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  • 不思議は何で出来ているか(1)

不思議は何で出来ているか(1)

fushigi wa nani de dekiteiruka

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表題作不思議は何で出来ているか(1)

編集者 石田静 (霊)
不思議屋店主 一の沢めのう

あらすじ

編集者・石井静は怪奇作家・逢沢から奇妙なお使いを頼まれる。古い友人、一の沢に手紙を届けてほしい――。石井の予想に反して一の沢は若く美しい青年で、石井の「深い欲求」を呼び覚ます。
石井は現世に快楽の未練を残したまま死んだ自覚のない亡者で、一の沢は運び込まれる不思議な話を聞き、念を処理することで生きながらえる「不思議屋」だった。

作品情報

作品名
不思議は何で出来ているか(1)
著者
高口里純 
媒体
漫画(コミック)
出版社
メディエイション
レーベル
Hug comics
発売日
ISBN
9784870318809
3

(4)

(2)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
1
得点
10
評価数
4
平均
3 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

美しい迷宮!

これは文句なく神評価!

「深いオルガズムは人として愛のレベルを体験できる――。」
怪奇小説家・逢沢はそう告げて、担当編集者の石田静に手紙を渡した。手紙のあて先は一の沢めのう、「不思議屋」という店の主人だった。
会ってみると、めのうは謎めいた美形で、石田は会った瞬間に深く惹かれ、めのうを抱くのだが、実は石井はこの世に快楽の未練を残しながら亡くなった「亡者」だった――。

謎だらけのコミックです。
どこまでが現実でどこまでが幻想なのか、その境界が曖昧なままストーリーが展開していくので、一読しただけではその独特な世界観に戸惑います。しかし、読み込むうちに現世とあの世の境をトリップし、共存していくような感覚になっていく、斬新なストーリーです。
出てくるキャラも、生きている者なのか、亡者なのか、はたまた妖怪なのかよくわからなくなってくるのですが、それぞれ、奇妙な魅力を持っています。不思議ちゃんだらけ。
男性とか女性、そうしたものを全て超越しているような人もいて、それぞれのキャラの関係性もわかりそうでわからないところに好奇心を激しく刺激されました。

一見すると、サラッと描かれているような作画も、内面的な魅力がにじみ出ているようで、セクシーなシーンがなぜかとても生々しい。
どれほど過激なシーンがあるわけでもないのに、「深いオルガズム」が伝わってくる絵です。
また、「めのう」が何者なのかも謎、逢沢先生と石井の関係も暗示的で妄想が掻き立てられますね。
幻想的でありながら、ありふれた日常の風景が散りばめられていて、ともすると、作品に酔ってしまいそう。
何度もリピート読みしてじわっと感じる、耽美とはまた趣を異にする美しいBLです。

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