電子限定描き下ろし漫画付き
元彼の裏切りで輪姦された過去をもつ主人公が、男の人の匂いがだめになってマスクをはずせない、という衝撃的な設定のこのお話。
元からゲイで、セックスも普通に好きだったから、マスクさえ付けて匂いが分からなければ出来るんじゃないか、とトライしてはセフレに逃げられる、というエピソードからスタートするので、コミカルな内容かと思いきや前述のヘビー過ぎるトラウマに驚いた次第です。
おそらく本人が感じているよりも、ものすごい痛手で、当然ですが情緒も不安定だし、救われる日が来るのか、安直に救いを恋愛に求めてよいのかすら分からないわけです。迎え酒ではないけど、だからセフレなの?とも思わないではないけど、荒療治が過ぎます。
たいしたことじゃないよ、と本人は思いたいんだろうな、と想像するのですが、それだけに、お相手となる桂の存在はものすごく重要です。
じっくり描かれてはいるけど、1冊物だから、解決に当たって本人の強い気持ちや努力に全乗っかりなのは仕方ない部分がある。
けれど、元彼が不意に目の前に登場したときには、こちらが勝手に後頭部を殴られたみたいな気分でした。
ここまで頑張って来たことが全部白紙に戻るというか、むしろ後退するというか、でも、この場ではそうはなりませんでした。(この後のフラッシュバックがきつそう。可哀相)
ミギノヤギ先生はお優しい方なのでしょう。元凶である元彼の水斗にも救済の手をさしのべておられました。でもいかなる理由があろうとも、やはりその所業は、現実に起こしてしまったことは、許せないなあと思いました。
元彼と今彼が仲良くするのもいいですが、今回のこのケースはちょっとどうなんだろうなと。
じっくり読み進められたし、周りのサポート兄弟も可愛かったので悩みましたが、腑に落ちない面がそういうわけで内在しているので萌評価にさせていただきました。
トラウマ持ちの七々瀬が桂に出会ってトラウマを克服していくお話です。
雰囲気は好きですが、気付いたら好きになっていてお互いのどこを惹かれたのか全然分からず話に置いていかれてしまいました。
七々瀬は桂以外の男に抱かれたり輪姦されている描写もあるので苦手な方はご注意下さい。
どんな理由があれ七々瀬の元カレがやったことは最低なので、実は良い人というオチは不要だと思いました。
また、桂が元カレに七々瀬の近況を話している理由が全く分かりません。七々瀬のためにも絶縁してほしいです。
シーモアは白抜き修正でした。
ミギノヤギ先生の描く絵柄と空気感がとても好きです。何度も、読み返してます。
脇役を飾っている植物の使い方が、とても綺麗で、主人公達に綺麗に華を添えています。
攻めの桂さんと、受けの七々瀬は〜すっごくお似合いだわ。
トラウマから男性の匂いが苦手になってしまった七々瀬。
何事にも靡かなく無関心と思われていた、桂さんが唯一興味を持った、受けの七々瀬。
そして、トラウマの元を作った元彼。
この元彼・・・理由を知った時、溜め息でたわ。はぁー。守る為の行為とは言え〜ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙やっぱり溜め息がでる。
まぁ〜それでも、少しづつ、七々瀬が桂に心を開いていって、丸くおさまってよかった。
桂の懐の深さが、素敵でカッコよかったよ!
次回作も楽しみしています。
表紙の儚い雰囲気に惹かれて購入しました。表紙とあらすじから結構しんどい感じのお話なのかなと思っていましたが、あたたかい気持ちになるようなお話でした。
とにかく攻めのスパダリ感がすごかったです。包容力すごいし、こんな人がそばにいたらきついトラウマが解消されていくのも納得でした。これまでいくら言い寄られても色恋沙汰にならなかった攻めが受けを溺愛してるのも一途さと本気さが伝わってきてすごく良かったです。エロいシーンも甘々で最高でした。
また、受けのトラウマの元凶である元カレも彼なりのやり方で受けのことを想っていて魅力のあるキャラでした。一通りことがすんだあと、普通に元カレに会いに行く今カレ(攻め)のメンタルにはびっくりしましたが(笑)
全体を通して、人に大切に思われるってとても素敵なことだなあと思わされるあたたかい作品でした。絵も美しくて大満足です。要所要所にでてくる植物や海などの自然が更に良い世界観を演出していると思いました。
七々瀬は恋人から裏切られ輪姦されてしまうというツラい過去の経験から、男のニオイがダメになってしまった‥
という、かなり重ための題材ですが
とてもリアリティーがあるなと感じて
かなり引き込まれ、一気読みしました。
冷めたような諦めたようなそんな表情を浮かべていますが
七々瀬のもつトラウマは本当にツラいものですよね。
だからこそ桂と出会えて本当に良かった!!
というか、桂のあたたかさが最高にしみます。
そして
あんたはどこにもいなくならないで
と、すがる七々瀬にかけた桂の言葉にすごく感動しました。
七々瀬の元カレとまでなんだかんで仲良くなってしまう桂の
良い意味での好奇心の強さ、憎めなくて好きです(笑)
七々瀬の憂いの表情も色っぽくて良かったです。
また次の作品も読んでみたい作家さんでした。