ここが擬人化の極地!? セミ×宇宙人!

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作恩田星人

蝉丸
恩田に助けてもらったセミ
恩田(あだ名はオンディー)
宇宙人

同時収録作品破滅の鎮魂歌

その他の収録作品

  • Bonus Stage
  • セミ雑学①
  • セミ雑学②
  • あとがき

あらすじ

「おれの子供を産んでください!!」
恩田ことオンディーに突然求愛してきたのは、昨日助けたセミだった!?
おかげで無事大人になれたと言うセミ・蝉丸に、オンディーは──
「いや…おれは宇宙人なんだ。オスだし」

そんなこんなで早朝からの大騒ぎの末、同居することになった蝉丸とオンディー。
こうして、求愛の夏休みが始まった──!

カオスなアパート物語☆

作品情報

作品名
恩田星人
著者
雪路凹子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
ISBN
9784829686270
4.2

(24)

(11)

萌々

(9)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
101
評価数
24
平均
4.2 / 5
神率
45.8%

レビュー投稿数10

個性が強すぎて面白すぎました!

朝早く家のインターフォンを鳴らしたのは、昨日助けたセミだった。
一目惚れしたので自分の子どもを産んでほしいとお願いされたが、そもそもセミを助けたオンディー自身も宇宙人で、、、?!!
という、斜め上をいく設定で始まるコメディBL。

出てくるキャラがすべて個性豊かで、なにひとつ普通? という概念がない稀有なお話。
強面のバンドマンかと思ったイヌだったり、昨日血を吸わせてもらった蚊だったり、、、とにかく笑いっぱなしで、油断していると次から次へと小ネタを連発されて笑いが止まりません。


で、あいにく忘れがちとなってしまうのが、このお話のテーマ(?)笑
セミが宇宙人に子どもを産ませたいという、大きな命題です。

そしてセミもセミ設定なので命の期限があり、夏の間一緒に過ごすうちに、情が移ってしまい、自分がもといた故郷へ一緒に行けば、長く生きられるのではないかと提案するオンディー。
この辺りのやりとりと、そこから衝撃の結末までの流れに、ほろっとさせられます( ᵕ ᵕ̩̩ )


画が綺麗なだけでなく、ギャグセンスが(ラップのリリックとか最高!)神がかっていて、なんて素晴らしいんだろう!! と感嘆した作品でした。

ホントに面白いので、ホントに読んでほしいです!

そして、ラストのラスト。
6年後のあの完結の始まり的ラストは、また次のターンも読みたい!! と思わされる終わりで、最後まで凹子先生のセンスにやられた!!
くぅぅぅ!! と痺れた物語でした。

0

隠れた名(迷)作

まさに、夏の終わりのこの時期に是非! お薦めしたい、ピッタリの作品です!!

蝉と宇宙人にピン! ときたら、来なくても、疲れたあなたに超超お勧めの作品です。

今迄自分一人だけでこの作品の楽しさを味わっていました。
隠し過ぎました。
何故発売時にもっともっと声を大にして薦めなかったのか今更ですが悔やんでいます。
沢山の人の目に触れてこの作品の虜になる人が増えたら嬉しいです!!

耽美な絵柄からは想像もつかない設定と展開。
初めて読んだ時にはシュールでカオスな登場人物達に一気に惹き込まれました。

凹子先生の作品は中毒性有りです。
虜です。
そして私は泣きました。

春夏秋冬いつ読んでも素晴らしさに変わり無いですが、特に夏の終わりに、思い出の一冊となる事間違い無しの面白さです!

※因みに近況として、今パイコミックスで『箱庭綺談』という作品をWEB連載されてます。なんと無料で読めます! 
以前に同人誌でも頒布された作品の連載です!
気になった方は是非凹子先生 @mojamojaojiのアカウントチェックです!

2

新刊出てたんですね

画風とカラーのセンスが素晴らしく好みで、できれば紙で買いたい作家様なんですが、BLコミックスとしてはいまいちどれを読んでいてもピンときてなくて…今作で遂に開眼いたしました。

なんなんだこの才能とセンスの塊!!! 
しかも本丸純愛BL!!!

こうなると全てが自分の趣味ど真ん中で、現在所持本を読み返してトリップ中。Twitterまで追ってしまいました。ツイート内容もおもしろかわいくて、ずっと見ていたい笑

さて、『恩田星人』。設定に無理がありそうなのに、全く破綻していない。(というか、発想自体がすごい)それは笑いという暴走列車で強行突破しているからだと思うけど、作者の笑いのセンスがぴったりツボにはまれば、お話の最後にセミと宇宙人の純愛を無事見届けることができるでしょう。基本、純愛なんですよね。

その美意識の高さからどんな下ネタでも下品にならない、ボケツッコミ。時々深遠な真理をつくかのような登場人物のセリフ。そして礼子と唯路が見せる生身の人間らしさ。それらの緩急をつけたバランスが神がかってるとしか言いようがない。一発ギャグやダジャレみたいな瞬発的笑いも含んでいるし、読書中、作家様から「笑いとは最も知的な作業である」と常に試されているような錯覚すら覚える世界観はクセになります。Twitter同様ずっと読んでいていたい…

言葉のセンス、美的センスが優れていて説得力があるからこそ、内容とのギャップが存分に生かされている。嫌味がないのがまたいい。作風と人柄が不可分なタイプの作家様であって欲しいな笑

不条理な笑い、動物とお子さまに弱い人ならハマっちゃうんじゃないかな。画力がすさまじくて、全部お一人で描いておられるのだったら天才ですね。ここのところ、小説の挿絵を手掛けられる頻度が上がっているみたいで…そら需要あるだろうなと思います。

あーっ、めちゃめちゃ好きです!!!

4

セミと宇宙人

噂のセミBLです。セミBLだと思って読んだら宇宙人まで出てきて、予備知識無しだったので面食らいました。雪路先生の繊細なタッチで描かれる暴走がすごい。

◾︎蝉丸(セミ)×恩田(宇宙人)
謎のCP表記ですね…ほんと謎。
読んでる間もボケをスルーしてみたり、まともなこと言ってみたり緩急に翻弄されます。基本はコメディな上で、相手はセミですから、やはり登場してくるのが寿命問題。全力振り切ってる中で切なさまで混ぜてくるとは…面白かった!

終わりかたも大変良くて、もっと読まれて欲しい作品です。

1

カワウソとかキリンとか動物も沢山

雪路凹子さんは絵が綺麗で作風も独自路線を貫いていて好きです。

冒頭の「助けていただいた蝉です。僕の子供を産んで下さい」だけでも凄いのに、助けた恩人が宇宙人なんです。
更に下宿の大家さんはものすごく美しい口の悪いオネエで子持ち。その子供がめちゃくちゃ可愛いくて特殊環境への適応力高いの。
もうこれが出落ちでここが笑いのピークでもいいから続きが読みたい、と思ってポチりました。笑

割合的には9割9分振り切ったギャグで残りの1分がストーリーかなってくらい。でもそのストーリーが切なくて結構いいんです。
儚い蝉の命と愉快な仲間達とのひと夏の想い出…的な。
自分が夏を描いた作品が好きな事もあるけど、一瞬宇宙人と蝉の恋というトンデモ設定を忘れそうになるくらい…とまでは言いませんが笑
じんわりといいんですよ〜

6年後に明かされるオチがまた良かった〜。今度はあの子と恋をするのかな?

今回も笑えてとても面白かったです。
あっ作者さんラー◯ンズ好きですか?

1

爆笑オンパレード

完全ギャグBLマンガ♡
後半に申し訳程度のBLエチ展開添えられてますがそこでも抑えられない笑かしワード♪
根幹はBLなので全体的にもしらけたりは全くなかったです!

道路に出ようとしたセミの幼虫が助けてくれた恩田の元に人化して訪れ「子作りしよう」と言い出したが、恩田は宇宙人でそもそも雄なので子作りできない。そして大家はオネェで子供がいていろんな動物がどんどんアパートに来る。

完全シュールな展開。
開始数ページでギャグなのをドドンと宣言されたような展開に心置きなく楽しめました(笑)

1

夏休みといえば

この、感嘆しかない耽美で細密な絵で描かれる忘れられない夏休み。
カバーイラストのみを見れば、どんなキラキラした切ないお話が詰まっているのかと思いますが、帯の「セミ×宇宙人 ここが擬人化の極致!?」の文言に漂う不穏な空気。
そして裏表紙の超絶美形とばっちり目が合い、あら素敵と思いつつあらすじの小さな文字を読んでいくと、そこにはなんだか意味不明なセリフがちりばめられていて・・・。

この、隅から隅まで妥協せずに書き込まれた耽美な絵と、ツッコミどころの多すぎるシュールなギャグとのギャップがたまらない。
文句なしに神です。

6

少しだけ、置いてきぼりにあった感じ…。

初読み作家さんです。ファンタジーや擬人化とか大好きなので、帯にある『セミ』の言葉に反応して、思わず読んじゃいました。

とにかく、目力が強くて美青年な絵にウットリしました。なのに、しょっぱなから助けた蝉が男の子になって、「子供を産んでください!」なんてトンデモ展開で。
おまけに、他のアパートの住民も個性派揃いな上に、色々な動物が遊びに来る始末で。

蝉だから寿命問題はどうなってるの!?ひと夏だけの命!?そもそも、宇宙人と恋は成就して子孫は残せるの!?
…と、時々切なくなったりするのですが、それを味わう前にギャグが上書きしちゃって…。笑えばいいのか、キュンとなればいいのか分からず、ちょっとだけ置いてきぼりされたような感じで、いまいち楽しめませんでした。いや、ギャグは大好きなんですけどね…。

ただ、最後に2人のベビーちゃん(蝉ですが)が見れたのは嬉しかったので、萌え評価にしました。いなくなった後の、2人の幸せな新婚生活(!?)も見たかったです。

1

セミが霞んでしまうとは、まさにカオス

表紙で掴まったんですが、あらすじ読んで???
セミが求愛した相手が宇宙人って…セミって蝉?
画が美しいだけにどんなテイストのお話かと気になり、早く読みたくて首を長くして待ってました。

このタイプの作品は大体数ページでアタリかハズレが解るもんで、
直ぐによっしゃ~アタリ!とニンマリ。
6P短編スピンが収録されてますが、ほぼ表題作。描き下ろしが温かく読後の余韻がステキな作品です。

表紙の金髪イケメンがセミ…全然蝉感がなくてビックリですが、あっても困るな。
そして、求愛した相手の宇宙人が黒髪褐色のクールイケメンで、
2人ともハイレベルな美形なので、見てるだけで私のBL細胞が喜んでる。
エッチ少なめのコミカルシュール+アホギャグファンタジー作品で、夏休みのほのぼの日常です。

羽化する前に恩田に助けられた蝉が翌日人の姿で求愛しに来たら、
恩田は宇宙人で、しかもアパートの大家は子持ちの美人オネエ。
ビックリ蝉人間のセミが霞んでしまう個性派揃いですが、それだけでは終わらない。
色んな動物、昆虫がヒト化して登場するアパートはまさにカオスです。

どこに向かって行くの?!と笑いながらも心配になってしまう私。
でも心配無用で、カオスな理由もちゃんとあって納得?!できるかな…。
主人公が宇宙人とセミなので何となく終わりが予想できる部分もあるんですが、
アッパーで突き進んでいくかと思いきや、思いの外しんみりでせつない。
だからこそ余計に、余韻の残る読後感なのかとも感じます。

途中で拝めるアホシーンがバラエティ豊か。
オネエの子ども唯路が、セミが人間だったら同じ年ということもあり、
アホな遊び小ネタで笑わせてくれ、癒される。
下ネタがアッパーで、セミの股間がBLでは許されてもギャグでは許されない、
セミの股間にセミの顔…からの、オンディー顔でセミが壊れる。

こんな小ネタが山ほど詰まってて、隙間でせつなさがチラ見えする展開。
構成がしっかり練られてるので、アホギャグで終わらないのがさすが雪路先生です。
子どもにとって貴重なひと夏の想い出というには、せつない気もしますが、
宇宙で幸せにしてるんだろうと思うだけではない終わりに、新しい夏…心躍るラストは大好きです。

★破滅の鎮魂歌★
表題作に登場する公園でラップを弄られまくっていた、ビジュアル系バンドマン。
個性派揃いのメンバー紹介?なのかな…一番個性的な人が考えがまともってよくあるし解る。

描き下ろしはセミとオンディーのアマイチャおフロH、褐色と雪肌の絡みの美しさと、
セミの背中にある羽の入れ墨が色っぽいなぁ…まさかセミの羽に色気が宿るとは思わなかった。

※紙本:トーン描写と見えない絡みです。

3

ギャグ漫画…、のようで、きちんとBL。

作家買い。

個人的に、雪路さんの描かれるお耽美な絵柄と、それに相反するようなギャグ色の強いストーリーが萌えツボに刺さりまくるのですが、今作品もそのイメージを損なうことの無いコミカル路線のお話でした。が、コミカルなだけではありません。

序盤、まるでギャグマンガの体でストーリーは進んでいきますが、きちんとBLです。ラブが詰まってます。爆笑あり、萌えありの素敵な作品でした。






主人公は一匹のセミ。
夏、地中から這い出てきたところを一人の青年に救われる。
自分を助けてくれた青年に一目ぼれしたセミは、彼に自分の子を産んでほしくて人の姿に変化し、求愛しに彼のもとへと赴くが―。

という、ファンタジー要素も多く含むストーリーです。

セミが自分を助けてくれた青年のもとに、人の姿になって現れる。

という、これだけでお腹いっぱいになりそうな設定ですが、雪路作品なのでこれだけにとどまらない。

セミを助けた青年・恩田(オンディーというあだ名で呼ばれている)は、実は宇宙人。
そしてオンディーが住むアパートの大家さんはオネエで、しかも息子(名はゆいじ)までいる。

という、トンデモ設定です。

ゆいじに「蝉丸」という名をもらったセミは、大家さんの提案でオンディーの部屋に一緒に住むことになるけれど…。

蝉丸はセミ、ということで、彼の寿命は夏の間だけ。
彼らが出会い、そして訪れるであろう別れまでの期間は短い。

オンディーに一途に求愛し続ける蝉丸と、「宇宙人」だというオンディーの恋の行方はいかに。

非常にコミカルなストーリーですが、バックボーンが非常に秀逸です。

季節が「夏」ゆえに蝉丸はオンディーと出会い、そしてゆいじは夏休み中(だからゆいじは彼らとずっと一緒に行動しています)。
蝉丸が「セミ」なので、彼らがともに過ごせる期間はひと夏だけという短さ。

そのバックボーンがこれでもかというくらい生きていて、ぶっ飛んだ設定ながらストーリーに無理がない。

そしてコミカルなだけに非ず。
きちんとBL的な萌えも描かれています。

セミだから、本能として、子孫を残したいと思うだけではないのか。

というオンディーの思いと、

オンディーとだから、二人の子供が欲しい。

と願った蝉丸。

二人の想いが、コミカルに、けれど萌えと共にじわじわと読者の胸に流れ込んできます。

蝉丸とオンディーの間に、子はできたのか。

その結末が、終盤に描かれています。
天真爛漫で一心にオンディーと蝉丸を慕っていたゆいじの存在と上手に絡めたオチに、思わずウルっとしました。

雪路さんて濡れ場を描かれることが少ないイメージですが、「Bonus Stage」として二人の絡みも描かれています。綺麗な絵柄だからこそ、この濡れ場が非常にエロかった…。

ほぼ表題作ですが、もう一話短編が収録されています。
タイトルは『破滅の鎮魂歌』。
本編で、公園でラップを歌っていた彼らが登場するお話。

こちらは完全に非BLで、BL的な絡みは皆無です。

が、爆笑必至のお話でした。
ビジュアルがカッコいいのが、これまた良い。
カッコいい彼らのコミカルなやり取りに、腹筋崩壊しました。

『恩田星人』は基本コミカル路線のお話です。終始、ギャグがベースのお話。
コミカルすぎる作品はあまり好きじゃない…、という腐姐さまには正直お勧めしづらいのですが、爆笑の中にある二人の恋心に萌えがギュギュっと高まりました。

彼らが、オンディーの星で、ずっとずーっと幸せでいてほしいと願ってやみません。
そして、叶うことなら、ゆいじ視点のスピンオフなんかも描いていただきたいと絶賛切望中です。

3

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP