のばらあいこさんの初連載作[ぬるくなるまで待って]

ぬるくなるまで待って

nurukunarumade matte

ぬるくなるまで待って
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神5
  • 萌×234
  • 萌7
  • 中立9
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
17
得点
191
評価数
60件
平均
3.4 / 5
神率
8.3%
著者
 
媒体
コミック
出版社
祥伝社
シリーズ
onBLUE comics(オンブルーコミックス・祥伝社)
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784396783297

あらすじ

「いっちゃん、俺じゃだめ?」

風呂がこわれたという先輩〝いっちゃん〟を
部屋に呼んだ順平は、酔ってせがんだキスをきっかけに
二晩で肉体関係となった。

翌日、今度は〝挿入〟に備え浮かれる順平だったが、
ふいに職場のOB・辻井のことを            
口に出した途端、いっちゃんの顔つきが変わる。

結局順平はコトを失敗し、
いっちゃんが自宅に帰る日を迎えてしまいーー。

のぼせそうなほど不器用な恋、描き下ろし収録!

がむしゃらヘタレ×迷えるゲイ男子の、
風呂にまつわるラブストーリー。

表題作ぬるくなるまで待って

服屋の店員 家の風呂が壊れた受を泊めてあげる 順平
同じ職場の先輩 市原カズキ(いっちゃん)

その他の収録作品

  • プロローグ(描き下ろし)
  • 番外編 やさしい口
  • 番外編 WE WANT TO TOGETHER
  • エピローグ(描き下ろし)
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数17

ゆったり自然体

じんわりと伝わってくる作品でした。
普段は王道が好きなんですが、実際はこんな風に色んな恋愛を経て、この彼氏に出会ったと言うことの方が多いんだし、設定も本当にその辺の街の洋服屋さんにありそうな話で良かったです。
ドラマティックな展開とかそれほどないけど、ちょっとした誤解とか、行き違いがあったりして、でもそれもわぁわぁがなりたてることなく、落ち着いて両想いに進んでいきます。そういう流れもとても身近に感じられて、余計に妄想をかきたてられる作品でした。

1

キャラクターが魅力的

のばらあいこさんとの出会いはこの作品だったので、『新装版 秋山くん』を読んだ時はもう、ほげーーー!!!こんなのを描く人だったんかい!とビツクリしてしまった記憶があります。この作品はずっといい話だなーと思っていたのですが、それほど多くないイタすシーンがなぜだか好み?じゃなかったんですよね。それは多分、『新装版 秋山くん』で驚かされたことに繋がっているのかも…と自分なりに納得しました。(大分ショックから立ち直った今、いっちゃんが涙を流したえっちシーンはもう、読んでる方も涙です。)

物語はいたってスタンダードなラブストーリーなのですが、キャラクターそれぞれが人間味溢れる魅力を備えているんです。わたしにとってはこの人物の作り込みこそが、作家さんの魅力なのですよね。じゅんぺーのいっちゃんへの想いも、いっちゃんの辻井への想いも、辻井のいっちゃんとじゅんぺーへの気遣いにも、全部に共感できる。じゅんぺーはカワイイし、いっちゃんの謎めいた影の部分はそそるし、個人的には飄々としているようで人のことを一番よく見ている辻井が最も萌えキャラだし。あー、なんて男の魅力と人の気持ちを描くのがうまいんだ!!と読続き後に毎度悶えてしまいます。

番外編で、いっちゃんと弟サトルの関係性が描かれていますが、このエピソードを読むことで、自分がなぜこの作品が好きなのかを気づかせてくれるんです。兄弟間の葛藤と愛憎を、いっちゃんのことを「よく見ている」じゅんぺーが、最後に、まるで我が身のことのようにわかりやすい言葉で、ズキュンと説明してくれているのですが…。その辺についてはぜひ、作品の中で体感していただきたい。(ネタバレ避けたいタイプです。)

夏に読みたくなる作品です。秋山くんには度胆を抜かれましたが、秋山くんは高校生なのにとってもせくしーです。有名どころに入るかと思いますが、未読の方で、色々読んでみたいなーと思っていらっしゃったら、そちらも併せて手に取ってみてください。

2

誤魔化しのない“好き”が一番大事

ずっと気になっていたのですが、ようやく読めました!!
結果、のばらさんのコミックスで一番好きです♪
一読目から、ときめいたり吹いたり切なくなったりしましたが
繰り返し読むほどに、もうなんだか泣けてきちゃって…。

じゅんぺーの、飾らない気持ち、一生懸命いっちゃんに向かう恋心。
「ヤるから準備しておくから」と言われてそわそわしすぎるところ、
面白いんだけど笑っちゃいけないね!
夜までが長くて長くて落ち着かなさすぎなのが可愛かった。
なのに、直前で見てしまったいっちゃんの表情が気になって勃たなくて…。
やはりデリケートですね。殿方は。
狭い浴槽に二人で入りながら「好きなのに」と繰り返すところ、
ぎゅーーーーっとなりました…。

新店舗に異動したことも聞かされず、会えず、
仕事でミスっていじけて飲めないビールのんで泣いて。
雨の夜、ただ会いたくて突然いっちゃんを訪れ
心とは裏腹にいっちゃんを責めて聞きたくない言葉を耳にし、
抱いて気持ち良かったはずでもいっちゃんの泣き顔が離れない。
意思に反して無理やり抱いたわけじゃないのに、
「取り返しのつかないこと続きを」と一人道で泣くじゅんぺーが悲しかった。
ぐだぐだしたけど、自力で乗り越えた強さも愛おしい。

いっちゃんの元カレ・辻井に嫉妬して、
仕事の頼まれごとついでに直接話す勇気なんか健気で健気で!
そりゃ、余裕かまされたら頭にきちゃうよね!!
こっちは真剣で誰よりいっちゃんを好きなんだっつの!と。
辻井がこういうタイプの人間だってだけなんですが、
そんなのじゅんぺーは知らないし、いっちゃんを渡したくない一心なわけで、
ここまで必死になれる恋は、したくてもそうそう出来ないんじゃないかな…。

風呂場に縁(運??)のないじゅんぺーといっちゃんだけど、
毎日使う場所、体は勿論裸になるけど、心まで裸になれるような空間。
きっとこれからも、思いやりを持ちながら穏やかに暮らすんだろうな。

いっちゃんの過去も、弟のエピソードもきゅんとしました。
折角いっちゃんが買って来たお守りを弟が投げつけて
じゅんぺーが殴りかかろうとしたところなんて
すごく愛を感じてしまい、泣けた!!
しかし逆にいっちゃんに殴られたというのが泣き笑いになっちゃってw
兄弟愛も美しいけど、じゅんぺーが優しくて…。ぐすん。

じゅんぺーも昔男に告られて傷つけたことがあったけど
それをいっちゃんに話しながら顔も忘れた相手の幸せを願うとは!!
自分たちが幸せになれたら後はどうでもいいというんじゃないのが
人柄に表れていてこちらまで嬉しくなりました。
最後のモノローグで、またほろり。

本心を告げて自分が傷つくのが怖くて逃げてきたいっちゃん、
じゅんぺーに出逢えて、好き合って良かったねと心から思いました。
ものすごく神寄りの萌×2です!!

ちなみに、いっちゃんのちょい顎ヒゲになぜか萌えましたw
童顔っぽいひとの顎ヒゲ、悪くないかも…。

あと、じゅんぺーが不審者のような格好でローションを買った
アダルトグッズ店の店員が!!!w
ものすっごいインパクトで何回みても笑ってしまう…。

7

ほっこりしてしまうお風呂BL

お風呂BLとばかり聞いていたのでどんなおはなし?と首を傾げていたんですが不器用な順平といっちゃん破壊力バツグン…!!
ゲイであるということに卑屈さを抱えたようないっちゃんを温かく包み込む順平の姿に萌えました♡
とてもほっこりするお風呂BLだった…!
のばらさんの言葉の選び方がとても優しく、キャラの台詞の一つ一つに人間味が溢れていてじんわりと読者に彼らの温度を与えてくれます。
いっちゃんに会いたいよーって泣く順平の姿はとても素直に愛情表現出来る子だなあ、と思って見守ってしまう…。
飾らない剥き出しの感情が心地よく感じられるほど、順平やいっちゃんに思い入れを抱いてしまうこの作品。
二人には幸せになって美味しいご飯食べていっぱい寝て抱き合って欲しいなあと思ってしまいました。
人を好きになるっていいね…と感じさせてくれる良い作品です。

3

ぬるいぐらいの温度=体温が心地良い…

じゅんぺいといっちゃんのヘタレぐるぐるLove的日常がそこに描かれていました。

いっちゃんの家のお風呂が壊れて、じゅんぺいの家に居候するいっちゃん。
じゅんぺいはいっちゃんのことが好きで好きで…いっちゃんもじゅんぺいのことは嫌いじゃなくて。
何となくそういう関係になったじゅんぺいといっちゃん。
告白してOKして…っていう流れではなく、雰囲気でそういう関係になっちゃう二人。

じゅんぺいのほうがいっちゃんに対する「好き」って気持ちが大きいのが分かるだけに、じゅんぺいが気の毒に思えた。
ヘタレなじゅんぺいは相手にしつこい、重いと思われたくなくて苦しみます。
でもいっちゃんのほうが気持ちが小さかったのは、昔の男のことを上手く消化できていなかったから。
気持ちがふっきれずにいたいっちゃんでしたが、それでもじゅんぺいが大切で過去に向き合いに行きます。

すれ違ってしまったけれど、気持ちを少しずつ少しずつすり合わせていく二人。
なんてことはないことですれ違ったり、昔を思い返してしまったり。
そして本当の気持ちに気づいたり。
そんなことの繰り返し。

じゅんぺいと続きいっちゃんの両方の家のお風呂が壊れて、二人がお部屋探しをしている時。
物件の部屋のお風呂に二人が一緒に入ってギュウギュウしていて、「風呂が壊れなければどこでもいいや」って言ってキスしている時の二人が幸せそうでした。

はたから見たらなんでもないことでも、二人でするから意味があることってたくさんあると思います。
そんな二人の日常。
小さな幸せがそこにあって、それがこの先いくつも積み重なっていくんだろうなと思いました。
リアルにありそうなグダグダ感やすれ違いがしっかり描かれていたけれど、最後には心暖たまる良いお話でした。

5

「現実感」のあるBL漫画

タイトルと表紙の雰囲気に何げなく手に取り、
読み始め5ページでこれはキタと思いました。久々の大当たり。

「ゲイ」であることを周囲にひたむきに隠し、
傷付くのが嫌で、恋に積極的になれない「いっちゃん」と
好きになったら一直線!なヘタレわんこの「じゅんぺー」
そんなふたりが一緒になるまで…

こう書くととてもありきたりなふつーの筋書ですが、なんだか違うんです。
大きな理由は、「現実感」でしょうか。
二人とも働いていて、将来のことを考えている。
仕事を失敗するシーンや、「痛い」シーンもちゃんと書かれている。
そして、恋に臆病な受にありがちな「女っぽさ」が描かれないのも好印象。
いっちゃんはあごひげだけにとどまらず、すね毛も描かれている。女の子が現実的に結婚とか考えやすいような、かっこよすぎないふつーの「男前」。
そして、BLによくある、幸せになってハッピーエンド!終わり!ではなく、辛かった過去をしあわせな日常で段々と癒し、そしてこれからもずっと続いていきそうな未来の話で終わる。この流れはとても幸せになれます。
読みながらじわじわ涙が滲んで、読んだ後もタイトルを続きかみしめながら幸せにじわっと泣けました。
BLってファンタジーだけど、たまにこういうリアリティのあるBL本に癒されたり救われたり。…私だけでしょうか?
現実感のあるBL小説は結構見かけますが、漫画では希少な気がします。
(ただ、この感じどこかで…と思ったら、国枝さんの「未来の記憶風の行方」でした。雰囲気、読後感が非常に似ている気がしました。)

イラストは少し荒っぽく、汚いと感じて苦手な人もいるかもしれません。
しかしその自由な線が優しく、のばらさん独特の日常の切り取り方や、心情の表現の「黒いコマ」の使い方がとてもうまいと感じました。
夜に古い映画を見る、という独特の雰囲気の「優しい口」のワンシーンが特に素敵でした。

しかし、1点非常に残念なのは、エロが期待できないことです。
のばらさんはエロシーンに定評があると知ってから、やっぱり幸せな二人のイチャイチャが読みたかったーーーと非常に悶えました…。
これでとても満足なイチャイチャもあったら「神」にしていたかもしれません。笑

ちなみに、装丁・デザインはさすがの「onBLUE」レーベル。
表紙も湯気で滲んだような字体や淡いイラストがとても素敵ですが、表紙裏はお風呂のタイルだったり、本のいたるところにあるかわいらしいモチーフが一貫して隠れていたり。とてもセンスがいいです。

ラストがとても甘やかで、読んでいる自分もいっちゃんと一緒に少しだけ楽になれるようで、何度も何度もぼんやり読み直しちゃう、おすすめしたい一冊です。

5

久しぶりに良かった

とても好きな作家さんです。
美男子じゃないけど暖かい
普通にいそうな生活が描かれているところが好きです。

すね毛もちゃんとあるところがほっとします。
人間そのもの。

お風呂が壊れた先輩を自宅にとめている後輩。
職場が一緒。後輩は先輩が好きです。
先輩の元恋人のつなぎでも良いから好き・・という切ない展開です。

早すぎず語られる会話も
遅すぎない展開も
読みやすかったです。

弟さんがやってくる回が1番好きです。
やさぐれてばかりじゃない
それは新鮮でした。

3

ふわっと甘めな

のばらサンの新刊!待ってました。
個人的には、ワンピ同人~なイメージが強く
エロエロ作家さんなイメージでずっと来てるんですが
存外オリジナル作品はやわらかテイストのものが多いですよね。
今回はまた両思いからの合体がなかったのが少々残念ではあるものの
これまた可愛い作品に仕上がっておりまして
思わずほっこりな1作でありました。

もともと部下と上司の関係。
風呂が壊れた上司がおうちに。
なんだかムラムラする・・・俺って・・・やっぱり・・・
な年下ヘタレわんこ攻であります。
ありがちっちゃありがちなんですが、
攻がへなちょこの癖に存外頑張ってる姿がなんとも癒し

うまいなと思うのは、そのヘタレな攻の言葉と
受のまるで過去の自分の想いをほじくりかえしたみたいな
部分とが重なる感じ。
パズルがカチっとハマるみたいにうまく重なっている作りも
また面白いなと思うのです。

受の過去の男の話。
独特で、思ったことはすぐ言葉にしてしまう
優柔不断で・・な印象もなきにしもあらずだったんですが
実は、求めながらもそれを恐れて放してしまったのは過去の受であり
続き
性癖故に積極的にいけないもの。
それが掴んだ今。思わずキュンとする。

顎のちょび髭はどーにも違和感でしたが
可愛らしい一作でした。
もっといっぱい愛されればいいと思うのだ(*´д`*)ヒヒヒ

4

のばらあいこさん

こういう作家さんなんですねー。もっとほのぼの系を描かれる方かと思っていました。
受けがゲイなのは嫌いじゃないんですけど、受けの子もその元カレ?もキャラが好きじゃないです。受けの子に応援できるような要素がなかったです。なぜじゅんぺー君がいっちゃんを好きになったのか謎。
今時の若い子たちのBLなんでしょうか…。元カレの子の飄々とした感じもイライラしました。私心が狭いんでしょーか?

3

読みやすいです

「秋山くん」が辛かった方には、特にお勧め。

臆病なヘタレ同士が、前を向いて一歩踏み出す。
切なくて、じれったくて、甘い。
普通に読みやすくなって、普通におもしろい。
言葉や絵には独特のセンスが残っているけど、
きれいにまとまって、しっかりした普通のBLです。
この作品は作者さんの成長の証で、いい作品だとは思う。
でも、個人的には、秋山くんのインパクトが強くて、
普通に良くできているだけじゃ物足りないって感じちゃうのは、やっぱり作者様に申し訳ないのかなぁ。

3

悶々しているじゅんぺーが可愛いったらない

のばらさんの作品はとにかく登場人物がかわいい! 攻めも!受けも! ルックスの話はもちろんですが、中身が! 特に攻めの子! いっつも悶々悶々していますよね。これがたまらなく可愛いんです。
「自分のなかにあるアレもしたいコレもしたい、でもしてはいけないからこそああしたいしたいしたいしできるならば望みすべて叶えたいうわあああああ」
っていう心の叫び(※作中には上記のようなセリフはありません)を攻めのじゅんぺーはごろんごろんしながら葛藤していて可愛いです。
嫉妬するのも好きだから、嫉妬してもやもやして元彼に突撃しちゃうのも好きすぎるから。スマートな愛情表現じゃなくて、すこし曲がりくねってどうしたらいいやら分からない前後不覚状態だけども、一生懸命なじゅんぺーに好感を持てます。
受けのいっちゃんさんもこれまた素敵。彼もまたすごく不器用です。あといっちゃんさんの目のちょっと吊り目のネコ目、セクシーです。きれい。
じゅんぺーの、いっちゃん(って呼び名が変わるあたりもまたいい!)大好きさが紙面からぐんぐん伝わってきます!

のばらさんの作品はどれもこれも心理描写がやわらかく繊細で、読み手の続き心をゆっくりとしめつけたりときめかせたりさせてくれる、そういう作風がとても好きです。
過去の二作品いずれかで「好き!」と思えたら、この、ぬるくなるまで~もおすすめです!

3

煌めくような華やかな恋ではないけれど。

職場の先輩・いっちゃんが好きな順平は、いっちゃんの部屋の風呂が壊れたという話を聞き、風呂が直るまで自分の部屋での同居を持ちかける。
酔ってキスを強請ってしまったことから、身体の関係へ発展できたのだが、いっちゃんにはまだ忘れることのできない過去の相手がいるらしくて…

といった内容の話。
いっちゃんが、弱かった自分と向き合おうと決意して、過去と決別するくだりが良かったです。
それを静かに見守る辻井、いい人だなぁ。
そして、ヘタレだけどアツい順平の、ヘタレっぽいモガキっぷりも微笑ましかったです。
個人的には、いっちゃん弟の番外編はメインテーマがボケてしまったように感じられてしまいましたが…(話としては良かったけど)。

エロいシーンはちょっとなので、その辺りを期待してる方には残念かもしれません。
等身大の日常BLが欲しい時に読むにはもってこい、かと。

3

素敵な作品だけど

読むとぼんやりと胸に響くような痛みと暖かさがある作品です。

ただ若干コマ割が独特で視線がちらつくような気がしました。
攻めが泣きながら抱きついて告白しなおす所とかは、もう少し互いの表情のアップを見せて欲しいかな?って。大事なシーンなのに表情があまり大きく描かれておらず、且つ攻めの顔が台詞の噴出しで3分の1位隠れているのとかも非常に残念でした。

あとはエピローグで、攻めがノンケだったと思う時代に初めて男性に告白された時の話。
話自体はあってもいいと思うんだけど、ベットの上で話す事なのかな~?って。その告白を受けての攻めのコメントも、う~~~ん。って感じでした。いやまとめてる最後のコメントはいいんですがその途中の反応やコメントがちょっと。

すれ違いや、じれじれな感じや切ない感じの作品は凄く好きだし、ストーリーも悪くないんだけど、コマ割とかその他で今一歩足りないというか、後一歩あれば凄く化けるのにもったいないって思いました。

1

素敵です

リアルな感情が溢れているような惹きこまれるストーリーでしたね。
思っていた以上に素敵な作品に出会えたかもって読んだ後に感じました。

ゲイだと自覚してから様々な事に背を向けるように生きてきたいっちゃん。
それは家族だったり好きになった相手だったり、本音を心の奥に隠してさり気なさを
装っている、悩めるゲイって雰囲気が伝わって来ます。

そこへ同じ職場の後輩である順平からのストレートな思いをぶつけられるけれど
過去やもろもろをひきずっているようないっちゃんは本音で応えられない。
不器用な恋愛をする二人から目が離せなくなる作品で素敵でした。

3

好きという気持ちに浸れました。

のばらあいこさんの三冊目。待っておりました。

読んでいてぬるま湯に浸る気持ち。というかとても心地良い気持ちになれました。

順平(攻)は「がむしゃらヘタレ」とありますが、まさにその通り。大好きな先輩、いっちゃん(受)のことで泣いたり、喜んだり。いっちゃんに対して顔真っ赤にして熱い想いを見せたり、けれども昔付き合っていた男の話しを聞けずに一人でぐるぐる考えてしまったり。

いっちゃんと中々会えなくなり、一人でお酒飲みながら「だって……会いてぇよ~~~…」と泣く順平に、思わずこっちまで泣きそうに。順平はいっちゃんのことでいっぱいいっぱい泣いています。

自分にも相手にも不器用ないっちゃんですが、こういう気持ちって誰しもあるように思います。それでも順平のように、悩んでも最後には本心をぶつけてくれる相手なら、逃げずに向き合おうと思えるのかもしれません。

二人とも、最初から同じ湯船に入って、二人の心地良い温度を探している。
そんな印象を受けました。だからでしょうか、この二人は不思議ともどかしさを感じませんでしたね。

そして最後に二人が得た穏やかでゆったりとした温も続きり。
読んでいるこちらも、温かな、とろんとした気持ちに浸ることができました。

良い一冊です。

因みに個人的にお気に入りな場面は、先ほどの「会いてぇ」と泣く順平と、いっちゃんに想いの丈をぶつける順平の告白シーンです。ほぼ順平です!

4

のばらさん苦手・・・な人にもオススメ。

ぬるく―――
それはきっと、ず~~っと浸かっていたい心地よい幸せな温度・・・

順平(攻め)は、ノンケなはずなのに職場の男の先輩・いっちゃんのことがとても好き。
いっちゃんの家の風呂が壊れたと聞くとすぐに「ウチ 来ます!?」と、その想いは真っ直ぐで熱い。
いっちゃんはゲイで、
順平がキスを望めばしてくれるし、それ以上のことだって・・・。
そうやって身体では順平を受け入れようとするけれど、
でも実はいっちゃんは過去を引きずっていて、その過去と今を重ね、心の温度を上げれずにいる・・・
この本は、
そんなふたりの気持ちがちゃんと混じり合って “居心地のいい温度” に落ち着くまでのお話。


ワンコで単純でヘタレな順平(攻め)がなんとも可愛い。
いっちゃんが、順平のおウチのお風呂に入ってくれるとそれだけで興奮し、
キスをねだり、それ以上もねだり、
でも、いっちゃんの昔の男の存在を直前に知って、肝心な時にたたなくて・・・
個人的には、
たたなかった後に、いっちゃんの浸かるお風呂に順平も入ってきて、
何度も「好きなのに・・・」を繰り返す、ちょっと切ないシーンが続きとても好きでした。

真っ赤になったり、目をまんまるにしたり、激しく後悔したり、
悩んだり、泣いたり、早とちりしたり、いっちゃんのために本気で怒ったり・・・
そんな順平が、とてもとても愛おしかったです。

悩みながらも、格好よくなくても、真っ直ぐにぶつかってくる順平だから、
ゲイゆえに傷ついた過去を持つ、いっちゃんには、
順平のように素直にはなれず傷つくことをすぐに怖れてしまう、いっちゃんには、
順平は、ちょうどいい居場所になるんだろうな。

いっちゃんを順平が癒し、
順平もいっちゃんに引き上げてもらうところがあって、
とてもお似合いなふたり。
このふたりの未来はこれからもずっとずっと穏やかで平和だろうなぁと、
読んだあとは気持ちがあたたかくなりました。


「秋山くん」も「ネコジタスパイキー」も、あまり好みではなかったのですが、
この本はとても好きです。
ほっこりしたいなぁ~という時には特にオススメの一冊です。

6

体感に訴える言葉

「秋山くん」とも「ネコジタスパイキー」とも違う、がっつりと取り組んだ跡が見られる初連載作品。
部屋の風呂が壊れたために、同じショップで働くじゅんぺーの部屋にしばらく居候することになったいっちゃん。
じゅんぺーはいっちゃんが好きで、その想いを告白するのだが、いっちゃんの断ち切れない想い人の存在を知って、じゅんぺーはいっちゃんの事を何も知らなかった事を知る。
まっすぐなじゅんぺーに素直に向き合うために、それまでの自分を脱皮して
そしていっちゃんはじゅんぺーと恋人同士になる。
そんな筋書きの中に、散りばめられる主人公達のセリフが胸に響きます。

もうすでにじゅんぺーはいっちゃんが好きという設定から始まっています。
なので、いっちゃん家の風呂が壊れた時自ら自分の家に誘ったのはじゅんぺー。
じゅんぺーはとてもワンコです。
いっちゃんが好きなのを気取られないように、一人ハラハラしたりドキドキしたり、
いっちゃんが大好きオーラが滲み出て、まるで少年のように真っ直ぐな、ガタイはデカイけど、とても可愛らしい男子だと思います。

いっちゃんはあごひげなんか生やしてるけど、優しそう続きな雰囲気が漂います。
じゅんぺーの誘いに、キスもするしかきっこもするけど、その本心は見えない。
唯一表情を変えたのは、店のOBの辻井の名前を出した時。
それを知って、泣いていっちゃんが好きなのに。。。と訴えるじゅんぺーを見て
辻井と向き合ったことで、自分に決着がつくのです。
とてもヘタレなゲイでした。
嫌いじゃない相手、むしろいい奴と好意を持ち、相手も自分を好きだと言ってくれる。
しかも、まっすぐに一途に自分の事を考えて涙を流して真剣にぶつかってくる。
激しい、はっきりした恋情じゃないかもしれないけれど、その好意に答えたいと自然に思うこと自体がもう恋の入り口に立っているんじゃないだろうか?

場面場面に散りばめられる、登場人物のセリフとモノローグがとても印象的です。
とても感覚に訴える言葉なのに、それが何だかわかってしまう。
傷付いたじゅんぺーとセックスした時の「焼き切れそうなのにまんなかだけが凍ったみたいにつめたい」
単純に表現すると、体は熱いのに心は冷えていた。というような事だとおもうのだが、言葉の選び方がとても感覚なのです。
題名が「ぬるくなるまでまって」とか風呂がきっかけ、というわけではないだろうが、表現として”溺れる”とか”のぼせる”とか、体の感覚の表現を使うことで、よりリアルにつたわってくるものがあるのです。
それがとても自分の感覚にマッチしているのです。

じゅんぺーって、部屋にいる時ちょっぴり小汚い感じがするんだけど、店に居る時とかきちんとしてると案外いい男では?(w)
スネ毛はご愛敬(苦手な人注意ですが)

そして、番外としていっちゃんの臆病になるきっかけの少年時代の話【やさしい口】、いっちゃんの弟がやってきてカミングアウトをしてそれぞれの兄弟が自分の思う道を進むことにする【WE WANT TO TOGETHER】、単行本描き下ろしとして、じゅんぺーの高校時代の告白の話【エピローグ】が掲載されています。
これらも、逐一の言葉がとても響くものがあります。

前2冊では気がつかなかった、この作家さんの「言葉」
とても素敵でした。

8

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