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表題作ニューヨーク・ニューヨーク 1

ケイン・ウォーカー,25歳,ニューヨーク市警の警官
メル・フレデリクス,22歳,喫茶店のウェイター

あらすじ

ニューヨーク市警に勤めるケインは、同性愛者であることを隠し、一夜限りの相手を求めて夜ごとマンハッタンに繰り出していた。だが理想の青年・メルと出会い、運命の愛を見つけることに…。ゲイをテーマに愛とヒューマニズムを描く野心作! 解説/藤本由香里 
(出版社より)

作品情報

作品名
ニューヨーク・ニューヨーク 1
著者
羅川真里茂 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
白泉社文庫【非BL】
シリーズ
ニューヨーク・ニューヨーク
発売日
ISBN
9784592884286
4.5

(85)

(70)

萌々

(7)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
14
得点
384
評価数
85
平均
4.5 / 5
神率
82.4%

レビュー投稿数14

覚悟ができたら読むべき大作

羅川真里茂さんと言えば「赤ちゃんと僕」(今現在の最新作はましろのおと)などが思い浮かぶかたですが、こちらの作品は少女漫画ではないし、少女趣味的でもないです。

そしてBLと銘打って触れ回れば、間違いなくBLじゃな~い!とショックを受けて怒る人が出てくるような作品だと思います。これはBLなんて軽々しいもんじゃない、と怒る人。逆にBLだと言われてもっとライトなものを想像して読んだのに重すぎてダメだったと怒る人。

BLとカテゴリーしたからと言って悪いとは思っていませんが、最近BLの裾が広がりすぎて、男同士を扱ったものは全て「BL」と言ってしまっていいのかな~?と思うことがふとあります。この作品にはそんなことを感じました。何と言いますか、この作品はBLです、と紹介するよりヒューマニズムを追求した作品ですと言った方がより的確な気がする、そんな作品でした。

内容があまりにもリアルで、人によっては気分が悪くなるかしれません。
ほのぼのとした内容ではないですし、気軽に読むにはあまりにもテーマが重いので、
引きずられないように注意して読んだほうが良いかな、と思います。
逆に「気分じゃない」時に読むと上滑りしたり白けてしまう可能性大です。
ただ、作品自体は常にハッピーエンドを目指していますし、ラブラブやほのぼのの部分もあるので、そこまで暗い作品では無いと思います。

私は本作品を読んでいる時、まるで洋画を見ているような気分になりました。
きっと資料集めも大変だったでしょう。
設定などの緻密さからも、この作品にかける作者様の情熱や意気込みがものすごく伝わってきます。

お話はゲイ同士のカップルのお話です。
リアルゲイの方々の、いわばマイノリティの方たちが晒される差別的問題や、二人がそれらをどう乗り越えて行ったかなど、色んなテーマが詰め込まれています。
こちらの文庫本1の方には、主に二人の絆が深まっていく様子がしっかりと描かれています。
家族の問題なども出てきます。
目を逸らさないで、受け止めてみて下さい。

11

( ;∀;)b

ちょっと前にTwitterで話題になったこの作品。
ずっと探してやっと古本屋さんで見つけました。


漫画で泣くのって小説以上に難しいのに
ボロボロ泣いた。
BLかと聞かれたら答えは否。
けどジャンルを問はれても私には答えられない。


腐女子、腐男子以外の人にも読んでもらいたい。
LGBTへの印象がかわるきっかけになりそう!!!

5

ヒューマニズムに感動

オススメ度の高かったこのタイトルを、どうしても読んでみたくて入手しました。
買って後悔ナシ!

とにかくヒューマンドラマです。
空想のBLなどという甘いストーリーではなく、「本当にありうるだろう」と思わせるリアリティな世界です。
二人のゲイが出会い、恋人になるまでの過程もシリアスだし、過去の恋人に対して執拗に嫉妬してしまうところとか、人間の醜い部分の感情などもきっちりと描かれていて、とても感動しました。

犯罪に巻き込まれ、被害者の立場にありながらも、恋人の立場を守る為、気づかいするメルの愛情はあまりにも献身的で、胸を打たれます。
そして、ゲイに対しての社会的差別や偏見、エイズの問題、親へのカミングアウトなど、恋愛とは別に課せられる大きな問題に、この二人が挑む姿が、悲しくもあり感動的でもあります。

ぱっと見はケインの方が包容力ありそうに見えますが、読み進むうちに明らかになっていくメルの過去を知れば、その献身的な愛情の分、メルの方が包容力があるのだと思いました。

ゲイとして社会と向かい合いながら、偽らない生き方をする。
とても感動的なストーリーですので、オススメしたい作品です。

4

セクシュアリティを越えた愛

BLかと聞かれるとちょっと違うのかもしれません。また、羅川さんの作風とも少し違う気がします。これが描かれたのは、「赤ちゃんと僕」の連載中でした。なぜこれを描きたいと思ったのか、知りたいなぁと思いました。

お話はアメリカを舞台にゲイカップルの出会いから二人が人生の幕を閉じるときまでを描いた、非常にシリアスなものです。
セリフ回しが多少芝居がかっていますが、真摯に二人の気持ちがつづられていて胸を打ちました。
まじめな話、ゲイというセクシュアリティを語るときに避けて通れないのが、なぜ同性でなければならないのか、なぜ異性でなければならないのか、人を愛するとはどういうことなのか、ではないかと思います。
その疑問に真っ向から向き合った作品だと思います。

重いし濃い。
けれど、リアルというには何かが違うとも思います。彼らは非常にまじめに向き合いますが、すべてのゲイがそうだというわけではないからです。セクシュアリティを越えて、素晴らしい愛を保ち続けた彼らの奇跡のようなお話です。

4

噂通り

他の方のレビューで泣きたいときはコレ!となっていたので、読んでみました。
古い作品なので、絵や台詞まわしに違和感を感じますが、そんなことが気にならなくなるくらいストーリーがしっかりしていて引き込まれます。全部で4巻なのですがすべての巻が重要で、脇役の台詞や生い立ちなどどれも見逃しちゃいけないようです。

4

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