【八鳥×ゆかり】です。
本編はいよいよですね!
刈野×梓編は首を長~くして待ってました。
体育祭を舞台に他者の思惑も交錯し、絡まり合いながら展開していきます。
4巻は夏休み明けからスタート。
学校内では体育祭に向け、係決めや準備が始まります。
花形である応援団には刈野・あつむ。
梓は用具係を押しつけられるのですが、同じ用具係になった犬飼が梓に近づいてきます。
刈野は犬飼へ遠回しに釘を刺し、イライラを梓にぶつけ…。
一方、応援団になったあつむは、他クラスのプリーザー・安爾と仲良くなります。
犬飼の目的は。
刈野の弱点は。
梓に忍び寄る影はーーーと展開していきます。
【復讐か。執着か。この感情の名は。】(帯より)
刈野の本心はなんなのか。
4巻ではまだ明らかにはなりませんでしたが、
刈野は梓以外には意外と情をかけるんだなーと感じる点がちらほら。
あつむと普通に言葉を交わすシーンがあったり、
安爾に止められ一旦怒りを引き下げたりで、少々ビックリしました。
徹底的に潰しにかかるのは梓に対してと、梓が絡んだ時だけ。
何がそうさせてるのか。。。気になるところです。
梓のピンチを救った場面はめっっっっちゃ萌えました!!!(;///;)
ああああ(///Д///)かっこいぃぃぃぃぃ////
なのに「助けてねーし」とか言っててツンデレか!ってなりました(爆)
刈野の性格ひねくれすぎてて、こんな些細な一言が可愛く感じてしまうw
梓は刈野に対する殺意は1巻の時から持ち続けているけれど、
ふいに見せる顔が少しずつ変わってきましたね。
母親が絡んで刈野とごく普通の会話をしてる場面が新鮮でした。
一番の変化はエッチの最中なんですがちょっと切ない。
相手が刈野だからこその表情なのか、
メス堕ちさせられて調教の賜物なのか。
どちらにせよ精神ズタボロにされまくった上にあるものですからね…。
2人の間にいつか何かが芽生えて救われるものがあるといいなと思います。
また、今回の騒動のきっかけとなった犬飼×安爾。
カーストヘヴンには沢山のCPがいますが、今までで一番やるせない後味の悪さが残りました。
互いの"そのままの姿"を受け入れ大切にしあってたのに
カーストゲームに振り回され綺麗ごとが通用しない世界に踏み潰され…。
自分に素直になった結果は少しでも報われて欲しかった。今後の彼らが気になります。
久世×あつむはすっかりコミカル&癒やし担当ですね♪
久世はデフォルメ顔が多くて笑わせてもらいましたw
久世・あつむ・巽、2.3巻ではカーストゲームの中でいろいろあった人達ですが、
何かを得て 何かを失って、今となってはカーストヘヴンの重苦しい空気を緩和してくれる存在に。
カーストゲームを肯定するわけではないですが、その中で見られる変化にはホッとします。
刈野や梓にもいつかこういう日が訪れるのだろうか。
今はイマイチ想像出来ない未来だけど、今後の変化が楽しみです。
◆カーストヘヴン番外編
「柔道部員はハイクラス以上」が絶対命令。己の強さを信じ真っ直ぐに歩んできた柔道部部長はカーストゲームのカード探しの最中に嵌められて…と展開します。
メス堕ちBLのレビューと重複しますが緒川千世さんが描くガチムチ受けにビックリです。
強さを求めて強くあろうとする者が陥落する姿は痛々しくもあり、萌えもありました。
◆behaind the geme
体育祭、八鳥とゆかりは看板係になりーーーというショートなんですが。
感想はただ一言。八鳥怖い・・・!((;OдO))
刈野×梓編としては神評価ですが、
犬飼×安爾の後味悪さが尾を引いてしまってるので萌え×2評価です。
梓の強い精神力には私の萌え心も支えられてる気がする…。
常にゾクゾク感を味わえるカーストヘヴンの第4巻です(^^)連載読んでいたので、描き下ろしなども楽しみにしてました♫
刈野×梓のターンになりました(〃ω〃)刈野(攻)推しなため、もうたまらん笑!!相変わらずメス犬と化してる梓(受)をトロトログズグズにする刈野ですが笑、何と梓に近づき仲良くしようとする新たな存在 犬飼{攻}…嫉妬心漏れてますよー刈野くん笑。梓は梓で、刈野の弱点を探ろうと行動に出ますが…あぁ犬飼に騙されてピンチ!!
そんなピンチを救うのは…刈野ぉぉぉお!!!ありがとう刈野くん、やっぱりドS王子様だよアナタは笑(〃ω〃)犬飼が騙したワケには切なくて辛い理由が…その理由を知って苦しくなるあつむ[受]や久世[攻]、そして怒り狂う梓。冷静に見えて嫉妬心からの解放で梓を抱き潰す刈野と快楽に溺れる梓。そして、加えられた犬飼への制裁…。
次巻、梓に怪しい魔の手が…!?
弱点を知って負かしたい"欲"、自分にしか見せない顔を更に知りたい"独占欲"、気がつかぬ?互いへの特別な感情からくる"快楽"、欲や快楽が人を狂わせたり人を救います。犬飼が守りたかったもの、純粋な愛を感じて、読んでいて胸が痛み泣きました。ただただ、好きだから、守りたいから…その犬飼の気持ちは、刈野くんに通じるものがあるなと感じました。
かなり面白いです(^^)オススメ!