巣作りして俺を待ってたのか?

最強アルファと発情しない花嫁

saikyo alpha to hatsujoshinai hanayome

最強アルファと発情しない花嫁
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神34
  • 萌×215
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

38

レビュー数
8
得点
251
評価数
57
平均
4.4 / 5
神率
59.6%
著者
中原一也 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
Splush文庫
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784781686240

あらすじ

不器用アルファ×生意気オメガ


オメガの五色はまだ人生で一度も発情期がきていない。
このまま一生自分は発情しないだろう。
そう思っていた矢先、軍人・黒瀬と出会い、初めての発情が起きてしまう。

黒瀬はオメガの発情を自由に操れる『Sアルファ』という特別な存在らしい。
発情してしまったのは黒瀬の特別な性質のせい……? 
初めての体験に困惑する五色。

しかも、五色は軍の探していた『Sオメガ』であるという。
そのことを知った黒瀬はなぜか軍には報告せず、自らの屋敷で五色を匿う。
一緒に暮らすうちに互いに惹かれていく二人。だが、五色のことが軍にバレて――!?

表題作最強アルファと発情しない花嫁

黒瀬玲二、Sアルファの軍人
五色春、発情経験の無いオメガで漢方薬の調剤師、27

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数8

最強のアルファとオメガだった

SアルファとSオメガの存在が面白かったです。
攻めの黒瀬がSアルファだった故に救いがあったので、スッキリとした読後感でした。

警察の介入があって黒瀬の処刑を阻止出来て、異母兄である上沼の組織の私物化とオメガの人権侵害が明るみになりました。裁判中で終わってたので胸糞悪い異母兄と父親がどうなったか知りたかったです。

黒瀬が異母兄が捨てた子たちを引き取って、愛情深く育てていました。黒瀬と春は運命の番であったけど家族愛に恵まれなかったもの同士でした。

正式に子ども達を養子にして2人の間にも子どもが生まれて、幸せそうな様子が奈良千春先生の素敵なイラストでも堪能出来ました。


0

お互いの存在こそが心を揺らす

今回はオメガ捜索のための特殊チーム所属の軍人でSアルファと
漢方薬の調剤師で発情経験の無いオメガのお話です。

Sオメガだった受様が攻様のつがいとなって子沢山のママになるまで。

この世界にはアルファ、ベータ、オメガという第二の性があります。
血液検査で調査される性は階級とも密接に関係しており、本人の努力
ではどうしようもありません。

人口の2割しかいないアルファはすべてに優れた能力を持つ生まれなが
らのエリートであり、世の中はアルファによって動かされています。

人口の7割ほどのベータは特質すべき点はない中間層です。オメガは最
も希少とされる性ながら、発情という大きな肉体的ハンデにより社会
的地位が最も低くなっています。

というのも1~3ケ月に1度発情するオメガは、番のいないフリーのアル
ファをそのフェロモンで誘惑し、アルファの暴力性を引き出す事すらあ
るのです。オメガ本人も激しい欲情に襲われるため、日常生活のあらゆ
る事に不利に働き、薬で発情を抑制して社会生活を送っているのが現状
です。

受様の家系はオメガが生まれる確率が高い家系で、アルファを身籠る事
が期待されています。それだけに受様がオメガと判明すると母は落胆を
隠しませんでした。

それでもアルファを孕める可能性がある子として育てられますが、受様
は全く発情の兆候がなく、20才を過ぎても変化のないために父にも存在
を否定される羽目になり、受様は居場所のない家から出奔します。

受様はベータながらもアルファ並みに優秀な医師に拾われ、医師の薬局
でオメガの発情をコントロールする漢方薬を調合しています。受様は25
才になった今でも発情の兆しはありません。しかし、発情しないオメガ
も例外的に実在する為目立たずに生きる事を何よりも望んでいました。

そんなある日、受様は薬局の常連客から軍のオメガ捜索チームを率いて
いる特別なアルファの噂話を聞かされます。突然変異で生まれるSアル
ファは自分の意思でオメガを発情させられ、オメガの発情に対しても自
制が利くのだと言うのです。

翌日、アルファながらも医師に軍に関する情報を長しいくれる刑事が薬
局に顔を出します。刑事によると攻様は由緒ある家柄で軍のトップに立
つ男の妾腹で、Sアルファと判明した途端引き取られた挙句、長子では
あるものの普通のアルファである兄の右腕としてオメガ捜索チームを率
いているのだそう。

そこに薬を求めてオメガの常連客が来店して話は切り上げますが、調合
を待つ間に客が突然発情し、反応した刑事が彼に襲いかかります!! 受
様は医師に助けを求めますが、ベータの彼にもどうする事も出来ません。

するとそこへ濃紺の軍服を着た美貌の男が入ってきて、拳一発で刑事を
蹲らせ、客に抑制剤を注射して素早く事態を収拾します。この鎮圧者こ
そがSアルファで今回の攻様その人となります♪

攻様は近くで捜索願の出ているオメガを探していて、意図せずオメガの
発情を促してたと説明します。受様は彼を見た瞬間、Sアルファだと認
識し、攻様の声が腹の底でグズンと響く初めて感覚を味わいます。

それから10日後。受様は思わぬ所で攻様と再び接触し、発情した挙句、
攻様に激しく抱かれてしまい!?

中原先生の初オメガバースは軍がオメガを管轄する世界で、最強と言わ
れるSアルファである攻様と特別なオメガである受様が関わる事で、そ
れぞれの価値観だけではなく、軍とオメガの関りまでもが変わっていく
物語です♪

攻様が積極的にオメガ探索をしていたのは、Sアルファと同様、特別な
オメガを探していたからでした。攻様は自制が利くはずの自分を発情さ
せた受様をSオメガと確信して自宅へ連れ帰り、保護という名で自宅に
監禁しますが、そこには攻様の兄の子であるオメガが6人もいたのです。

攻様は子供達を自分の子だと言い、受様をママと呼ぶ子供達と過ごす内
に徐々に彼らを大切に思い始めます。そして無意識ながらも攻様に惹か
れていくのですが、Sオメガを必要に探していたのはアルファの子を望
む攻様の兄で、この暮しも長くは続きません。

攻様は自分を押さえつける兄の失脚計画を立てていましたが、身近な人
物の裏切りにより露見、攻様は反逆罪で逮捕され、強制発情させられた
受様は攻様の目の前で兄にうなじを噛まれてつがいにさせられてしまう
という怒涛の展開でハラハラMAXです!!

オメガバースは作家さんの独自の世界設定と主役たちの立ち位置やそれ
ぞれの属性を縛る要素や"つがい"という肝の関係をどう絡めていくのか
で、深みと面白味が発揮されると思います。

今作は骨太なキャラ設定とシリアスな展開の中にもコミカルなエピソー
ドを巧みに配置されていて、ハビエンがお約束だと思っていても2人が
幸せを掴むまでドキドキが止まらず、最後の大逆転までとっても面白く
読ませて頂きました (^O^)/

奈良先生のイラストもまた雰囲気があって麗しい♡ 絡みシーンは超色っ
ぽいのですが、子供達とのお風呂シーンのほのぼのした感じもすごく
良かったです。

3

SはスーパーのSだ!

めっちゃ面白かったです!
基本のオメガバースに独自の設定をプラスした作品で、
素晴らしいオリジナリティを感じます。

黒瀬(Sアルファ)にしか発情しない五色(Sオメガ)も、
一度発情してしまうとどんなαでも欲しくなってしまう⁉︎
それが作品をシリアスに、かつドラマチックにしています。

最強アルファの黒瀬に嫉妬する義兄・上沼(α)は、
Sオメガである五色を孕ませるため黒瀬の目の前で五色を犯し、
無理矢理番契約を結んでしまいます。
ここは胸がドキンッ‼︎となって、
物凄いショックを受けてしまいました……

一生セックスできなくても五色と一緒にいたいと望む黒瀬と、
無意識に黒瀬のものを集めてネスティングする五色の、
お互いを愛する気持ちに胸が熱くなります。

そして、作品の肝になっている黒瀬の子どもたちが、
作中でも大活躍!
誰の子でもどんな子でも愛するという黒瀬ーー
五色が、黒瀬自身が欲しかった言葉がここにありました。

上沼に番にされ、どうなることかと思いましたが、
Sアルファの【S】はスーパーのSだったんだね!
そう実感させる超トリッキーな展開も、
ハッピーエンドのためなら受け入れられました。

でも、一番驚いたのはスーパーαの黒瀬がDTだったこと‼︎
素晴らしいの一言ですな(≧∀≦)

表紙・イラストもとても素敵でした!


7

中原先生のオメガ

重版決定したとのこと、おめでとうごさいます! すっごく楽しみにしていたのですが、今一つ同調しきれず、自分が悔しいです。攻めの気持ちにもっと同調したかったのかなあ。本編230Pほど+あとがき。Sアルファ、Sオメガという少し独自設定ありのオメガバースでした。

診療所に隣接した薬局で、オメガの発情抑制剤を漢方で処方しているオメガの春(あずま)。25歳を過ぎても発情をしないためにアルファに嫁がせることも出来ないと両親から落胆され、黙って家出。医師の武田に助けてもらっています。ある日薬局に軍人が訪れ目が合った瞬間から春の体に変化が起こり・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
武田(医師、春の恩人)、矢内(刑事、α)、マルオ、ヨウ、ユウキ、メグ、アキ、タキ(攻めと同居する子供たち)、上沼(攻め兄)、久住(受けの世話をするオメガ)、だんご(武田の猫)。お子様方、割合活躍。

**内容に触れる感想

受けは強がり気味な健気ちゃん(=儚げではない)。お子様苦手だったはずなのに、6人のおこちゃまに寄ってたかってママ呼びされ、ほだされ、飯作って食べさせて・・・。そこが今一つ上手くシンクロしきれなかったところで。攻めさんを好きになる様子などは上手く同調できたんだけどな。

攻めさんは傲慢俺様ちゃん、なんたってSアルファ、という設定なんだけど、もっと小憎たらしさを感じたかったです。感情をあまり出さないからか、今一つこちらにも同調しきれず。なんで受けの事を愛するようになったんだろうなあ・・というところがしっくりこなかった。オメガバースではそのようなものを求めてはいけないのか・・・もともとオメガバースが苦手なのもあるのかもしれないです。
一目ぼれは分からなくもないんだけど、オメガバースの「フェロモン、発情ありき」で一気にトップスピード、交わるところに付いていけてない。残念。

お子様方は大変可愛く、最後は非常にハピエン、奈良先生の挿絵は神絵なんですけど、今一つ盛り上がれなかったでした。くやしいー。

4

文句なしの面白さ

作家買い。
作家買いですが、挿絵が奈良さんということでそれも高ポイントではあるのですが、さらに今作品は中原さんお初のオメガバースもの。

ということで、発売を心待ちにしていました。

オメガバースは、その独特性からか作家さまによって設定が若干異なります。

今作品は、

Ωはαの子を産むための存在としてしか価値がない。
Ωは侮蔑の対象である。
Ωであるというただその一点において、子を大切にしない親さえいる。

という、ドシリアスなバックボーンがてんこ盛り。

受けである五色はΩ。
Ωだけれど、発情期がこない、いわゆる「ぽんこつ」なΩである。

αの子を望んでいたけれど、Ωの子しか恵まれなかった。
しかもαの子を成すであろう存在でありながら、発情期がこない息子。
そんな息子をないがしろにした、彼の両親。
自分の親に絶望した五色は、家出をし、名を変え、そしてΩの薬を調合する師のもとで生きてきた。

このまま発情期を迎えずに、一生を終えれればいい―。

そんな風に願っていた五色だが、Ωの発情期を促すことができるSアルファと呼ばれる黒瀬と出会い―?

というお話。

なんて言うんでしょうね。
非常に中原さんらしい一冊でした。

骨太っていうのかな。
男らしい、と言ってもいいかもしれない。

中原さんらしい男の色香満載の、オヤジギャグをぶっ放す、コミカルなおやじは今回は登場しません(あ、それは嘘。サブキャラでは登場します)。

が、ですよ。

この黒瀬という攻めさんがめっちゃカッコいいの。
何がカッコいいって、何から何までカッコいい。
正直、こんなにかっこいい攻めさんを中原さんが描けるのか、という感想を持ちました。

いやいや、中原作品の攻めさんてどの攻めさんも等しくカッコいいのですが、今作品の黒瀬という攻めさんは紛うことなき、正統派の、カッコいいスパダリさんです。

だからこそ、と言っていいでしょう。
人の想いをきちんと慮る人物だからこそ、五色とのすれ違いがなんとももどかしい。
五色の嫌がることはしたくない。
五色の気持ちを大切にしたい。
そんな黒瀬の男気がカッコいいし、悶えるし、萌えるのです。

で、カッコいいだけじゃないんですね、黒瀬という男性は。
まー、できる男なんですよ。

そして五色という青年も。
自分ができることで、沢山の愛する人たちを守りたい、という、こちらも男気溢れるナイスガイ。

五色の秘密(は、ぜひとも読んで堪能していただきたい)のために身を狙われますが、自分のことよりも周囲の人たちのためにあんなことやこんなことをされても、負けることなく立ち向かう姿が非常にかっこよかった。

社会的な弱者であるΩ。
うなじを噛まれることによって、番になってしまうという世界観。
そして、Ωがαの持ちものを寄せ集めて行う「巣作り」。

オメガバースならではの設定が、これでもかと盛り込まれ、それでいて薄幸なだけでなく一本筋が通った男気も描かれていて、多くの腐姐さまの萌えツボをがっちりつかむこと請け合いな一冊でした。

何より、ストーリーが面白い!
二転三転しつつ、予想を上回る結末と面白さに、ページを捲る手が止められませんでした。

そして特筆すべきは奈良さんの挿絵。

うっとりする美しさと、男の色香、そしてぶれない強さ。
そういった世界観を損なうことなく、むしろよくぞここまで、と思うくらい見事に描き切っています。

キャラ。
設定。
ストーリー。
そして挿絵。

どれをとっても素晴らしく、神評価しか付けられませんでした。

8

最強のNTR

私のマイページのリストにこの本のタイトルが上がった時に「え?」と思ったんですよ。中原さんがオメガバース?それもタイトルが『最強アルファと発情しない花嫁』?
私の中では中原さんはお気に入り作家さんの中でも一番と言って良いくらいオメガバースとは遠い作家さんだったんですよね。ここの所、中原さんの本はほとんど『当たり!』だったものですから「好みに合わなかったらちょっとショックかも」と思いつつ読み始めたのですけれども。

当たり!それも大当たりでした。
安定の中原さん作品でした。

オメガバースって登場人物たちが『繊細で脆くって可哀そう』なものが多い様な気がするんです。
でも、この作品に出て来る黒瀬も五色も芯が強い。
可哀そうな状況ではあるのですが、逞しい。
ニヒルな感じを漂わせている(そしてそうならざるを得なかった理由がとても明確な)黒瀬も、本質的に生きることに前向きなの。軍が関与するお話なので、2人を巡る状況は非常に過酷を極めるわけなんですが、それでもその中で最善の行動を選び取って生きようとする。もう一度会うために努力する。
これがとってもいい感じなのですよ。
『ハードなのに光属性』なんですよ!

もうひとつ中原さんらしいと思ったのは、2人の周りの人たちが人情に溢れていて『モブ』になっていないこと。登場人物全員に顔があるんですよねー。
五色はS(最強という意味の『S』ですね)アルファの黒瀬によって今まで起きなかった発情を誘発され喰われちゃった後に彼の家に『拉致?』されるのですが、その家にいた黒瀬を「パパ」と呼ぶ子どもたち(なんと6人)と心を通わせます。そしてこの子たちの為に最大の犠牲を払おうとする様になります。
これね、親元を離れてから五色の人間関係が非常に豊かだったことを示していると思うんです。だって五色って『発情しないオメガ』だったばかりに、精神的にですが、親に捨てられているんですよ。愛を知っていなければ人に愛をそそぐことは出来ないと思うんですよ。
お話冒頭の、尺にしたらほんのちょっとの、武田や矢内とのやり取りでちゃんとそれを垣間見せている所なんかは『上手い』を通り越して『手練れ』を感じさせます。

多くの方が読んでいる間に予測できるんじゃなかろうかとは思いますが、お話に『仕掛け』があるので、あまりあらすじは書かないでおこうと思います。
ただざっくりと紹介させていただきますと、
・バース性によって『子どもの価値』が決まってしまう社会の為、親の愛情が得られない子どもが出来る。
・アルファやオメガの中にも『スーパー』という階級が存在する。
・『スーパー』の性質はまだ研究が浅く、良く解っていない。
というキモがあります。
これがオメガバースでありながらお話を豊かにする仕掛けになっています。

物語を動かすのは、どのバースに生まれるかの『運命』ではありません。
『恋』なんですよ!
そして『行動選択』や『周りの人たちとの関係性』なの。
これは主人公グループだけではなく、悪役たちにも同じことが言えます。
だから面白い。

中原さんお得意の『動物の習性(この場合オオカミの習性)』が、五色の恋心を示すエピソードとして挿入されていたことも、ニヤニヤしてしまいました。

そして、私がこの作品を『神』評価にしたのは、ズバリ性癖故です。
NTRだよ!
プレイではないし、そのシーンがじっくり書き込まれている訳ではないのですが、それ故に想像の翼が大きく広がるNTRですよ。攻め受けどちらの方向でもかなり切ない妄想が出来る『良いNTR』が此処に!
NTR好きの姐さま方、この本絶対に読んだ方が良いですよ。
あと『遊郭もの』とかが好きな方にもお勧めです(身売りではないのですけれども、五色の心情はそれと同じような感じだと思うのですよねぇ)。

またしても思いました。
最近の中原作品に外れなし!

10

諦めずに戦う男が格好いいのです!

作者さん初のオメガバース+軍になります。

で、こちら、とにかく面白かったです。
どうなるか続きが気になって気になって、グイグイとページを捲らせてくれる感じ。
もう、一気読みでした。

あと、タイトルではコミカルな感じですが、印象としてはわりかしハードだし、とても切なかったりもします。
オメガバ設定が非常に巧みなんですけど、オメガである主人公にとっては理不尽な世界観なんですよね。
特に、主人公を襲うある出来事なんかが辛すぎて、人によっては完全に地雷かも。
私も、まさかそこまでやっちゃうと思ってなかったので、不意打ちで張り倒されたくらいの衝撃を受けちゃって。

まぁそんなワケで、人によっては受け入れにくい作品では無いかと思ったりもするんですけど。
ただ、個人的には、そんな過酷な状況でも精一杯ベストを尽くす主人公にシビれちゃって。
中原先生の書くキャラは、しっかり戦う男って所がとにかく格好いいと思う。
でも、ガチで辛いので、苦手な方は最初から避けて下さい。

ザックリした内容です。
27才でありながら、未だ発情期が来ず、自分が出来損ないだと思っているオメガの五色。
軍人・黒瀬と出会い、初めての発情を起こします。
実は、オメガの発情を自由に操れる特別な存在「Sアルファ」である黒瀬。
また、オメガの発情に左右されないSアルファである黒瀬が、何故か五色に対しては発情してしまうんですね。
そこで、五色もまた軍が探している特別な存在「Sオメガ」であると気付いた黒瀬は、彼を自宅の屋敷で匿いますがー・・・と言うものです。

まずこちら、今作でキモになるのが、オメガバの特殊設定「Sアルファ」と「Sオメガ」になると思うんですけど。
Sアルファは普通のアルファより更に優秀で、オメガを自由に発情させられたり出来るんですね。
また、Sオメガですが、まだまだ謎が多い存在。
ただ、Sアルファすら発情させる事が出来、更にアルファやSアルファの子供を高確率で産めたりする。
その為、軍が「保護」の名目で探しだして、身柄を確保しようとする。
と言った感じでしょうか。

この特殊設定がですね、すごく巧みに生かされてまして。
Sアルファと「持てる者」であるが故に、アルファの上官で兄である上沼に強く憎悪を向けられている黒瀬。
また、発情期が遅いSオメガであるが故に、子供を産めない「出来損ない」だと勘違いされて、親から愛されなかった五色。
二人の心の傷だったり、その特殊体質によって事態がこんがらがったり逆に収束したりと、唸らせてくれるのです。
そう、主役二人が抱えるものが重くと、キャラに深みを出してくれてるのも上手くて。
いや、切ないけど。

が、とりあえずはほのぼのトーンから。
五色がSオメガだと気付いた黒瀬ですが、何故か軍には報告せず自宅に匿います。
そこで待っていたのは、6人もの子供達。

全員自分の子供だと告げる黒瀬ですが、料理は出来ない世話の仕方も分からない彼に代わって、仕方なく五色が面倒を見るんですね。
これが、やんちゃな子から引っ込み思案な子までと、ドタバタって感じですがほのぼのさせてくれて。
また、彼等との関わりを通して、黒瀬の本当の姿が見えてくるのが上手いと言うか。
いや、黒瀬ですけど、無感情で冷たい印象なんですよ。
最初こそ。
それが、無感情に見えるだけで、子供を大切にする思いやり深い男だと分かる。
なんてったって、自分の子でもない(捨てられた兄の子)オメガばかりを6人も引き取って育ててるくらいですしね。

と、そんな日々を過ごすうちに、黒瀬に惹かれてゆく五色。
しかし、軍に自分の存在がバレ、黒瀬と子供達を守る為に屋敷を出る決意をして・・・と言う流れ。

ここからですね、かなり切ないし怒涛の展開。
こう、黒瀬の心を変える為「こんな所で子供の世話なんて嫌になった」的に嘘を付いて五色は屋敷を出るんですよね。
また、軍では上沼により、子供を生む為だけの道具扱いされる。
こう、オメガである事で蔑まれつつ、それでも黒瀬や子供達の幸せの為に毅然と顔を上げてる姿にグッときちゃうと言うか。

で、ここから更に、個人的に一番辛かった展開。
五色ですが、黒瀬に対してしか発情しないんですよね。
それは黒瀬がSアルファであるが故か、それとも五色の発情がまだ不安定なせいか。
いや、個人的には黒瀬にしか発情しないと言う「愛」説を強く推したいですけど!
で、異様に弟に勝つ事に拘る上沼により、黒瀬の目の前で犯され番にされてしまう五色。
えーと、黒瀬を拘束した上で、彼の存在により発情した五色を孕ませる為に犯すみたいな。

いや、サラッと書かれちゃいますが、すんごいショック。
まさかのNTR。
その上、攻め以外の番!

果たして、二人は結ばれる事が出来るのか?
って感じで。

とりあえずですね、ここから息をつかせぬ怒涛の展開で一気に読ませてくれます。
こう、すっごいショックなんですけど、それでも決して投げやりになるのでは無く、愛する存在の為に強くある五色が格好いいのです。
また、黒瀬も黒瀬で、指を咥えて見てるだけじゃないのです!
彼もまた、自分の方法で戦い、愛するものを守ろうとする。
くっ、二人とも格好よすぎる・・・!
また、落とし処が感動的でホロリとさせて。
そう、アルファだろうとオメガだろうとベータだろうと関係無く、あなただから大切なのです。

まぁそんな感じで、とにかく面白いしシビれる作品でした。

あと、オメガバだからか、エロ多め。
ちょっと、「この一夜を一生の思い出に・・・」系のエッチは切なかったですけど。

う~ん・・・。
NTRがきついのでご注意いただきたいんですけど、すごく素敵な作品だと思います。

13

表紙が眼福…!(∩´///`∩) 独自設定が新鮮なオメガバースでした

奈良さんの描く軍服はなんでこんなにカッコイイのでしょう(///Д///)
裸で攻めのコートを羽織っている受けの生意気そうな目もそそられます。
(口絵カラーがなかったのは残念…(´・ω・`))

中原さんの初オメガバース作品ということで
独自の設定がもりもりあって面白かったですヾ(*´∀`*)ノ

ただ1点だけ。あらすじから読み取れなかったんですが、
攻めが子持ちだったのが明らかになった時は一旦本を閉じてしまいました;
ガッツリ子供が絡んできますし、割とホームドラマ的な要素もあり。

クールな軍服と設定にウハウハしてたせいか、
ちょっと気持ちを切り替えるのに時間を要しました;

もちろん子供がキーとなり活きてくるので大事な要素で問題ないのですが、
個人的には事前に心構えとして知っておきたかったな…と思ったので一応。


攻め:黒瀬は『Sアルファ』と呼ばれる存在。
一般的なアルファが"ただの人"に成り下がるほど存在が強烈。
その上オメガの発情さえも操れてしまうような最強アルファです。

向かうところ敵無しーーといった雰囲気ですが、実情は違う。
黒瀬は所謂浮気相手の子供で家庭環境には恵まれていません。
また「最強の遺伝子」が「発情を操れる」ということで種馬扱いされることも…。

特別であるがゆえに孤独さも感じられる不器用なお人です。

受け:五色はタイトルにもあるように
発情期を迎えないまま27歳を迎えた変わったオメガです。
それには訳があってーーー。

五色も家庭環境には恵まれていませんでした。
オメガとわかった瞬間の親の落胆。
発情しないオメガを持て余す親の本音。
オメガであるがゆえに親から愛情を感じられないまま育ったのですね。

そんな五色が黒瀬と出会って初めて発情期を迎え、
運命の歯車が動き、環境がどんどん変わっていくお話です。

この作品の独自設定に
「Sアルファ」「Sオメガ」に加えて、軍がオメガを管理しているというのがあります。
保護という名の下オメガは軍に連れて行かれ、アルファにあてがわれ、子供を産む道具となる。
性衝動が動物的に描かれていてなんとも言えない胸クソさがある世界観を感じました。

そんな軍を動かしている上層部には黒瀬の実父や義兄がいます。
義兄はSアルファである黒瀬を疎ましく思っており、なんとかやり込めたいと躍起になっていて。
黒瀬を見返す道具として「Sオメガ」の五色が利用されていくのですよー(;ω;)

これがもう色々としんどかった。

Sオメガの特徴として発情が安定せず、五色は基本発情しません。
発情するのは黒瀬の前だけ。
それはSアルファの強烈フェロモンのせいでもあり、出会った瞬間から惹かれ合ってた土台もあり。
黒瀬に対し気持ちがあるから本能が引きずりだされるという風にも見えるのですね。

でも本能が引きずり出されるととにかく挿れて欲しくて欲しくて相手は誰でも良くなっちゃう。
それをクソ義兄は利用するのですよ。
発情させるトリガーとして黒瀬を置いておき、五色が発情したら義兄が犯す。

五色に自分のSアルファを産ませるために。
黒瀬の目の前で大事な人を奪う快感も同時に味わう。
…と、一石二鳥の行為なわけです。

まさにオメガバースならではの展開…!
これがもーーー切なくて苦しいし、義兄が胸クソ(怒)(怒)(怒)
義兄はそこら中で子作りしまくってSアルファガチャやってるような人物なので
すっっごい気持ち悪い。イケメンだけど。イケメンでも許されない。気持ち悪い。

それだけ黒瀬を妬ましく思って拗らせてるってことなんですけどね。
第二の性に振り回されて愛情を持たない人の多さが嫌になるわ…。

で。そこに活きてくるのが子供の存在。
黒瀬の屋敷で匿われている期間、
子供達から「ママ」と呼ばれ懐かれ続けた五色はすっかり母性が目覚めています。
黒瀬と五色は恋人ですらないときから夫婦になっちゃってるという…。

子供を通じて第二の性よりも愛情を大切したい共通認識がハッキリし、関係を強固させるのですね。
本当は親にして欲しかった・与えられたかった愛情を子供にめいっぱいしてあげて幸せを噛みしめる。

特別なアルファとオメガ同士で共鳴しあった部分もあります。
作中では「魂の番」とも呼ばれていました。
けれど愛し合ったのは第二の性に振り回されただけでなく"恋"をしたから。
始まり突然だったけれど一緒に暮らす中で気持ちが追いついていくのが良きです…!
2人が求めた理想の家庭で幸せに暮らす姿にジンワリ。

途中2人が絶対結ばれないような絶望展開もありましたが、
Sアルファ様が最強で救われたのが心底ホッと…。゚(゚´Д`゚)゚。
どんな形になろうと求め合う姿がとても沁みました。

12

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