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あとがきに書かれていた「歯医者さん、結構好き」に私も!と思わず叫んでしまいました(笑)
三和先生、歯医者の時とプライベートでは全く違う性格になってしまうという二面性を持ってます。歯医者のプライドというか、責任感というか。
なので歯医者の三和先生はハッキリ物を言うし、治療のためならと患者からの悪評も辞します、普段の三和先生は謝ってばかりの、人との干渉を避ける人。
恋愛なれしていない二人が喧嘩したり、またひっついたり。三和先生の元カレが出てきてもなびかず、
歯医者さんは怖いですよね…。
もし先生が非常に優しいとしても痛みが恐ろしい!
でも健康でいられる為には定期的に診てもらう事も大切なのは重々承知しております。
もう十年以上歯医者さんに行っていない私は三和先生にがっつり叱られてしまいそうです。
治療はいっさい手を抜かず妥協を許さない三和先生が
素顔でいる時は別人のような穏やかさという二面性、
最初はそれもどうなのと思いがちでしたが
先生の過去を知るとそれも致し方なかったんですね。
無意識に笑顔を作ってしまうなんて一概に良いこととは言えないかもしれませんが
そうせざるを得なかった三和先生に同情してしまいます。
そんな三和先生に、タイプが全く逆で短気な板金屋の穂高が惹かれて
口説いてくれたことが私も嬉しくなりました。
喧嘩っ早いけど情に厚くて仕事への信念もあって良い年下攻めだと思います。
三和先生をあんた呼びしちゃうのも良い!
『歯科医の秘密』では三和先生視点で
せっかく恋人になれたのに気持ちをはっきり伝えられない所為ですれ違ってしまうもどかしさが書かれています。
元カレとのトラブルも、時代劇バリのスカッとする結末で安心して読めます。
穂高も三和先生も自分の短所を反省しお互い寄り添おうというのが愛しいですね。
恋人同士の本来あるべき姿かもしれません。
そのままの二人でも良いけど、ずっと一緒にいるためには努力も必要でしょうから…。
萌×2寄りの萌です。
シリーズ無視して、この一冊だけまず読みましたが、なんの問題もなく読めました。
内容は、
「歯科医の憂鬱」
「歯科医の秘密」
「THE SPECIAL GIFT」
の三部構成。「憂鬱」が攻め視点、「秘密」が受け視点、「THE SPECIAL GIFT」が攻めの部下視点でした。
「THE SPECIAL GIFT」はとっても短く、おまけという感じ。
前半、鈑金工のにーちゃんな攻め視点で語られる世界にとても親しみを覚えました。
男らしく誠実な本作の攻め、本当に好きです。
そして、仕事モードの時は仕事の出来る冷徹な美人なのに、プライベートではほんわか優しい人になる受けも、かっこ可愛いなと思いました。
ラストの方、その双方がいい具合に融合し始めているようにも感じて、すごくいい。
後半は受け視点。
不器用かつちょっと天然気味な受けがやらかしまくってるのが楽しいです。
またこちらは、ちょい役のキャラクターもとってもいい味出していて。
受けの患者さんのリズムちゃんは特によかった。
小学3年生なのにこまっしゃくれていて、でも色々苦労もしているのにそれをケロッと話せる、とてもいい子でした。
本作は色々な人が出てくるのですが、みんな個性的ながらいいキャラクター。
正直、ストーリー展開的にはさほどの意外性はないのですが、それでも読んでて面白く楽しい、そして何度でも読みたいお話でした。
しばらくぶりに読み返してみたら、やはり安定の面白さの「藤井沢商店街シリーズ」2作め。めちゃくちゃ傑作とは思わないのですが、いつ読んでも一定の楽しさとキュン♡をくれるんですよね。さすが榎田先生。
今回の主役は、街のクールな歯科医・三和先生と凄腕板金工・新城さんという変則的な組み合わせのカップルですが、どちらもいいキャラ。白衣を着ると怖いくらいになる三和先生は、普段はほわほわした気弱な人だし、自動車業界では注目されている元ヤンの板金工の新城さんは、実は痛いのが苦手だし。
脳内でマンガ的なビジュアルが容易にイメージできるので、サラッと読めてしまいます。
榎田先生の書かれるこういう軽めのお話は、小説を普段読まない人にもきっととっつきやすいのではないかな?と思います。
キツイシーンや辛いシーンもほぼありませんので、気軽に開くのにぴったりな一冊ですね。「藤井沢商店街シリーズ」とは言っても、ひとつずつ独立していますので単独で読んでも全く問題はないですよ。
限られた本棚スペースなので、必然的に読後気に入った作品だけを残すしかない状態なのですが、この作品は今でも私の本棚にあります。
恋愛に自信のない健気な受けと、そんな受けを溺愛する攻めという組み合わせは大好きなカップリングなので何度も読み返しています。
派手なお話ではないのですが、すごく居心地の良い場所で一息つくような、ちょっと時間のある時に読みたくなる作品です。