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表題作半熟たまごのレジスタンス

大学生 定城冬樹
三つ子の長男 高倉幹

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  • あとがき

あらすじ

自立を目指す少年の、ほんわかボーイズラブ。
三つ子に生まれ、長男なのに一番チビの幹は高校1年生。弟の葉と翠の監視(?)が厳しいせいで友達もできない。いいかげん弟離れを、と思っていた矢先、同級生にバイトを紹介してもらったのだが…!?

作品情報

作品名
半熟たまごのレジスタンス
著者
鹿住槇 
イラスト
Lee 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784086005463
2

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
2
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ラブが吹っ飛ぶ勢いで!

決してメインじゃない(ハズの)兄弟関係にもうハラ立ってハラ立って・・・

幹(受)は、三つ子の長男です。

普通、三つ子というと三卵性(というのかは知らんが)でしょうが、弟2人(葉と翠)が一卵性で幹だけが違う卵なんだそうです。
幹の疎外性を出すための設定なんでしょうね。

この弟2人・特に葉が鬱陶しくて・・・

兄への思いやりというにはあまりにも横暴で無茶だし、単に独占欲と言って済ませていいのかと思うくらいやることが酷過ぎて気持ち悪い。

兄が自分たちから離れて友人(恋人ならともかく。イヤ、それでもおかしいとは思うけどBLならまあよくあるか)を作ることさえ邪魔をして回る弟って何なんだよ!

私は、読みながらこれはいっそ歪んだ憎しみなんじゃないかとさえ感じましたよ。それぐらい、もう異常としか言いようがなかった。これぞ『病んでる執着』ってヤツなんじゃないのか!?

作家さんはこれを本気で『行き過ぎた兄弟愛』として書いてるつもりなんでしょうか。もうそこからして疑問でした。

『兄弟として』の限度をはるかに超えてるというか、粘着質で身勝手で読むのがツラいレベルです。『恋愛感情』じゃないから余計に理解不能なんですよ。←これが『恋愛』なら、まったく好みではないですがまだわかるんですけどね・・・

ちょっとヘンな言い方になりますが、BLで私がものすごく苦手な『人の話を聞かない自分勝手で傲慢な俺様攻』と同種の嫌悪を感じました。

なんかもう、肝心の『ラブ』に言及する前に力尽きそうなくらい、それ以外の部分に気を取られてしまったんですよ。まるで、自分の中から『作品(ラブストーリー)を楽しみたい気持ち』が削られていくようでした。あまりにも不愉快過ぎて。

一応触れておきますと(投げやりですね、ゴメンナサイ)、幹が弟たちの束縛から逃れて、ひとりの『自分』として向き合える、向き合ってくれたのが大学生の冬樹(攻)だったんですね。
そして、冬樹は、幹たちの同級生・夏海の兄なんです。

う~ん、確かにラブはいかにも『コバルト文庫』って感じです。甘くてヌルくてお約束。Hもありません。でもそれは構わないんですよ。
とにかく、読むたびに弟(特に葉)に本気で苛立って気分悪くなります。

それでも、 散々文句言いつつも再読してはいますから、ラブ面に限れば決してキライではないんですけどね~。
もう兄弟関係のあたりは、自分の心の平穏のためになるべく目に入れないようにしてます。斜め読みもしたくない。

これ、作家さんはホントは何を書きたかったのか、読み返すたびに考えてしまいます。
それくらい、ラブストーリーのハズなのにそれ以外の(邪魔な)要素が多過ぎる・大き過ぎる作品でした。 ←『ラブ』以外は考えるまでもなく『しゅみじゃない』です。

『恋するひよこのラビリンス』に続きます。

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