イラスト付き
これが恋なら、私は喜んで落ちていこう
犬飼のの先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
溺愛 4
ファンタジー 3
健気 3
エロ 2
な感じだと思います。
寅神の皇子の百艶さん×対人恐怖症の瞬くんのカプです。祖母と惣菜屋を営む瞬くん。そんな彼の前に現れたのは、天界を追放された寅神の皇子の百艶さんだった。百艶さんに気に入られ、世話係に任命された瞬くんだったが、奔放で世間知らずな百艶さんに振り回されてしまい…。
虎耳と尻尾、褐色の肌に白銀の髪とアイスブルーの瞳、そして美しい顔立ちの百艶さん。高貴で穏やかさはありますが、世間知らずで瞬くんの最初の対応で、金銭面などで色々とやらかしてくれる、神様らしいと言えば神様らしいお方です。
瞬くんも、百艶さんが神様であるからか対人恐怖症は殆どなく対応出来ているが、勿論敬っている為、色々と頑張るのですが、わずか1週間の生活内容には、うわぁ…ってなりました。生活もですが、この2人どうなっちゃうの?とちょっとハラハラ焦りました。
その後は、百艶さんが天界を追放された理由への反省や生活や金銭的での変化があって、神様らしからぬ神様になった百艶さん。
瞬くんも百艶さんに小言を言ったりと、最初との対応が少し変わってて、2人の関係性が新鮮で読んでて面白かったです。そして瞬くんは早い段階からでしたが、百艶さんが瞬くんに惹かれていく心理描写が意外にも健気で何とも可愛かったです。勿論、百艶さんのことを想っている瞬くんも健気でした。
そういえば、龍ヶ崎さんは別に何でもないただのお客さんだったのだろうか…?私の深読みし過ぎだったのだろうか…?
最後までどういった展開になるのか読めなくて、とてもハラハラドキドキしました。物語り終盤の百艶さんが虎の姿になってからの行動が辛くて苦しくて、泣いてしまいました。
その後の物語りの結末として、瞬くんからしたら、百艶さんの眼や車での事故や火事のことなど、色々と大変なことが残った状態ではありますが、瞬くん曰く、百艶さんがふわふわした顔をしているのが、読者である私からしたら、本当に辛くて苦しくてもっと大変だったことを百艶さんは乗り越えたんだよ。だからふわふわした顔をしているんだよ。と嬉しそうな百艶さんと安心感から思わず涙が溢れました。
百艶さんと瞬くんの関係性や心情の変化がとても丁寧に書かれているので物語りに引き込まれます。それと寅神なので、虎の姿になった百艶さんの可愛いモフモフ要素もあって萌えや切なさが絶妙な作品ですので、是非とも読んでほしいです。
人間で過去のトラウマのせいで対人恐怖症の瞬と、干支神で寅神の百艶のお話です。
最初からすーっとお話に引き込まれて最後まで一気に読んでしまいました。
すこしずつ惹かれ合って結ばれる二人。
このままラブラブが続くのかなーってのんきに考えていたら
まさかの展開に心臓が死にそうでした…(;_;)
とても辛かったです(;_;)
さっきまでハッピーだったのに…何故…と思いました。
でもそこからの巻き返しが凄かったです。
あんなに最初偉そうだった百艶が瞬のことを一番に考え、取った行動に愛しか感じなかったです。
恋を知らなかった百艶が瞬の為に…(;_;)
犬飼先生のお名前は知っていたのですが作品を読むのはこちらが初めてでした。
いやぁ…素晴らしいお話でした…!
犬飼先生の他の作品も是非読んでみたいと思います。
去年電子で買って積んだままだった今作。
Twitterで寅年だからピッタリだよとフォロワーさんが勧めてるのを見てよっしゃ!と読み始める。
基本的に推し作家さんの作品はあらすじ読まずに買うし読み始める。表紙だけで歴史物かと思ってた。
全然違いました、現代物のファンタジー作品でした。
干支神を信仰する田舎の村で祖母の徳子さんと2人で惣菜屋さんを営む瞬くん。
村の人持ち回りで神社のお掃除や御供物の担当をしてるけど、サボりがちな住人が多く、ほぼ徳子さんと瞬くんが当たり前のように行ってる。
いつもの様に御供物を神社に持っていくと見目麗しい後光の差した寅神様が現れて。。。
ってまるで、日本昔ばなしにありそうな始まり方。
瞬くんのお惣菜を美味しそうに食べるところ、御供物に何年も使い回し続けた不味いカップ酒を誤って飲まされてしまっても怒らず、挙句一緒にお惣菜屋さんで働いたり白虎の姿で瞬くんにもふもふされてゴロゴロしちゃったりする寅神の百艶が素直で本当にカワイイんです。
神様だからって偉ぶりもしなくて超好感持ってしまいました。
美丈夫で位も高い寅神の百艶は、天界ではモテモテの遊び人だったのに、ただの人間の瞬くんに初めて恋して色んな感情に翻弄されてしまいます。
かわいすぎる!!!!
瞬くんと神様とのほんわかした日常いつまでも見てられるけど、そんなわけにはいかないよなー。
百艶が下界に現れた理由は、自分になびかなかった雌の辰神が幼馴染の辰神、翠綺と結婚するらしいと聞いて面白くないと思って翠綺を誘惑して縁談を壊して大神様の逆鱗に触れたって理由。
子供っぽい理由で人の心を弄んじゃダメ。
百艶に本気で惚れ込んでる翠綺が大神様を説得して条件付きで天界に帰れる様になったよって迎えにきちゃう。その条件とは。。。
この後に衝撃的な出来事が起こって感極まってしまった。百艶の純粋で情熱的な愛に対しても泣ける。
ラストは大団円。もうハッピーエンド好きな私には最高のエンディングでした。
百艶は人型(黒髪短髪、褐色の肌)と白虎、真の姿(白髪長髪、褐色の肌、虎耳、尻尾)の三通りの姿があって獣の姿の時のくつろいだ猫ちゃんっぽいかわいさとケモ耳尻尾と萌えがてんこ盛りです。
かっこいい見た目で寅の神なのに優しくてカワイイって反則。
受けの瞬くんの素直で実直なところも好感持てますが、この作品はなんといっても百艶の魅力につきました。
あと、ご飯が美味しそうで食べたくなりました。
肉巻きおにぎりと小芋揚げ、海老天茶漬け
続編まだですか。いや、急かすつもりではないのです。。
ただ、ここに続編を待ち焦がれる読者がいることをお知らせしたくて。
ファンレターを書く文才がないので(レビュー読んだら文才無いのバレバレ)。
瞬と百艶の幸せな日々も、翠綺のその後も読みたいですけど、この世界観で描かれるお話が読めることを楽しみにしています。
他の神様の事も気になるんですよね。「えとがみ」ってくらいですから、まだまったく不出の10の神様がいるんですもん。
私は翠綺がとっても気になるんですけどね。
楽しみに待ってます。
料理教室の講師が主人公の「料理男子の愛情レシピ」
の読了後に続いて、「干支神」を読みました。
犬飼先生は料理教室に通っているだけあって、料理のコツや、美味しそうな日常食のメニューが作品中に登場するのが、楽しかった。
例えば、焼き肉を巻いたおにぎりなんて、味付けの説明まであるので、たべたくなるだけじゃなく、作ってみたくなります。
里の人に忘れられて、半壊寸前の祠には、干支神の伝承がある。
寅神様が昔現れたという神社の傍には、綺麗な桜を咲かせる古い樹がある。
人が踏み入らなくても、四季の草木は時期が来たら花を咲かせる。
桜が満開の季節に、伝承通りの寅神と遭遇した主人公のショウ。
寅神様は、ショウの家に居きたいというので、家に案内することになる・・
虎神様とショウの交流だけじゃなく、自然と生り物の巡りが描かれている物語、
人が居なくてもこの星の生き物は人の為に存在しているわけじゃないので、花を咲かせて実を為し、次の季節に備えて・・を繰り返す。
人は、生き物の中の異物になりつつあるんだな、と、昔ながらのショウの御婆さんの考え方を読んでおもいました。
表紙のイラストも、日本古来の色が使われている配色で、とても素敵です。