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表題作恋におちた仕立屋(タイユール)

吉成真嗣
28歳,イルフルエンサー,スタイリスト
綿辺蒼央
27歳,フルオーダースーツ専門店の仕立屋

その他の収録作品

  • 恋を知った仕立て屋
  • あとがき

あらすじ

男の全身でまず目が行くのは胸ーーそんな仕立屋の性を持つ蒼央が、 顔も体も全部が好みの真嗣から「俺のこと好きだよね?」と囁かれて……? 

作品情報

作品名
恋におちた仕立屋(タイユール)
著者
川琴ゆい華 
イラスト
見多ほむろ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403524912
3.9

(90)

(31)

萌々

(37)

(13)

中立

(3)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
13
得点
345
評価数
90
平均
3.9 / 5
神率
34.4%

レビュー投稿数13

誇りと情熱が伝わる、

専門的な知識をしっかり盛り込みながらも難しすぎないので読みやすく、
でも情熱とタイユールとしての誇りは余すことなく伝えてくれる、とても素敵なお仕事BLでした。
ストーリーにもふたりの人柄にも引き込まれるところが満載で、
ずっと前のめりで読んでしまってました。

仕事関係で知り合う前からお互いに『良いな』と思い合っていたふたりなので、
すんなり恋愛に発展しそうにも思えたけれど。
真嗣と蒼央とでは相手へ抱く感情に違いがあって
仲良くなってもなかなか距離が縮まらない焦れったさ、最高に良かった…!
蒼央の気持ちが動いていくまでの駆け引きめいたやり取りや、
恋をしているからこそ余裕がなくってしまう彼らの言動に爆萌え。
最高に良すぎて逆に苦しかった(笑)
真嗣と過ごす日々の中で『恋』を知っていく蒼央のピュアさもすごく可愛くて、
彼の少しずつの変化を純粋に楽しめたのも良かったです。

決して軽い関係ではないふたりですが、
固すぎない口調での会話がお話を柔らかい印象にしてくれていたし
それぞれ脳内で素直に想いを爆発させているところにクスッとできたりして。
絶妙な『普通っぽさ』にすごく惹かれ、バランスの良さがクセになるような。
キャラもストーリーもめちゃくちゃツボで、
大満足な作品でした。

1

凄腕のタイユール(仕立屋)受けのオフの姿に、きゅん…

うわわわ〜。。また素敵な作品に出会ってしまいました…

お仕事BL、大好きなんですよね。

こちらの作品の主人公(受)は、本場フランスで6年間修行したスーツのタイユール(仕立屋)。

テーラーのことを、フランス語でタイユールって言うんですね。知らなかった。響きが素敵・:*+.

スーツ男子が嫌いな腐女子なんていませんからね…!(独断と偏見)、もうとにかく受けの蒼央に萌え萌えでした。

スリーピースをばっちり着こなし、前髪を斜めに流して少し出したおでこに漂う色気。お客様ともにこやかに会話をし、目も止まらぬ速さで針を動かす確かな技術。
そんな「デキる仕立屋男子」なのに。

なのになのに!!この蒼央さん、オフの姿がぽわっぽわなんですよ…!
あああ。ギャップ萌え。

スポーツクラブで密かに攻めに「雛鳥さん」ってあだ名をつけて呼ばれちゃってるぐらい。

最初にスポーツクラブに来た時は無茶な重さのベンチプレスに挑み、バーベルを持ち上げきれずに死にそうになってるところを攻めに目撃されています(笑)

慣れてきてからも時々ボルダリングの初心者コースの下の方でバタバタもがいている、という。なんだそれ、可愛いが過ぎるぞ?

スタイリストをしている攻めとタイユールの蒼央がひょんなことから一緒に仕事することになり、スポーツクラブで前からいいなと思っていた攻めがアプローチをかけるー

というお話なのですが。


もうですね、無自覚に攻めの心をズドンズドンと撃ち抜いていく蒼央の言動がおかしくておかしくて。


「吉成さん、すごくかっこいいですし、好みすぎて僕もついつい目が行ってたというか…」

「とてもスーツがお似合いになる体型なんですよね。加えておしゃれな顔で…完璧だなって思います」

「顔も身体もセンスも最高なんて、こんな人がほんとにいるんだって」
「もうずっと見てられる…(うっとり)」

…知り合って間もない、気になってる人にこんな言葉で一気に畳み掛けられたら、そりゃ攻めでなくても「全俺が沸く」ってやつですよね(笑)

攻めも攻めで十分魅力的なキャラなんですが、もう受けの蒼央が私的にヒットで大好きなキャラになりました。

単身フランスに渡り、アジア人差別もある中で努力を続け、夢叶わなくとも日本に戻って店を構え、新たな一歩を踏み出す。

先生があとがきで書いていらっしゃるように、「ふわふわとしてるのに真ん中に太い芯のある人」なんですよね。素敵。

何回目かのセッの時に「奥まで欲しい、準備したから」って欲しがる姿にも、めちゃくちゃに萌え転がりました。。

ただのスーツ男子ではなく、”スーツを作る人”の熱く、温かなストーリー。
きっとこれから何度も読み返してしまうと思います✨

3

糖度高めのお仕事BL

スタイリッシュでクールな印象の表紙から予想してなかった甘々、でもしっかりお仕事BLでした。
スーツを仕立てる行為(主に採寸)の官能みを再認識しました。そもそもスーツフェチなので、タイユールのお仕事周りの描写にウハウハしてしまいました。かっちりしたスーツほど色気を感じる!!密かに積んできた妄想が言語化されているような作品で楽しかったです。

コミュ障の受と社交的な攻、出会ってすぐ攻がグイグイいきます。でもこのグイグイには理由があって…のスポクラのエピは丁寧な仕立てだなと思いました。対人関係に慎重で心のシャッター重めな受なのですが、なぜそういう人なのか、読みながら理解できる自然な流れがよかったです。攻があまりにしれっと”好き”を伝えるのですが、これ受視点だけだったらちょっと本気度疑わしい行為に見えるのですが、両視点でそれぞれの状況がわかる分、受の心のシャッターにじれったさをおぼえて萌えました。

書き下ろし、お付き合いをはじめたものの、お互いへの遠慮とか過剰な配慮で距離ができそうなところで、きちんと話し合いをするという描写が尊くて好きでした。”周囲への理解に時間をかけるのは後でいいし”という攻の性癖に対しての考え方がスマートでかっこいい!と思いました。互いの仕事をリスペクトしながら、仕事優先の多忙な時間をやりくりして恋人との関係を大切に育てていこうとする2人の姿勢がとーても素敵でした。

最終的にはバカップル誕生なのですが、頭の中が”はちみつのマリナード”のようになる、快楽に素直な受の可愛いエロいにニヤけます(普段とのギャップ!)。仕事一筋だった受が、一生懸命恋をして、慣れないエロに積極的で、しかもMっ気があるところも高ポイントでした。(寝落ちした自分に落ち込んでググるとか可愛すぎ。)さらに、見多先生のイラストが最っ高!でしたので、内容とイラストとの総合評価で神とさせていただきました。

3

あまーい!

ここ最近川琴先生にはまり、読みました。ストーリーはあらすじや皆様が書いているとおり。
いやー、ひたすらあまーい!
二人は20代後半、所謂アラサー。ゲイでそれなりに恋愛もしてきたの攻さんと、仕事人間で恋をした覚えすらない受さん。こう書くと、世慣れた攻さんが受さんを上手いこと言いくるめて~を想像してしまいますが、そうではない。仕事で出会った二人は(実際は別の場所で互いに相手を認識していて気になっていた)、仕事を通じてお互いの人となりを知っていく。攻さんは仕事にプライド持って頑張っている受さんを理解しているからこそ、恋愛経験の無さを馬鹿にしたりしないし、だからこそ大事にしたいと優しくとろかしていきます。
受さんの方はというと、元々攻さんの体が超好み。ただそれは恋愛的な意味でなく、タイユールという職業柄。なんだけど、ぽーっとなっちゃってるところに「俺のこと好きだよね?」と言われることで、恋が始まっていきます。
まあもともと恋って思い込みだとも言います。まさしくそんなお話だけれど、受さんが恋をしていく様が、ああー甘酸っぱいんじゃあーと萌えますし、そこに攻さんのあまあまなアタックもあり、きゅんきゅんします。
アラサーの男同士の恋愛、ではあるもののピュアで丁寧に恋をしていき、でも大人同士からだのふれあいは外せないよね、というアダルトさもあり。

ひたすらあまーい!という印象の優しいお話でした。欲をいえば、スパイスが足りなかったかなあとも思いますが…。読後幸せな気持ちになれました。

2

お仕事描写はいい!

切ない要素は皆無のお互い「どストライク」同士による両片思いものなので、とにかくニヤニヤしまくり……なんだけど、冒頭からほぼその調子なので、微妙〜に飽きちゃったというか……めちゃ贅沢でワガママな感想で申し訳ないです。

両片思い&両視点は大好物なのに、なぜこんな感想に……と我ながら首を捻ったのだけど、多分私の好きな「両片思い&両視点」って、「お互い大好きなのに相手の気持ちには気づいていない、だけど読者だけは知ってるよ〜♪」っていうやつなんだなと。
それに対してこの二人って、かなり早い段階から方向性が違うとはいえ「好き」という気持ちが相手に伝わってしまっていて、お互いに対する好意が溢れまくってて飽和状態というか。

攻めに向かって「好みすぎる」「顔も身体もセンスも最高」と面と向かって言っちゃう受けなんだけど、スーツ馬鹿ゆえのあくまで仕立て屋目線なんですよね。
そこを「俺のことが好き」と勘違いしてしまった攻めが「(おれも)好きになってしまいました」と告白する。
「好き」のすれ違いが生じて、恋愛の「好き」とは違うと受けは弁解してるけど、受けが落ちるのも時間の問題という感じで、あーはいはい……!でしかないというか。

お互い相手のことを褒めまくりだから、めちゃくちゃ糖度高くて読んでて終始当てられっぱなしな気分。
二人やたら可愛いんだけど、なんか読んでて微妙〜〜にムズムズするんです。

何がムズムズするのかわからなくて初読から一ヶ月くらい寝かせて再読してみたけど、「おなすい?」「はい、おなすいです。」なんてやり取りしてる二人とか、27歳だけどピュアァァ〜〜みたいなところかもしれない。
高校生同士だったらこのピュアさとかは萌えに直結したと思うんだけど、27歳にして初恋の受けの心情描写に、少女か!と思ってしまった……。
ここが作品の良さだと思うんだけど(受けが持つ職人気質と恋愛ド初心者のギャップというところが)

だから読み終わって、お仕事描写は面白かったけど、二人の恋愛については「糖度高くてやたら可愛かったな」という記憶くらいしか残らないというか……

受けがひとたび針を持つと周囲をすべて忘れてしまうところ、とりわけパーティー会場で破れた洋服のお直しをするところ描写はすごーく好きです。

3

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