ろくでなしの恋 3

ろくでなしたちの純心

演劇業界BL全3巻ものの最終巻。

湧二にカネを貸している実業家・天宮が登場してきます。
もちろんカタギではない。(元々湧二や両國の演劇仲間でもある)
天宮の義理の息子・譲(中学生)は「組」の血縁者。そして譲は巳咲と湧二の間に割り込んでワチャワチャしたり、巳咲に憧れて転がり込んできたり。
同時に、演技に関しては容赦も妥協もない湧二、その湧二が書き下ろした芝居で演じる時の巳咲の苦悩とあがき、湧二に食らいついていく巳咲…
天宮がルックスが抜群な永瀬と巳咲をもっともっとカネにするためにメジャーな芸能界で仕掛ける。どんどん忙しくなる巳咲、忙しくなるネオ・コン…
そしてネオ・コンの大きな公演が決まった時、湧二は巳咲を優しく抱いた後に何も言わずアメリカに行ってしまう…
なぜかケロリとしている巳咲だが、実はショックで食事を摂ってなくて倒れてしまう…！

…ラストに向かってドラマチックで情熱的に物語がうねっていきます。
自分勝手で、それでも周りがどうしても憎み切れない男、黒田湧二。そんなろくでなしと肩を並べて歩くもう1人のろくでなし・両國。そんな奴らの背中を追う若き巳咲。
演劇バカのろくでなしたちの読み応えある物語です。

「黒田先輩と両國くん」
1巻から巻末に収録されている黒田・両國の高校時代。
ラストは両國の黒田への恋心編！黒田ってのはほんとに人たらしというか…好きになったら危ない人だね…両國も結局は黒田に人生変えられたのかも。