フランクさんのレビュー一覧

夏の痣 コミック

宮本佳野 

ゲイカプの周囲で起きる四季折々の事件簿

【夏の痣】【冬の兔】【秋の繭】【春の蝉】という順で掲載されていまして、どの作品にも京介と由という遠縁関係のゲイカップルが登場します。

それぞれ以下のような内容で展開されています。
【夏の痣】京介と由がくっつくまでの過程と、そこに近所で発生した連続殺人事件が絡めて描かれています。
【冬の兔】京介の元カレが登場し、薬物と裏社会についてのお話。
【秋の繭】京介の同窓生・秋山(元ヤクザ)が登場…

1

長い間きみを見ていた コミック

野火ノビタ 

過去に囚われた人達のお話

2作品収録されています。
前半は【黒衣の群れ】【心にはなお赤い痕】【春に似ている】
【黒衣の群れ】
高校時代に片思いしていた相手が死んでしまって以来、その過去から抜け出せない高校教師・白井のお話でした。
好きだった同級生の葬儀に参列した際に、クラスメイトや自分が着用している詰襟制服をこれは喪服だ…と思って以来、その感覚から抜け出せないでいます。母校へ教師となって舞い戻ってからも生徒たちの集…

3

君の顔に射す影 コミック

野火ノビタ 

なんとも薄暗くてそこがいい

同級生の三角関係ものです。
三和が同級生の加藤に告白するシーンから始まります。
告白された加藤は戸惑った顔をしたきり、そのまま何事もなかったようにやり過ごしたうえ、保科という友人を三和に引きあわせるのです。
保科はゲイで、加藤から三和の話を聞くにつれ三和のことを好きになってしまった…と言います。
つまり、ゲイはゲイ同士で仲良くやれってことかと加藤に詰め寄ると「お前とは友達でいたかった…」と…

2

溺愛カレとオイシイ同棲中 コミック

雨宮かよう 

糖分補給に最適

・疲れて何も考えたくない時
・ひたすら甘さが欲しい時

こちらの本がピッタリです。

フランス人のリュドヴィックは仕事で出会った泰征に運命を感じて一目惚れ。
そのまま泰征を追って日本にやってきて、一緒に暮らして…という同棲カップルです。

とにかく甘い。

リュドヴィックが泰征のことをとにかくカワイイ、カワイイ、カワイイ、と舐め尽くすかのように溺愛しています。
黒髪が魅力的な…

4

汝、隣人を射止めよ! コミック

熊猫 

わちゃわちゃ展開からテンポが切り替わる箇所がグッとくる

学年トップの秀才・優と、全ての人から愛されたい健太郎という組み合わせ。
子供の頃から常にモテて自分が充分に可愛いと自覚している健太郎。男女問わずモテるのに幼馴染の優からの扱いがぞんざいでそれがとっても面白くない。
もしかしたら健太郎は優のことが好きなんじゃない?とセフレの三瀬に指摘されて、そんなバカな!とあがくのだけど…。

熊猫さんは 今、私が一番コミック化されるのを待っている「バニラ・…

3

ラベルド・タイトロープ・ノット コミック

緋汰しっぷ 

受けの表情にグッとくる

10年ぶりに再会したらウブで奥手だったはずの榛臣(受け)が、同級生(男)と平気で寝るようなビッチになっていた…。

受けの榛臣が自暴自棄なビッチになったのは、高3の秋に急激に仲良くなった夏生(攻め)に告白したんだけど振られたから。どうやっても夏生を忘れる事が出来なくて他の男と寝ている間は忘れることが出来たからという理由なんだけど、振った夏生は榛臣の事が嫌いとか、同性に抵抗があるから振った訳では…

4

藤原征爾君追悼特集に寄せて コミック

吉池マスコ 

死者へのラブレター

仕事への情熱を失いつつある編集者の宮本が、担当の藤原先生のお宅で出会ったのは憧れの小説家・薔田だった。

薔田がかつて書いた3冊の本がきっかけで編集者の道に進んだ宮本。なんとしても薔田に新作を書いて欲しいのだけど、薔田本人はもう筆を折ったといって頑として引き受けない。
そうしているうちに薔田への気持ちが憧れから恋心に変わってしまった宮本だけど、薔田と藤原先生の仲を知っている宮本はその気持ちを…

2

白の無言(しじま) コミック

大竹直子 

散り際が美しい

【白の無言】
陸軍士官学校を舞台に官僚の息子である高橋と芸者の息子の桐島という二人のお話です。

高橋が幼い頃好きだったという絵本の「聖・セバスチャンの殉教」これを見たときに、お!と思いました。
そして優秀な桐島が将校たちに陵辱される姿を覗き見てしまった高橋が思い重ねるのはまさに聖セバスティアヌスの姿。

聖セバスティアヌスはほぼ全裸&たくさんの矢で射抜かれた姿で描かれる事が多い聖人で…

4

なつの遊戯 美術室の秘密 コミック

恋煩シビト 

今のところ電子限定です

【なつの遊戯 美術室の秘密】
シビトさんらしい一筋縄ではいかない三角関係ものです。

後藤という人気者と、後藤に憧れる吉沢、そして後藤の幼馴染という三人が登場します。
くっつくのはそこかい!という思わず突っ込みを入れたくなってしまう歪んだ展開でして、直接向き合う事ができなかった弱さが切ない痛みを伴います。
安易な3Pものなどに流れないところが流石です。

【あきの遊戯 友達だけど肉体…

2

歩道橋 コミック

歩田川和果 

同人誌を収録しています

全部で六つの作品が収録されています。
そのうちの五つの作品のキャラがゲイばれを極端に恐れていたり、ゲイである事を隠して気持ちに蓋をしているようなネガティブな主人公ばかりなので、自然とテイストやトーンが似たように感じてしまうのと、ほぼ二人だけの会話劇で終始しているのでぶっ通しで読むと貧弱な私の脳みそは何だか頭が疲れてきて、それぞれの作品がごっちゃになってきてしまいます…。単独で読むとそれぞれいいお…

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