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表題作ベイカーベイカーパラドクス

十亀 秀臣,高校生,優等生の弟
十亀 秀征,高校生,天真爛漫な兄

その他の収録作品

  • シュレーディンガーの日常

あらすじ

ちょっとおバカな兄・ユキと、しっかり者の弟・臣は二つ違いの兄弟で同級生。
だめだめで甘ったれなユキに並々ならぬ想いを抱いている臣は、振られたと泣きつく彼を兄弟ルールで慰めたりと、お世話にいそしむ忙しい毎日だ。
ところがある日、突然ユキに「彼女ができた!」と無邪気に告げられて……。
臣がとった行動とは!?
歪でピュアな、兄弟愛!

作品情報

作品名
ベイカーベイカーパラドクス
著者
暮田マキネ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
発売日
ISBN
9784592721000
4.3

(193)

(121)

萌々

(40)

(22)

中立

(4)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
25
得点
835
評価数
193
平均
4.3 / 5
神率
62.7%

レビュー投稿数25

嘘で始まって、嘘で終わる。ちょっぴり切なさも残るお話

事故で一部の記憶を無くし年齢よりも遥かに幼い言動をする兄【ユキ】をたくさんの嘘で周りを固めながら献身的に守ろうとする弟【オミ】。

傍から見たら重すぎる愛、そして禁じられた行為は執着と紙一重と感じるほどです。
はじめは弟の臣のにーにへの執着がすごいなぁと思ったけど、にーにの臣への執着も負けていない。この執着があったからこそ記憶を取り戻すことができたのかもしれない。

作品全体を一貫してお互いに依存してる2人がとても重くてかわいい。そして兄弟の『慰めあい』がとてもとてもエロい。
乳首がとってもみずみずしい表現で描かれていて、あ~これはピンク色してるな……ってわかる乳首(伝われwww)
ちゅーちゅーとかいうのは幼児退行してるユキに合わせているのか?それが逆にエロさを増幅していた♡♡

ヤマが本当に良い人だった。彼がこの世界の常識、ルールと繋がる唯一の道だったのだと思うけど、2人は兄弟二人の世界を選んだんだね。
それでも、記憶を取り戻したユキにも今まで通り接し、上手くフォローするのはヤマにしかできない事だ……。
嘘で始まって、嘘で終わる。ちょっぴり切なさも残るお話だったけど、実兄弟(弟×兄)、執着、溺愛大好きな私には最高に刺さる作品だった!

0

絵柄に騙されちゃいけない、ダークな恋物語。

ほんわかした表紙ですが、中身は重症ガチ兄弟BLです。

本書を読む上で注意しなくてはならないのは、いわゆる「グルーミング」と呼ばれる性的虐待の手口を想起させる表現があることです。そういったことにトラウマがある方は、無理に読まない方がいいと思います。

兄のユキと弟のオミは、二人暮らし。ユキは交通事故の原因で記憶障害を患い、高校生なのに小学生のような知能と精神を持っており、そんな兄をユキが世話しつつ、無知につけこんで性的関係を持っている。有り体にいえばそういう話です。

見た目・精神ともに実年齢にそぐわぬ幼さの兄とは対照的に、逞しい体を持ちしっかり者のオミなのですが、兄の事を「にーに」と呼び、異常な執着心でもって束縛しています。

ストーリーと設定はグロテスクなのですが、絵柄がとても可愛くて清潔感があるのと、脇役達の倫理観がしっかりしているので安心感があり、スルスル読めてしまいました。

作中の台詞にもあるのですが、男同士の兄弟が裏で愛し合っていようが性行為をしていようが、子供が出来る訳でもないし、何ら問題がないと言われれば、反論し難いです。しかし、そういった後ろ暗い関係性に溺れる心理にはやっぱりなんと言うか不健康なところがあるように見えます。

しっかりしていつつも、年下らしい頑是なさで兄に迫るオミ。一方で、自分の欲が弟を正しい道から外し傷付ける事を畏れ、何が弟にとって最適なのかと葛藤し続けるユキ。

歪んでいるようでいて、互いにきょうだいを愛する気持ちは真っ直ぐであるということに心打たれました。

創作の世界にも現実同等の倫理道徳観を要求するのが当たり前の昨今ですが、想像の中では時に道を外れてもいいじゃない、と思う方におすすめです。

0

ありがたき兄弟BL

BLオタクの友人に兄弟BLを探してるんだけど...ときいたところ勧められたのがこの作品でした。
(多分)意外と少ない兄弟BLを描いてくださってありがとうございますという気持ちです。
ふわふわとした素敵な絵柄で読み心地が良く、作品の世界観もとても好きです!
受けを見つめる攻めの視線の甘さ(重さ)がすごく伝わりやすく描かれていて、執着攻めだッてなります。
最後の展開もかなり良いので、一気に読むことをオススメします

0

手放しに好きとは言えない

うううううう・・・つらい。

秀才で両親に重宝されている(大切により、こっちの方が近い)にーにと、平凡で、蔑ろにされている弟。弟を可愛がるにーにと、にーにを慕う弟。お互いにとって、お互いだけが“家族”で、相手を想う感情は、やがて兄弟愛以上のものになっていく。

弟への想いがなんなのか、認めたくない。認めてはいけない。しかし、自分の心のうちに止めるには、その気持ちは大きすぎて・・・強制的に、封じ込めてしまった。わからなくしてしまった。誰にもバレないように、自分さえもわからない奥の奥に、追いやってしまった。

そして、目を覚ます。幼い頃の、純粋な自分をやり直す。弟の、ズルくて甘いウソを、(よろこんで)受け入れる・・・。

うううう、、つらいでしかない、、あまあまだけど、ずっとつらい。ノドのおくに引っかかった、サカナの小骨みたいに、小さな、けれど確実な痛みがずっとずっと襲ってくる、そんな話。

二人にとってはハッピーエンドですが、それが果たして、本当にハッピーなのか。

ずっと近くで見守ってくれる、良心、ヤマくんが救いです。面白いし読み応えもありますが、手放しに好きとは言えない話。

1

ユキが幸せなら

うーん。異色ですね。
読んでて痛々しいというか可哀想というか…。
こんな状態になってしまったユキの当時を思うと、よほどショックだったんだろうなあ。
そしてそこまで追い詰めてしまったことを自覚した臣は…。

えーと?ユキが望んでただろうと思って臣は兄弟ルールしてるの?ユキが教えてくれたんだよって言って。
でもユキが友達の話をしたり彼女が出来たらユキを避けて。
臣の支配欲や独占欲は庇護欲なの?
ユキは臣に迷惑かけたくなくて友達や彼女を作ろうとしてたのに。

最後はユキが望むようにしたらいいと思うな。
臣がもう少し精神的に大人だったらなあ。

0

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