Sakura0904![]()
読めば読むほど、野球部エースである攻め・花岡の魅力にハマっていきます。口調や表情は淡々としているのに全然クールキャラではなく、善次に対しての好意の熱量が半端ないし、いまどきの高校生らしからぬ行動力を発揮して常に好意を全力で表しているところに好感が持てます。「結婚」というワードもけっして冗談で口にしているわけではなく、愛する人と辿り着くべき極致だと純粋に考えているからなんでしょうね。そんな彼の勢い…
7年ぶりに続編が読めるとは思っていませんでした。この柔らかで穏やかな絵と雰囲気、そんな日常の中にしっかりBL要素が詰まっているところ、好きだなぁと改めて感じました。穰の母が健在だった頃の話もあり、寂しさを抱えながらも父親や幼い種の前ではありのまま晒け出すこともできなかった彼が今、ようやく豊という自分を預けられる人に出会えて本当に良かったなと。豊が穰を愛おしいと感じるシーンにじいんとしました。一方…
輝と満が初めて喧嘩する話が収録されていて、それを見守る大人たちと喧嘩の理由にほっこりしました。母親である真生と望月は感激していたけれど、自分も幼い頃ずっと仲良しだった子と喧嘩した時は母親に微笑ましく話を聞かれていたなと。あの時は理由が分からなかったけれど、子供が自己主張できるようになったこと、友達とぶつかってまた一段と絆を深めることは親にとって喜ばしいことですよね。松尾と祐樹は祐樹の覚悟が揺らぐ…
40代同士の恋愛、ダヨオ先生の絵にぴったり合っていて、終始素敵でした。性別に関わらず、趣味や仕事に全力を注いできて、この歳までまともな恋愛経験がないという人もさほど珍しくなくなってきているように思います。そのまま駆け抜けるのもそれはそれでけっして悪くない人生だと思うし、一旦立ち止まって、恋愛の方に目を向けてみようかなとおっかなびっくり自分を変えてみるのもまた人生。
春江は藤嶋のようなハイ…
上司である佐倉が少し天然なようにも感じたのですが、彼の立場に立って考えてみると、相手が女性だったり歳上や同世代だったりならまだしも、歳は一回り下で世代も2つ3つ違う同性となったら、さすがに相手から恋愛的な好意を持たれているとは夢にも思わないよなぁと。勘違いだったら恥ずかしいし申し訳ないから、藍井のいろんな言動をZ世代ならではのものと納得するシーンがおかしくもあり、どちらの目線になってもちょっと切…
前巻でもっとこうだったらいいなぁと感じていたことが、この続巻では解消されていたので萌え度が上がりました。アオハは何が起きてもずっと変わらず、シノに優しさと惜しみない愛を注いでいて安定感抜群のDomですね。前巻ではいつも腰が引けていたシノも、おどおどした態度は変わりませんが、芸能人であるアオハに引け目を感じたり彼の愛を疑ったりすることはなく、彼の恋人であることにもう不安は感じていないようなのが嬉し…
デビュー作がとても良かったので、吾瀬先生の次の作品を心待ちにしていました。やはり今回も良かった……! 美麗な絵、色気と水気たっぷりな濡れ場、体の関係を持つのが早いのでエロ重視かと思いきやストーリーでもしっかり魅せてくれるところ、一見サディスティックに見える攻めが実は人間として出来ていて多様な魅力を秘めているところ。
ヤクザ×駆け出しの医者ということで、普段から背負うものが重めの2人。天授…
まさか渚が、売春していること以外にもこんなに大きな秘密を抱えていたとは……。幼い頃から今まで誰にも言わずによく生き抜いてこれたなと。五体満足とはいえど心の方はもうぼろぼろでしょうけれど。それでも柳田の言葉でまた希望を取り戻して、無邪気できらきらした瞳を見せる余地がまだある。そんな渚の強さ、というわけではないんだろうな、きっと。かろうじて壊れずに残っていたほんのわずかな子供らしい部分というべきか。…
BLを読んでいると好いた相手以外の男に無体を働かれるシーンというのは多々目にすることになるわけですが、大概はその後本命の彼に救われたり、慰められたり、ハピエンへの布石になることが決まっているから私たちはさほどしんどい思いをせずに済むし、なんならメイン2人の絆の強さを感じたいがため、そういうシーンがあって欲しいと望んでしまうことすらありますね。
しかし、そういうハピエンが用意されていない行…
素晴らしい結末でした。瀬乃の幼少期がどんなものだったかが明かされ、彼がなぜこうまで執事として生きることに頑ななのか、伊勢崎も読者も納得させられることになります。やはり一番の要因は父親。親の与えるものが世界のすべて、というくらいの小さい頃からあれだけ徹底的に厳格に仕込まれていたら、心が凝り固まってしまうのも仕方ないとしか言いようがありません。今まで常に他人の欲求を叶えるために動いてきた人間には、自…
