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表題作つつぬけ。

鷲尾一颯,人の声が聴こえる高校生
砂辺悟利,鷲尾のクラスメイト

同時収録作品最強マネの昼と夜

掛須 至,Vシネ末端俳優,タレント
百々樹優羽,元タレントのマネージャー

同時収録作品翻弄

木科崇人,高校生
真宮天河,高校生

その他の収録作品

  • 逆つつぬけ。

あらすじ

人の心の声が聴こえる高校生の鷲尾は、心を閉ざすようになっていた。
しかし最近、クラスメイトの砂辺から妙な妄想が送られてくる。
カベドンでアゴクイ?なぜ俺が砂辺を──ついには、キス!?
煩わしかったはずの能力が、砂辺の声には耳を澄ませるようになっていき……。
そして鷲尾は、妄想のキスを現実にしてしまう!?
[他2作収録。カラー増量掲載!]

作品情報

作品名
つつぬけ。
著者
鹿乃しうこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
ISBN
9784813032175
4

(109)

(32)

萌々

(54)

(17)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
20
得点
431
評価数
109
平均
4 / 5
神率
29.4%

レビュー投稿数20

エロと、恋心と、爆笑のバランスが秀逸。

作家買い。

『つつぬけ。』というタイトルから、しうこさん作品の「○○気」シリーズの一つ…?でも出版社違うしな、と思いつつ手に取りましたが、「○○気」シリーズではなく完全に独立した作品です。

全部で3作品収録されている短編集。
短編集という事ですべて短めのお話ですが、どれもきっちり萌えとエロが盛り込まれているナイスな短編集でした。


ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





表題作『つつぬけ。』
主人公はDKの鷲尾くん。
イケメンで常にモテる彼だが、彼には一つ特殊な能力がある。

それは人の感情が読めるというもの。

が、この能力には特徴があり、鷲尾くんに向けられる感情のうち、好意か悪意といった強い念しか受診しない。

イケメンゆえに常に女子からの恋愛感情の対象となり、そしてそれゆえに同性からは妬みの感情を受け続けてきた彼は、他人と関わるのを極力避けて生きてきた。

が、そんな彼に、最近気になる人物が。
それは同級生の砂辺くん。

人畜無害に見える砂辺くん、の妄想は、鷲尾くんとあれこれ致す過激なもの。
そのギャップに返って興味をそそられた鷲尾くんは、砂辺くんのことが気になり始め―。


砂辺くんの、鷲尾くんに向ける一途な恋心がすんごい可愛いのです。
そんな砂辺くんの純真さと表裏のない性格に少しずつ惹かれていく鷲尾くんも良い。

しうこ作品なのでエロ度は高めですが、彼らの間に漂う純愛に萌え禿げる事間違いなしです。

ちなみに砂辺くんには腐女子のお姉ちゃんがいますが、このお姉ちゃんが大活躍するのが終盤に収録されている描き下ろしの『逆つつぬけ。』。

お姉ちゃんの腐女子ならではの妄想を受信してしまう鷲尾くん、のお話で、こちらは爆笑必至です☆

『最強マネの昼と夜』
芸人から俳優に転向した掛須さんと、タレントから掛須さんのマネージャーになった百々木くんの恋のお話。

売れない俳優の掛須は、元タレントの百々木くんの敏腕マネぶりに助けられ仕事面で好転し始めている。イケメンでかつマネージャーとして優秀な百々木くんだが、夜は一転、掛須を組み敷くという二面性を持つ男で―?

はじめはアナルを開発され、快楽からおとされてしまう掛須さん、といった構図でストーリーは展開していきますが、実は…、という展開で非常に面白かった。

百々木くんの、一途さと、それに相反するように快楽を追求するケダモノぶりのギャップに萌えツボと笑いをギュギュっとつかまれました。

『翻弄』
主人公はDKの木科くん。
彼には親友がいる。親友の名は天河くん。
その名前からアダルトグッズを想像されからかいの対象になっていた天河くんですが、天河くん自身は純真無垢な青年。

そんな天河くんを周囲から守り、ずっと親友という立場でいた木科くんですが、天河くんの部屋に遊びに行ったときに「まさか」のアダルトグッズを発見してしまう。

純真無垢だと信じてきた親友の部屋にあったアダルトグッズと、それを隠そうともしない天河くんの態度に、勝手に裏切られたと感じてしまった木科くんは…。

というお話ですが。

オチが、とにかく秀逸です。
爆笑必至です。
腹筋が崩壊します。

終盤に4コマ漫画が2話収録されています。

天河くん視点の『大人のグミ』。
木科くん視点の『グミ♡中二味』。

どちらも可愛い…。
そして笑える。

しうこさんはドシリアスな作品も描かれますが、今作品はどのお話も甘酸っぱい恋心が満載の可愛らしいお話で、安心して読める1冊でした。

しうこさんらしいエロも、ギャグも、そしてもちろん綺麗な絵柄も健在。

最高に可愛らしく、そして萌えの詰まった神作品でした。

14

鹿乃先生に一生ついていきます!

鹿乃しうこ先生、ずっと読みたい読みたいと思っていたのですが、これが初読みになります。
表紙にやられました。もうこれ、可愛すぎるでしょ。
表紙の体操服については…後述させてください!

表題作【つつぬけ。】
高校生の鷲尾は、自分に向けられた好意や敵意といった「心の声」がテレパシーのように聴こえてくる能力の持ち主。
そんな鷲尾はある日、クラスメイトの砂辺から向けられる “妄想チックな夢の話” をキャッチしてしまい…。

その夢の内容が、
・鷲尾が砂辺くんの腹肉を掴ませろと迫る
・鷲尾が砂辺くんのほっぺをムニムニする
など、わけわからないんだけど、すごく可愛くて面白いの!(こんな夢を見る理由は、実は切なくほろ苦い思い出にあるのだけど…)

幼い頃から自分に向けられるいろいろな感情を聴いてきた鷲尾にとって、人の「心の声」は鬱陶しくて嫌なものでしかありませんでした。
なのに、砂辺くんから受け取る「声」は、もっと聴きたい!もっと知りたい!と思うような不思議な感情をもたらしてくれる。

砂辺くんのことを知りたい!と思う気持ちが、徐々に「可愛い」とか「触れたい」という気持ちに変わっていく。
そんな変化が攻めの視点で描かれていて、鷲尾くんと一緒になって萌え転がりました。
だって、砂辺くんホント超絶かわい〜んだもん!

体育倉庫での抜き合い69エッチも、砂辺くんの心の声がウブ可愛いわ天然おもろいわで、たまらなく萌えました。
でっかくネームが入った体操服なのがまた…そそられます。(私はおっさんか)
砂辺くんは可愛いから体操服によってショタ味がプラスされるんだけど、体格がよくてカッコいいタイプの鷲尾くんには逆にミスマッチで、それもまたいいのよねー♡
…興奮してすみません。

1話目で想い通じ合って、心の声が聴こえることもカムアウトした鷲尾。
2話目は、心の声が「つつぬけ」であることが壁となって、どう距離を縮めていけばいいのか悩むお話です。
砂辺くんは裏表なく、素直で、心の声も鷲尾への好意に溢れていて、一緒にいて心地よい存在。
でも、一方的に心の中を覗くことに罪悪感を持ち、距離に悩む気持ちはわかるなぁ…。
そんな鷲尾の不安を解消するかのように、言葉に出して本音を伝える砂辺くんは、すごく優しくて男前だよ!大好き!

そしてとうとう初エッチのときが…!
なんかね…想いに溢れすぎていて瞬殺されちゃう鷲尾とか、すっごくよかった。
カッコよくてモテモテだけど、人に近付くのが怖くて誰とも付き合ったことのない鷲尾は当然童貞。
だから興奮した状態で挿入したら瞬殺なのね。ファンタジーの中のそういうリアルな生々しさもこの作品の魅力のひとつではないでしょうか。
「どうせバレるから」と開き直って、むっつりスケベ全開でエッチに誘う砂辺くんも最高でした♡

って、表題作で語りすぎちゃったけど、ここまでで作品としては約半分です。
残り二編についてあまり書けない…すごく面白くて、すごくエロかったのに。

【最強マネの昼と夜】
俳優兼タレント×イケメン敏腕マネージャー。
逆ポジでのハッキリした描写はありませんが、リバです。
マネージャーの敏腕ぶりとイケメンっぷりとSっぷりを堪能してからの〜まさかの可愛い受けに変貌する絶妙なエロさ。
ただ、俳優・掛須をイカせまくるというテクと、イケメンによる攻めもガッツリと見たかった!

【翻弄】
ちょ!(笑)
いろいろミスリードしてくれながらのエロコメディです。
2人とも可愛すぎて…笑えるー!
大人のオモチャと思いきや実は…?という勘違いエロなんですが、肩が小刻みに震えて止まらなかったわ。
鹿乃先生、堪忍して。

描き下ろし【逆つつぬけ。】
砂辺くんの腐女子の姉の脳内妄想を、鷲尾くんがキャッチしてしまうお話。
姉の妄想は、リアルの2人を超えてどエロくて…♡
ふふ♡ってなる。
そして姉の代わりに一言。
「妄想過多でごめんなさい」

とりあえず最後にエロ好きとして一言!
修正最高です!余計な線や消しが一切ない。
うまくボカして描いてあるのに、ちゃんとディテールにまでこだわったtnkがそこにある。
神業ではなかろうか。

長く多くの名作を送り出している作家様なので、既刊と比較すると評価はまた違ってくるのかな?と思いますが、初読みの私としては、書き切れないほど萌えの詰まったこの作品に「神」をつけさせていただきます。

12

エロ可愛いです

とにかく鷲尾が美形でカッコよくて、砂辺が可愛いんです。そしておかしくて最高でした。
しかも鹿乃しうこ先生なのでエロい!
最後の高校の同級生ものも良かったけれど、出来るならば「つつぬけ。」を一冊まるまる読みたかったです。
他の方が書いているので内容は省かせてもらいますが、砂辺の夢に思わず振り回される鷲尾が面白かったです。
そしてバレンタインデーの思い出とか砂辺の鷲尾に対する憧れが可愛いです。
描き下ろしの砂辺のお姉さんなんか最高でした。
お姉さんが登場するお話がもっと読みたかったので続編希望です。
あとがきに夏に「Punch↑」の新刊予定と書いてあったので楽しみが増えました。

0

かわいい男子高校生は良きですね!ヾ(*´∀`*)ノ

3編収録された短編集。
配分的には表題作が1/2を占め、同時収録の1つは直接的な描写はないけれどリバです。

いきなり下世話なことを書いちゃうんですが
しうこさんのtんk描写にますます磨きがかかったような!?
はっきり書いてないのに見えるし艶めかしいというね!(^///^)
時代に合わせた並々ならぬ努力に感動する…*。゚+

余談ですがセンターカラーページに誤りがあり謝罪と訂正の文書が挟んでありました。
交換対応をしてもらえるそうなので出版社HPを見てみて下さい。


◆つつぬけ。

自分に対し過剰な好意や敵意を見せる人限定で、心の声が聞こえる鷲尾(攻め)。
どんな声も煩わしく、心を閉ざし。見た目の雰囲気も手伝って一匹狼然としています。

すっかり慣れてしまった他人の声ですが、
クラスメイトの砂辺(受け)の心の声は想像もつかぬもので思わず耳を傾けてしまいーーと展開します。


性春から始まるDK大好物です…!
いつの間にか鷲尾が砂辺にハマっているので一瞬「ん?」となったけれど、
砂辺の心の声を煩わしいと感じなかった段階で既にハマってたんでしょうね。
普通だったら自分のエロイ妄想なんて嫌悪MAXだろうに…。
自分の感情に気付くキッカケが欲情って辺りがDKとてもわかりやすいYESッ!って感じです←

後半に向かうにつれ、鷲尾が砂辺に惹かれる理由が垣間見えてきます。

小学生のころの回想はちょっぴり切なくてキュンとしました。
一匹狼を気取るのは鷲尾にとって最大の防御。
本当はひとりぼっちで淋しいこともあったけれど、
砂辺の笑顔で救われたんだな~とわかるエピソードが良いのですよ(;///;)

砂辺がイイコで、とても可愛いです。
ニコニコしてて裏表がなくて、鷲尾の能力もおおらかに受け止めていて。
鷲尾が閉ざした心をほぐしていきます。
そばかすがよく似合う癒やし系でエロにも積極的!(男の子だもんね←)
描き下ろしの「逆つつぬけ。」では、鷲尾の表情で砂辺が色々察する能力が見られたので
そのうち砂辺のほうが一枚上手になったりするのかなーと思いましたw

鷲尾も「自分ばかり声が聞こえるのはフェアじゃない」と想いを口にする努力をしていたので
変な狡さがない純真さがある高校生カップルでとても可愛かったですヾ(*´∀`*)ノ

◆最強マネの昼と夜

元芸人でVシネ末端俳優で今はタレントとして開花し始めた掛須と、
元ジュ○ンボーイからマネージャーに転身した百々樹のお話です。
マネージャーとタレントという関係+エッチなことをする仲でもあります。

元々売れない俳優だった掛須ですが、百々樹が付いてからは仕事の幅が増えています。
その理由は百々樹が枕営業しているからだと小耳に挟みーーーと展開します。

直接的なシーンはないですが、前半は百々樹が攻めで掛須が受けです。
百々樹の言葉に乗せられ、百々樹の手によって掛須はアナル開発されたというw

攻め受け逆転するキッカケに笑ったーッヾ(*´∀`*)ノ
どちらも後ろの良さを知ってる者同士、これからは適度にリバるのかな?
掛須に片想いしてたわりにアピール下手な百々樹が可愛かったです。

◆翻弄

木科にとって天河は一緒にいて気の合う友人以上のものを感じています。
友人の枠よりももっと次元の高い、魂レベルのーーー。
そんな風に大切に思っている天河の部屋へいくとベッドサイドにドーンと置かれているものが…w

今まで天河とは崇高な繋がりがあると信じていたのに、一気に理解出来なくなり。
またそれによって今まで抑えていたリビドーが爆発してーーーというお話です。

木科が攻めで、天河が受けです。
木科は魂レベルの繋がりを信じて天河を清純視しているような節があり、
なんだかロマンチストで可愛いかったです。
両片思いのDKですれ違いに切なキュン…♡

と!なる予定が斜め上の展開で、切なキュン吹き飛んで笑ってしまったwww
表題作とはタイプのちがう純真カップルでとても可愛かったです♪

8

言葉のチョイスが面白い3作品。

「。」についついあのシリーズが浮かんでしまい、レーベル違うけど何かつながりがあるかも。
なんてうっかり甘い期待。
もちろんそんなこともなく。
鷲尾に向けられる砂辺のちょっと可笑しな心の声に迷走していく姿がかわいく感じられます。
もっぱらアダルティなエロスばかりを堪能してきたせいか。
男子高校生のいちゃいちゃに物足りなさを感じるかなとも思いましたが、がっつりはないけどイチャモジぶりがかわいくてたまりませんでした。
その他同時収録「最強マネの昼と夜」
男前なマネージャーと売れない俳優。
変態と生真面目。
そんなふたりの設定は何もかもがあべこべ。
それなのに違和感なく面白く読めてしまう妙があり、百々樹のテンションの高さにすぐには気づかなかったのですが…。
まさかのリバ!!
驚きです。
そして「翻弄」
シリアスな表情で展開されていきますが、思い込みの激しさがBLファンタジーらしく中二的な面白さがつまっていて笑わずにはいられません。

どれもこれも意外性のある作品ばかりでしたが、安定の見せ方とオチに気楽に楽しめました。

5

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