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3作品収録。
「もろとも」
ガチガチがんじがらめの兄・勝と自由人の弟・幸男(腹違い)、の義兄弟BL。
この勝が背負うモノの大きさ。
子供の頃からの寂しさが、誰からも評価されず愛されない今爆発して…
さて、幸男にも秘密があります。
それでも、小さな愛のかけらにすがってきた幸男の笑顔が勝を救う。
短い作品なのにこの完成度。読ませますよね…
激情も、侘しさも、強がりも。強さも弱さも。すべてもろともに。
「仁義ナシ!」
覚悟のないチンピラくんと刑事のお話。
基本ドタバタ風味だけど、思いはストレートで良い。
「聖なる男」
これはまた何とも独自な。
犯罪者がある島に流れ着いて教会に転がり込み、牧師に世話してもらう。
だがこの牧師にも過去があった…
2人の感情/行動が非常にスリリング。でもこんな刹那に、情熱がいいなんて言う男の精神力。これはやっぱりセイントだと感じる。
「もろとも」は神、総合「萌x2」で。
西田東さんの作品は本当面白い。
あったかくて可愛くて、たくさん笑えて、でもせつなくて。
本当、西田さんの作風&センスは私のど真ん中です。
今回は3つのお話が入った短編集。
表題作が約5割。
「もろとも」は異母兄弟のお話。
お兄さんの方は、デキル人。
好きな会社をやめて、
親父の会社の社員を路頭に迷わせないよう必死に頑張って、
親父の愛人の子供を面倒見て、
愛のない結婚とは言え奥さんを大事にして(っと私には見える)、
必死に必死に頑張ってるお兄さん、本当素敵です。
西田さんは本当サラリーマンを書かせたら天下一品ですね。
しがらみに縛られて、逃げ出したいけど逃げ出さず、
時にはふと我に返りながら、
でも食いしばって頑張る姿が素敵です。
一方その異母兄弟の弟は詩人で愛情というものを大事にしていて、
お兄さんとはまったく逆、癒し系。
その癒し系の弟が、踏切の所で怒る所、本当良かったです。
合いそうで合わなそうな2人。
その2人がすごくお互いを大事に思ってて。
素敵なお話でした。
2話目は「仁義ナシ!」。
むちゃむちゃ面白かったーっ!!
ダメダメやくざと刑事のお話。
短いんですけど、テンポが良くて、むちゃむちゃ笑えて、楽しくって。
お話全体通して、いつもより笑える所が多かったのですが、
ラストのコマは最高でした!
笑えます。
あの後どうなったんでしょうね。
まさかあのズボンを証拠として持って帰られたんじゃ(笑)
後、西川さんが書く泣き顔ってなんでこんなに可愛いいんでしょ。
ダメダメやくざの関口、本当可愛いです。
最後は「聖なる男」。
これも短いんですけど、良かったです。
牧師と船が壊れて島に流されてきた男の話。
牧師は過去の出来事への懺悔の日々でいるのですが、
最後、結局同じ過ちを繰り返そうとしてしまうんですよね。
過ちを繰り返そうとした時、
読んでてちょっとかわいそうで胸が痛かったです。
一方流されてきた方の男は本当悪い奴。
でもなぁんか素敵なんですよね。
話の途中で牧師が飼ってた犬が死んでしまい、
牧師がお墓に埋めようとしているシーンがあるんですけど、
男が死んだ飼い犬の墓標を割るんですね。
最初は「なんて事を!」と思っちゃったんですが、
「お前の魂は自由だ!」と叫ばれた時、
「なんだなんだこの感覚、やばい、泣きそう」でした。
男は特に牧師の過去を知らないと思うんですけど、
決して無責任な言葉には聞こえず…
なんでこんなにあったかく、救われる感じがするんだろう。
お話に対してもですが、西田さんに対しちょっと感動しました。
最後良かったです。
あの牧師さんを男に受け止めて欲しい。
救ってあげて欲しいと思いました。
西田さん、最高です!この作品も超おすすめです!!
この作家さんは、なんだってこう読者を笑わすのが巧いんでしょうかね?
もうセンスが素晴しい、天性のものとしか言い様が無いです。
正直に言います。
絵は萌えません。ヘタクソです。
でも、もうそこからして、笑いのツボなんです。
この絵だからこそ、ギャグも冴えるし、面白すぎるんです。
今回は短篇集でした。
【もろとも】
兄弟ものです。
(あとから血がつながってないことが判明するのですが)
真面目な兄に、ちゃらんぽらんな弟。
このギャップからくるギャグが、可笑しくて笑えます。
でも、抑えているところは抑えていて、シリアスなシーンは
胸に迫るものがあります。
踏切のシーン。
兄(攻め)は、弟(受け)に「俺の愛情を全部やる!!」といって、
自殺を食い止めます。ここはぐっとくるものがありました。
【仁義なし】
不真面目なヤクザの下っ端(攻め)と堅物刑事(受け)のストーリーです。
これはなんといってもラストのコマで大爆笑です。
ふたりが致したのはいいのですが、
そのあと、服を脱ぎ散らかしたせいで、
警察の捜索の前に出ていけなかったという……
このあと、ふたりはどうしたんでしょうね。想像するだけで笑えます。
【聖なる男】
明るいストーリーの中にひそむ、影を覗くような話でした。
牧師(受け)と漂流してきた男(攻め)の一見コメディです。
でも牧師には愛する男を殺した過去があり、
漂流男も自分の前から去って行くことを知った牧師は
同じく漂流男を殺そうとします。
結局ラストはそれができず、自分が死ぬかもしれないのを厭わず、
漂流男を助けに来て、ハッピーエンドとなりました。
必死になって、漂流男を助けに来た牧師の顔が涙でくしゃくしゃで
忘れられないラストシーンとなりました。
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西田東さんは、やっぱりギャグがいいですねー。
真面目一本の話も描かれるんですが、途中途中にやっぱりギャグを
挟んで欲しいです。
なんせ、これだけのセンスが有るのですから…。
これからもギャグ混在の本を期待します。
読もう読もうと思いながら放置していた一作。
ようやく読めました(●´ω`●)
相変わらずのクオリティ。この作家さんどれ読んでもはずさないんだよな。
表題作「もろとも」
兄弟モノですな。
体裁のために結婚した愛のない妻。
子供を催促されてはいるものの妻からは拒絶され。
よった拍子に弟と~なくだりであります。
弟の粘り勝ちwwwという気がしてなりません。
ちょっとした悪さをしては気を引こうとして、でも一線を自らは越えてこない
しかしながら~な惹かれあう掛け合いが面白い。
時々シュンとしたようなディフォルメが何気に好きでしたw
なんぞこれ
「仁義ナシ」
ヤクザ×刑事
結末がシュールすぎた( ´∀`)ゲラゲラ
「聖なる男」
危うく死エンドかと思いましたが、なんなくグッドエンド。
どっちかって言うと黒いほうが受だったら萌なんだけどな~
エロナシ
短編が三つ入ってます。
どれも失敗のない切ないお話ばかりです。
やっぱ表題作が一番良かった。
真面目な会社人間(攻め)と、天真爛漫なその異母弟(受け)の切ないラブストーリー。
性格が180度違うこの兄弟は、とても仲がいい。
弟は兄に迷惑ばかりかけてるんだけど、兄は弟の明るさに救われている。そして、お互いに恋している。
そんなある日、酔った勢いで越えちゃいけない一線を越えてしまう。
最後まで切なくて切なくて仕方がなかった。
ああ、西田東ワールド、めっちゃ好きだな。
キャラづくりも上手いし、ストーリーづくりも上手いし、心理描写も上手い。
唯一の欠点は絵、と言いたいところだけど、もう絵も好きになっちゃったんだよねw