オレを殺したのは誰だ――

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表題作真夏のサイレン

綾辻遼
高校生,優弥のセックスフレンド
有朋優弥
転落死した高校生

あらすじ

高校生の優弥、春海、遼、崇文はキャンプ場に遊びに行った際、優弥が「ここにいる誰かにこっそり告白する」と突然宣言する。しかしその後、吊橋から転落して亡くなってしまう。それから10年が経ち、同窓会で集まった三人はあれは事故ではなく、この中の誰かが犯した殺人だったのではないかとお互いを疑いだす。そして、高校時代の話をする中で、優弥とそれぞれの本当の関係が明かされていき――。

作品情報

作品名
真夏のサイレン
著者
櫻川なろ(なろ) 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784047356993
4

(115)

(53)

萌々

(29)

(23)

中立

(9)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
459
評価数
115
平均
4 / 5
神率
46.1%

レビュー投稿数13

それぞれの想いを辿るサスペンスBL

高校時代に仲良し4人で行ったキャンプでの
優弥の吊橋転落事故から10年。
事故か殺人か。
沈黙を貫いてきた春海・遼・崇文の3人の想いが少しづつ明らかになっていくお話。

当日優弥が「今日告白をする」と言っていた事から
優弥が誰に告白しようとしていたかがキーとなり
3人がそれぞれ語り始める。

崇文・遼・春海、主観が順番に変わっていき
それぞれが優弥との関係性など当時の話をしていく。

誰が犯人なのか、優弥が告白しようとしていたのは誰なのか
気になりながら読み進めました。
ストーリーの構成が面白くたっぷりのワクワク感でした。

10

10年前のあの日

逆光の中でひとり儚げに佇む黒髪の少年。
なんて印象的なカバーイラストなんだろう。

10年前、1人の少年が死んだ。
気が優しい春海。真面目で思慮深い崇文。明るいムードメーカーの遼。そして、優弥。
仲の良い高校の同級生4人で訪れたキャンプ場で、「この後、ここにいる誰かに告白をする」と言った優弥が吊り橋から落下し、横死を遂げた。
真夏のある日。周囲に鳴り響くサイレン。
告白の相手は誰だったのか?果たして彼は事故死だったのか?それとも?
同窓会を機に再び集まった同級生3人が、10年前のあの日の真相を探り合っていく。

すごく面白かったです。
BLコミック作品でこういったアプローチのお話は読んだことがなかったかもしれません。
ネタバレ無しで読んだ方が間違いなく面白いと思います。
再び集まった同級生3人が、それぞれの視点からあの頃の"優弥"についてを語っていく。
1話ごとに語り手が変わる構成で、全てが語られた時、真実と共に本当の優弥という人が分かるのだけれど…読めば読むほど、優弥が謎めいた人物になっていくようで非常に魅力的。
人というのは、見る角度によって違った面があるもので、それはキラキラとしているのかもしれないし、ドロドロとしているのかもしれない。そこが人間の面白いところですよね。

レモン入りの炭酸水のような爽やかな青春の日々と共に語られ紐解かれる、優弥と3人の複雑な関係性について。
ミステリーとサスペンスの間のような題材と高校生の青春。
一見すると不協和音になりそうなところなのだけれど、これが上手く溶け込んでいて、重々しくなりすぎずに「先が気になる」塩梅で読み進められる。
とても楽しめたのですが、各話の区切りがもう少し滑らかだともっと良かったなと思ったのと、後半が駆け足に感じられたのが惜しかったので、今回はこちらの評価で。

同作者様の道頓堀フライングジーザスとは本当に真逆の世界観で、こんなお話も描けるのかと振り幅の大きさに驚きました。
他作品ももっと読んでみたくなりましたし、作家買いをしたくなる作品でした。
※紙本修正は白抜きです。

3

親しき仲にも秘密ばかり

推理ものです。

下記ネタバレ含みます。

ちるちるの場合(ちるちるが悪いわけではない) 
この手の誰と誰が??というところがミステリー要素というか醍醐味となるタイプのお話に総じて言えるのが、あらすじの下に表示される登場人物攻め受け表示で台無しになってしまう、このシステムが残念。
でもBL紹介サイトとしては基本的に重要なポイントで、この表示が全く無いのであれば紹介サイトにもならないしな・・・っていう難しさ。

この作品も攻め(セフレ)という事自体が秘密のひとつなのに既にバレてしまっています。

個人的に一番可哀相に感じたのは春海。だから最後のネタバレ解決後春海も精神的解決が出来ているかどうかナレーション風で良いから入れて欲しかったな。

2

これは、ミステリー作品

この作者さんって道頓堀フライングジーザスの人だったんだ!知らなかった。あっちはガチャガチャした表紙だから、同じ作者さんとは思わなかったです。
この作品、表紙がいいですよね。
爽やか、で儚げ。夏の思い出って感じする。
ずっと気になってました。

4人の高校生がキャンプしにきた先で
「今日この中の1人に告白する」って言った
優弥が橋から落ちて死んでしまった。
残りの3人の中の1人が犯人?優弥は誰の事が好きだったのか?を探るミステリー作品。

4人のモノローグで話を紡いでいく感じが湊かなえ小説っぽさを感じました。
どうなるのー?って先々読んでいく感じでBLっぽさは少なくてミステリーが描きたかったんだろうな感が強かったです。
そんな馬鹿な!?って思うとこもあったけど、気になる人は読んでみてもいい作品かな?って感じです。

それぞれの本音とみんなの前で見せている姿の違いが4人のモノローグでわかっていくのは面白かったです。セフレと言いつつ割とイチャイチャもある関係だった遼と優弥。側から見れば割り切った関係には見えないけど、やっぱ言葉で交わさないと安心できないものなんだな。両片思いの拗らせ壮大なすれ違いだった。
誰が誰を好きなの?って予想しながら読むのが面白かったです。
きゅんとか萌とかはなかったですが、話が面白かったので、多少の強引な展開は目を瞑ります。

シーモアで購入。
白抜き修正。

2

本格的ミステリー ぜひネタバレ抜きで読んでほしい!

よくちるちるのニュースに取り上げられる作品で、気になっていたので読んでみました。初読み作家です。

BLでは珍しいミステリー作品です。
先がわかってしまっては面白さが激減しますので、ぜひネタバレ抜きで読まれることをおすすめします!決定的なネタバレ無しでレビューします。

メインキャラクター4人のうちの1人、優弥が橋から落ちて死んでしまうというショッキングな始まり。落ちた現場にはもう1人の人物がいた!
10年後に残りの3人が集まり、3人のうちの誰かが優弥を殺したのではないかと疑い合う。

3人が会話しながら高校時代を回想するというストーリー。
優弥が死ぬ前に「3人のうちの誰かに告白する」と発言したので、優弥が好きなのは3人のうちの誰なのかを、推理しながら読み進めるのが大変面白いです。

また優弥が、一筋縄ではいかない人物であることが見えてきて、またかなり後半になるまで真実がわからないので、ストーリーにグイグイ引き込まれました。かなり作り込まれたお話だなと思いました。

後半に、あっと驚く展開が!
まさかそうなるとは思わず、ちょっと驚きすぎて泣けちゃいました。事前にネタバレ読まないでよかったです。

途中、優弥とある人物の気持ちの行き違いが描かれるんですけど、二人の気持ちが切なくて、そこでも泣けてしまいました。

一回読んだだけでは、いろんな人物の気持ちを把握しきれないので、もう一度初めから読み返したくなるような作品でした。
ミステリーとしてとても楽しめましたし、萌えもしっかりありました。

最後は素敵なラストシーンだったのですが、書き下ろしがないのはとても残念でした。
本編後をもうちょっと読みたかった…!

電子限定特典と、シーモア限定特典は、それぞれ1ページずつ。本編後の内容なので、少しでも読めて良かった〜、という内容でした。

ミステリーがお好きな方にはおすすめしたい良作でした♪

シーモア 白抜き修正(濡れ場も修正箇所も少なめで、そんなに気になりませんでした)

2

この作品が収納されている本棚

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