夜啼き鳥は恋にふるえる

yonakidori wa koi ni furueru

夜啼き鳥は恋にふるえる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

226

レビュー数
2
得点
12
評価数
4
平均
3.3 / 5
神率
0%
著者
きたざわ尋子 

作家さんの新作発表
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イラスト
三池ろむこ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥630(税抜)  ¥680(税込)
ISBN
9784344844582

あらすじ

避暑地の会員制別荘で働く拓実のもとに、客の一人として訪れる人気作家の桐原。彼とはかつて、ひとつの季節の間だけ恋人同士で……。

表題作夜啼き鳥は恋にふるえる

桐原秀征、人気推理小説家、33
橋本拓実、会員制別荘の管理人、25

その他の収録作品

  • 帰る場所
  • あとがき

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レビュー投稿数2

悲劇のヒロインぶってる主人公にイライラします

避暑地に存在する会員制の別荘ー。
そこで、ゲストの要望になんでも応える美しい管理人。
この管理人が主人公となるお話です。


こちら、主人公がかなり不憫なんですよね。
父親からはDVを受け、逃げてきた先で母親は病に倒れる。
で、その治療費の為に「管理人」として、籠の鳥状態でゲストに身体も含めたおもてなしをするー。

元々、こういう設定が大好きだったりするんですよね。
で、更に萌えてしまうのが、彼には想いを寄せるゲスト(攻め)が存在すると言う点。

これ、二人は最初、ゲストと管理人として出会ったのでは無かったりします。
拓実(受け)が管理人の仕事を始める前に偶然出会い、互いに恋に落ちた。
で、客と管理人として再会したのです。
しかもしかも、この再会は偶然では無く、謝罪の言葉だけを残して消えてしまった拓実ー。
彼を探し続けていた桐原(攻め)が、ここにたどり着いたと言うのが真相で。

個人的に、こういうベタベタな設定が大好きなのです。
定期的に訪れてくれる想い人だけを心の支えにしながら、他のゲストに足を開く日々。
また、そんな彼を見守る事しか出来ず、せめてもと客として訪れ、その間だけは恋人のように過ごす攻め。
しかも、仕事としては抱かれて欲しくないからと、身体の関係は持たずに・・・。
いや、もうベタベタなのです。
ベタベタなのですが、こう、好きな相手を想いながら他の男に身体を開く主人公みたいな、エロスと純愛と切なさに萌えてしまう。

あと、こうして主人公を籠の鳥状態で閉じ込めている契約者。
金持ちで食えない御仁で独自の美学みたいなのを持ってると言いますか。
要は、コレクターなんですよね。
こうして、美しくて陰りのある青年を愛でるのが趣味の。
いや、こういうキャラも面白いよな~と。
この御仁がめっちゃいい味を出してまして、作品の影の主役と言いますか・・・。


と、設定だったりストーリー自体はとても好みなのです。
が、これは完全に個人的な好みの問題なんですけど、肝心の主人公がな~。

えーと、桐原ですが、自分が借金の肩代わりをするからと、拓実をこの境遇から助け出そうとしてるのです。
が、拓実はですね、甘えたくは無いと。
自身で借金を返済し終えて、その時にまだ待っていてくれるなら・・・と言うのが現在の状況になるんですね。

これはこれで、とても立派でいいと思うのです。
そういう、芯の強いキャラは大好きです。
が、この結末ですけど、なんかすごくアッサリなんですよ。
とある事件をキッカケに再び借金の肩代わりを提案されると、「よろしくお願いします」みたいな。
そりゃ、「頼む、俺の為にうんと言ってくれないか」とすごく誠実に説得はされるけど。

何だろう・・・。
「受け入れてしまえば簡単だった」とか、本当に簡単だなと。
えっ、これまで頑なに拒んできたのは何だったの?と。
そもそもですね、本当に桐原の事を想うなら、妙な自分の矜持に拘らずさっさと借金の肩代わりを受け入れるか、逆に彼を解放すべきなんじゃない?と。
こう、どっちつかずなんですよ。
彼には居てほしいけど、甘える事はしたくないみたいな。
いや、何年もゲストとして通わせてる時点で、めちゃくちゃ甘えてるんですよ。
中途半端なんですよ。
その上、終盤ではあっさり「お願いします」って!
いや、これまでは一体何だったの?
こう、もっととことん追い詰められてとか、何か無いの?と。

う~ん・・・。
拓実が元々、なんか感情の起伏に乏しいタイプなんですよね。
それもあって、ますます共感出来ないと言うか。
なんかな~。
悲劇のヒロインぶってるようにしか感じられなくて、イライラしちゃうと言うか。
完全に好みの問題で、私がひねくれてるだけだとは思うんですけど。

そんなワケで、主人公に1ミリも共感出来ないので「中立」です。

7

悪趣味な私は別荘オーナーの気持ち悪さに悶えた

正統派のメロドラマだと思いました。
が、このお話にちりばめられた様々な仕掛けが、読み終わってからもやたら気になって仕方がないのです。
引っかかってしまったまま、とでも言いますか。
と言っても不快な訳ではないのです。
そういう意味では、かなり『不思議な色合い』を持ったメロドラマだと思います。

巧実は避暑地の会員制別荘で管理人の仕事をしています。
管理人と言っても単に別荘の建物を管理しているだけではなく、訪れる会員(ゲスト)の望むサービスを与える管理人なんですよ。体の関係も含めて。
一言で言っちゃえば娼館ですよ。遊女は巧実一人きりですけれど。

巧実に自分への言葉遣いなどを指定するゲストの言動をみると、イメクラっぽい感じもしましたよ。
あ、コスプレ付きでプレイするとかっていうものではなく『ゲストがくつろげる様に演じさせる』という意味でなんですけれど。

そこに足繁く通ってくるミステリ作家の桐原は、この仕事をする前に互いに想い合ったことのある間柄。
でも、父のDVから逃げていて、母の病気の治療費が必要な巧実は、そのもめ事に桐原を巻き込みたくなくて、自分から姿を消して『管理人』になるんです。
で、巧実を諦めきれない桐原が探しに探して見つけ出し、所謂『身請け』を申し出るのですけれど拒否され、ゲストと管理人という関係が続いている、という展開です。

つまり桐原は延々と『ネトラレ状態』が続くお話なんですね。
私の大好きな(ごめん)『目前ネトラレ』こそないのですが、この桐原の心情を想像するとなかなかクルものがありました。
自分が恋い焦がれていて、多分相手も同じ気持ちでいるのに成就しない恋。
そしてとんでもないことに、その恋が成就しない限りは相手は不特定多数のお相手をしなければならないという……
このジレンマの解決があまりにもさらっとしていて、その部分は物足りなかったのですけれど、精神的ネトラレがお好きな方、遊女ものがお好きな方には、ど真ん中のお話だろうと思います。

で、前述した不思議な色合いについて書きます。
捻くれ者の私はこっちの方に萌え滾っちゃったんです。

この会員制別荘のオーナーなんですけれど、こんな別荘を運営しているのは、金儲けのためでなく、自分が管理人を抱くためでもありません。
その理由がラストで明かされますが、これがかなり気持ち悪い!
この気持ち悪さ、不気味さは今年一番のヒット(笑)でした。
彼だけではなく、その廻りで運営に関わっている人達もかなり歪んでいます。

いや、えげつない人達の物語を好んでしまう私としては、この捻くれたたおっさん達の話が読みたいなぁ。
BLとして成立するかどうかは解りませんが。
売れるかどうかも解りませんが。
きたざわさん、幻冬舎の編集さん、そんな続編はいかがでしょうか?(無理目だとは思う)

5

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