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表題作くちびるの封印

鷹宮瑛司 既婚社会人(29歳)
芳条悠紀 高校生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

高校生の芳条悠紀は、満員電車の中で知り合った年上のサラリーマン・鷹宮瑛司に惹かれ、自ら誘って「一度だけ」との約束で関係を持ってしまう。しかし、その後鷹宮と再会した悠紀は、寂しさを忘れさせてくれる彼と身体だけの関係を続け、いつしか溺れていくのだった…。どんなに身体を重ねても、くちびるは重ねることのなかったふたりだが―。

作品情報

作品名
くちびるの封印
著者
うえだ真由 
イラスト
史堂櫂 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
アイスノベルズ
発売日
ISBN
9784872783384
2.5

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

うえだ真由さんのデビュー作

愛に飢えてる高校生と既婚社会人の、年の差カップルです。
偶然乗り合わせた電車で、高校生が社会人を誘い、発作的に関係を持ってしまう。
背伸びして背伸びして、苦しくてはち切れそうになってる受けのグルグルっぷりを堪能しました。
ディープなデビュー作でしたが、うえだ真由さんらしい焦れったさとか切なさとかが味わえる一冊だと思います。
デビュー作って、たいてい面白いよね。作者の入魂っぷりが伝わるし。

ラストだけが少し不満でした。
父親の豹変っぷりに伏線がなくて、唐突すぎるように思えてしまった。

1

偶然の人が大切な存在へ

悠紀は、母親に捨てられた。父親とも、仲がかんばしくない。

通学も満員電車が嫌で、なるべく空いてるのを選んでいたが、その日は混雑した車両に乗り合わせていた。痛いのかと声をかけた男と勢いでエッチする。
学校に行かないことをそれとなくいうが、余裕がなくなる。
男の手には指輪がある。
男の部屋で、17年間何もしらない知らなかった身体のことを男(瑛司)に委ねる。
瑛司によって快楽へ、
初めての絶頂は、悠紀の脳裏を真っ白にした。
身体に異物が挿入され、身を裂かれる痛みがうちつけるのに、もっとと泣き出しそうに懇願。
計算しているわけではなく、悠紀が本能で求めていた。ただ、一度も口づけをしなかった。
この劇的な出会いを・・・
家では、父親と2人きり。缶ジュースを床に落とし、父親に激怒され、居場所のない家。
彼のことを考え身体が熱くなる。

淋しい自分をなんとかしてくれる瑛司に夢中になりながらも、薬指の指輪が気になる。自分から距離を置くつもりで、別れたら、
成績がストライキして、生活態度もタバコにアルコール。
カラダも心も感情もなにもかも無くしていた。

三者懇談会も父親は仕事を理由にドタキャン。これによって、家に帰らず・・・雨の中、
瑛司のマンションまで、来ていた。エントランスに座り込み雨に濡れていた。

瑛司も父と兄の会社が大変なことになりながら、自宅マンションで悠紀を見つけ、一方的に消え去った悠紀の姿に驚く。

雨で濡れた服をはがし、薬を飲ませて寝かす。
気が付いて、フラフラしながら、洗面台へ
咳き込み嘔吐して
痛いって気を失う。慌てて病院に瑛司は運ぶ。
目を覚まし、瑛司は皮肉ぽくいう。
アルコールとタバコがもたらしたのが原因の一つ。
父親との関係が、これをきに上手くなっていく。
悠紀は、瑛司に恋をしている自分に気付く。

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