紳士で暴力的で、誰よりもやさしいヤクザ――

やさしいあなた…

yasashii anata

やさしいあなた…
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神55
  • 萌×218
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
364
評価数
82
平均
4.5 / 5
神率
67.1%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
価格
¥648(税抜)  ¥700(税込)
ISBN
9784863495722

あらすじ

仲間と酒を楽しんだり待ち合わせに使ったり…
そんないつものBARで、飛び込みで歌う春本とデート中の水田は出会う。
それから映画を観たりメールを送り合ったりと、
中学生のような距離感と気持ちで逢瀬を楽しんでいた。
互いに素性を明かせないまま、それでも会わずにはいられない二人。
このまま夢の様な時間が続くよう願っていたが…?
西田ヒガシが描く珠玉のラブストーリーがついに登場!

表題作やさしいあなた…

水田,医師くずれのヤクザ
春本陽介,ヤクザ

その他の収録作品

  • 「やさしいあなた…」その後(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下:イラスト(描き下ろし)

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数15

ロマンティックなヤクザ達

 ヤクザだってこんな風にお洒落でロマンティックな映画の登場人物みたいな恋をしたっていいじゃない、と新たな世界を見せてくれた作品でした。ヤクザものでこんなに穏やかで温かい雰囲気の作品は、今までほとんど読んだことがなかったと思います。攻めの水田が小説好き、受けの春本が映画好きというキャラなので、度々創作の中の恋愛になぞらえて進んでいく2人の関係がとても魅力的でした。だからと言って気障過ぎるとか、わざとらし過ぎると感じさせることもなく、あくまで心地の良いなぞらえ方だったと思います。

 水田は組織に属してはおらずバックに組織が付いているだけですし、春本も仕事熱心ではなく職場にプライベートを持ち込むような人物ですから、ヤクザものらしい殺伐としたシーンはそんなに多くありません。いい歳した2人が仕事中も相手のことを思い出しながら、懸命に考えたメールを送り合っているのが微笑ましくて。もちろん仕事優先になって、相手と敵対したり距離を置かねばならない時もあるのだけれど、肩書きを脱いだ2人はしっかり想い合っていることが分かるので最後まで安心して読み進められました。春本を追って刑務所に入り、その中でさえも紳士的な水田がかっこ良過ぎて惚れました。

 ただ、「一体どんな結末が?」と思いながら読んでしまいそうな帯のキャッチがあまり良くないですね。この作品の魅力は結末に集中しているわけではないので。一歩間違えれば作品の魅力を損ねてしまう帯で何を伝えるかは、もっと慎重に考えて欲しいと思います。

1

紳士であろうとなかろうと

運命の人ですね。

いつものバーで偶然出会ってひかれあう二人。
もうお互いのことで頭がいっぱいです。

二人が仕事での自分と、相手のことを想像して彼の前での理想の自分とギャップがあって。
デートにわくわくしたりキスされそうになって逃げ出したり、中学生のようで紳士な二人のお付き合い。そう、お互い相手は紳士だと思ってるところがポイントですね。

ずっと関わりがあったのですがお互いが当人だと知らずとうとう顔を会わせます。

それでも二人でどこか南の島に行こうとしてたのに春本が行けなくなって刑務所に入る覚悟を。
そして水田も逃げられたのに自分から追いかけるように。

刑務所の中の二人も言葉は交わせないけど良かったです。出所後二人は会えるのでしょうか。

二人がお互いの素性を知らず、お互いを想い二人でいるときは素の自分でいられるのが良かったです。

深いお話だと思うのですが一読ではまだまだ到達できてません。いつかまた読み返して深く理解したいです。

1

映画を観たような感動の後のあとがき

中学もろくに行かなかったヤクザと、ヤクザ絡みで転落した医者崩れ。
そう聞いてイメージする荒々しくて激しい恋愛ものとは全く違う世界でした。
表紙の雰囲気そのままの紳士同士の切ない恋。

行きつけのゲイバーもサロンといった雰囲気で、バンドの生演奏に飛び込みでボーカルが入ったりするハイソサエティな空気の中、アクシデントで出会う2人の紳士。
ひとりは谷口会所属のヤクザ。もうひとりは対立する茜新会と繋がりのある元医者。

ロミオとジュリエットです。
素性を隠したまま惹かれていくふたりの姿が映画を観ているかのような美しさで描かれています。
仕事をしているときの自分と2人でいるときの自分、お互いがそれぞれを無理に演じているわけではないけれど、正直に言いたくない男のプライドや見栄、このひとには汚い部分を見られて失望されたくないという恋心、すべてが絡まって読んでいる側のやるせない気持ちがどんどん募っていくのです。切ない。全部を知っている人間としては、両方ともがより素の相手に惹かれているからこそつらい。
募りまくったやるせなさが大きければ大きいほど暴露の瞬間の衝撃も大きくなっています。泣いた。ふたりがひどい言葉を吐くほどに泣けました。

そこで終わらないほどの強い気持ちも本当に胸に迫るようで、しあわせな未来なんて見えないのに夢を見るふたりはフランス映画さながらです。
こんなに泣いた作品も久しぶりでした。こころがぐったり疲れましたが、いやな疲れではないのです。

感動のうちに終わった本編。
ふうと息をついて開いたあとがきのページにすべて持っていかれました。
西田さんのまんがは本編とあとがきのギャップが素敵すぎる。
大好きです。

3

オヤジスキー歓喜!!!

やっと西田先生作品が正当評価された\(^o^)/という思いで嬉しい限りです!過去作品ってレビュー少ないんだもの!
って、今も最後の25Pと10Pの書き下ろし
を読んで泣いてるんですがね。そしていつもの西田先生あとがきで笑わせてもらって読後感は最高!

しかし最後の書き下ろしは痺れたー。良かったー。
「やさしいあなた」というタイトルの意味が本当にわかります。
本当に西田作品のオヤジに喜ばされたり、泣かせられたり。
オヤジスキーは歓喜です!!!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
本作は雑誌で全話既読ですが、タイトルの優しい響きや毎回扉絵に引用される小説のフレーズや格言(コミックには未収録)と、作中で画かれる血生臭い現実とのギャップにいつもギュッと切ない気持ちになっていたものでした。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

((((;゚Д゚)))))))アワワワ!
そういうのめっちゃ大事よ!
引用元の小説の著作権とかの問題?
雑誌などの短期期間なら良いとか、西田先生ご本人が、よく考えるといらないなーと思われたのかしら?
西田先生の事だし、このレビュアーさんがギュッとされたんだから本当にふさわしい言葉が選ばれてたとおもうんですよねー。( ;´Д`)どうしてだ?誰かオトナの人教えて〜。
下記のレビュアーさんが雑誌に書き下ろしあったとおっしゃってたんで。
コミックになって販売促進のためにつけてるのかなーと思ってました。
出版事情では当たり前の事なのかな?

さて、本作品はかなり大々的に宣伝していたし「BL史上の最高の結末」と黒の大きな帯がついていたのでみなさんが注目されたみたいで嬉しいです。
が!過去作品は西田東名義なんですよ。検索する時にご注意下さい!
西田ヒガシだと最近の3作品しか出てこないんです。良作だらけなのに!( ;´Д`)
絶対にこの検索によって過去の良作を探すのを阻まれてしまってるに違いない!
しかし、西田先生、読み間違えられる事たくさんあって改名されたのかしら?

西田作品(西田東名義)がお好きなら「ディヴィジョン」「天国も地獄も」「願いかなえたまえ」などがオススメです。
これらの作品も本当に映画のようです。一般映画でも十分、いや十二分に通用する作品です。

あとは西田さんレビューには必ず書くのですが、今回の表紙はとてもステキでその心配はないと思いますが、過去作品などは特に初見の方はやっぱりとっつきにくい絵だし、表紙もなんだーこの髪型のおじさんがたくさん出てるんですよ。
で、皆さん「内容もちょっと古臭いの?」とご心配になる方もいると思うんです。2007〜2010年あたりの作品も多いし。
私もそうだったんですが、読んでいくうちにこのストーリーにはこの絵なんです!

どうぞ怖がらずにお手に取ってみてくださいd(^_^o)

2

読まなきゃソン! (๑→ܫ←)b☆イェィ♪

評価が高く、泣ける作品ということで手にしました。
表紙イラストもめちゃくちゃ好み。
そう!私は物語性のあるイラストが大好物なのです!
タイトルを挟んでの2つのイラスト。
コントラストが絶妙で気に入りました。
上段にメインCPの二人が、オデコとオデコをくっつけて満足気に俯いているイラスト。
そして下段にはその二人の大胆なキスシーン。
背景には二人の行きつけのバーが描かれています。
派手さはないものの、眺めているだけで幸せを実感でき、上手い!と思いました。
何時間でも想像の世界に浸っていられそうな気がします。

次に扉イラストが、遊び心満載で素晴らしい!と思いました。
映画「タイタニック」で有名な、「両手を広げて風を受けるシーン」と同じポーズをしている二人がマジ可愛い!
またそんな二人を、手前にいる後ろ向きの白い猫が見ている図もひょうきんで愉快!
ユーモアのセンスが光る素敵な作家先生だな、と思いました。
「西」と「ヒガシ」を田んぼの田で結んだペンネームもお茶目で個性的。
何と言っても絵が私の好みにぴったりで、大ファンになりました。

ヤクザ×ヤクザのCPということですが、二人とも実に紳士的で良かったです。
バーで出会ったモダンでカッコイイ男二人の心模様なども楽しく拝見しました。
お互い相手に一目ぼれという感じの出会いがロマンチックで萌えました。
二人ともにゲイ。
とそこは良かったのですが、二人ともタチ専です。
いったいどんな展開が待っているの、とページを捲る手が止まりませんでした。
が、扉イラストの通りの位置関係に収まりましたね。
すこぶる嬉しいです。

なぜって悲恋ものの映画を観て涙する、そんな春本の性格が可愛くて、可愛くて…。
可愛い春本には、是非「受け」であってほしいと思いました。
ヤクザなのに、大人の恋なのに、すごくピュアで優しくて新鮮な作品。
絶品です。
最初、部下同士が揉めているときに放った春本の言葉を聞いたときは、
「あれ?春本って部下に罪をなすりつけようとする嫌な奴?」と心配になりました。
でも、春本はそんなちっぽけな人柄じゃありません。
それどころか部下の為に自分の幸せを投げ打つ覚悟のある人。
大好きです。

作中、水田が褒め称える春本の歌う「モナ・リザ」。
どんな曲なのか知らなかったので早速ググってみました。
ナット・キング・コールのヒット曲で、バラード曲なんですね。
YouTubeで拝聴しました。
なんて素晴らしい歌声なんでしょう!
この歌を聴きながら、本書を読むとより心地よい臨場感で胸がいっぱいになります。
にしても…春本はこの英語の歌を歌うのかー。
スゴイなー、カッコイイなーって思ってしまいました。

お互いに相手の素性を知らず、やみくもに惹かれ合う二人。
本当は、二人はともに敵対する暴力団員。
春本は水田のことを医者だと思い、水田は春本を会社経営者だと思っています。
素性を隠して会っているうちに、二人の気持ちはどんどん高まっていきます。
そして、ついにお互いの正体がバレる時が来ます。
水田は地上げ物件に住人として居座り、そこに春田らが立ち退きをさせようと乗り込みました。
ここで初めて二人はお互いの素性を知ることになります。
一通り暴力団らしい修羅場が繰り広げられました。

あちゃー、もうダメ (。・ˇ_ˇ・。)
今後の二人は冷戦状態が続くだろうな。
あのいい雰囲気に戻ることは当分ないだろうな。
とこの時はそう思いました。
でもお終いまで二人が冷戦状態になることはありませんでした。
一度も。
どこまでも自分の気持ちに素直で、お互いを慈しみ愛することの出来る二人。
とても素敵で感動しました。
甘いけどほろ苦い恋愛映画を観ているような気分になりました。

例の物件から帰る自動車の中で、失った愛を嘆き、春本が泣きじゃくるシーンは圧巻でした。
私の目からも涙がポロリ。
大人でヤクザな男の涙、めちゃくちゃ愛しかったです!!
物語はまだまだ続きますが、小説と違いコミックスは割と早くに読めてしまいます。
あまり内容を詳しく語り過ぎても興ざめしてしまうと思いましたので、ここら辺で止めておきます。
もしもまだ読まれていらっしゃらない方がいらっしゃったら、是非読んでみることをお勧めいたします。
ラストでは二人とも社会的な制裁を受けますが、ストーリーに合ったとても素敵なハッピーエンドでした。
安心して読んで欲しいです ლ( ❛ ◡ ❛ ლ)

6

感動いまだに冷めやらぬ

とあるバーで出会った二人。
お互い紳士然とした振る舞いをしているけど、実はきな臭いヤクザもの同士で素性を隠したまま惹かれあっていきます。

攻めの水田は医師免許剥奪されてヤクザに成り果てた男。受けの春本は中学も碌に通っていないヤクザ。
どちらも一筋縄ではいかないタイプなのに、恋した男たちはどこまでも可愛らしくなってしまう。
メールの文面であれこれ考える水田。お誘いメールが届いてウキウキしちゃう春本。即レスは引かれるな…、OK!いや、まだだ。さっきから三分しか経ってない、とか可愛らしすぎる。

自分が理想とする男を演じ続け、相手にも自分がこうありたいと思う理想を見出して惹かれていく。
そんな二人が現場で出会ってしまい、お互いの正体を知ってしまった時。
今まで二人は「経営者」「先生業」と素性を偽って紳士として演技していたけど、お互いを想い合う言葉は真実だった。
だけど、お互いヤクザだとバレて本当の姿を晒す事になって、現場で対峙してワザと相手を傷つけるような事を言い合う二人の言葉が何と偽りに満ちていることか。
でもやり通すんです。
そしてその後、車内での泣きじゃくる春本の姿、わざとBGMのボリュームを上げる弟分にはこみ上げてくるものがあります。

お互いの素性を知ったあとはもう隠すものもなく(春本のネクタイがド派手になってる)ますます惹かれて結びつきを強固にしていった二人の結末。
こーきたかぁ!!と唸りました。
てっきり高飛びするんだとばかり思ってた。

私の大好きなシチュエーション「二人だけ」「二人しかいない」がまさかここで。
こんなところで二人きりで過ごしたカップル、他作品のどこにも存在しないんじゃないでしょうか。
どんな厳しい場所、厳しい条件であっても、二人一緒にさえいれば言葉を交わせなくとも、そこは二人にとって地上の楽天のような甘美な世界になる。そこが堪らなく良かった。
そして相手のことを想えば拘束服さえ厭わない。

二人で足を洗う日は来るんでしょうかねぇ。
いつか足を洗って欲しいです。

私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品。
言葉が幾つあっても語り足りず、ヤクザものが嫌いじゃなければまぁとにかく読んでください、読めば解ります!と言いたくなってしまうような作品でした。

教えてくださり本当にありがとうございました。

7

甘い甘い気持ちになれる

今はモナ・リザを聞きながらレビュー書いています

西田先生の作品は初めてじゃないですが、これまで読み終えたの一冊だけで、
人間ドラマのようなストーリーは私の大好きな今先生となんとなく似ていて
でも絵柄?がなんとなく苦手のように感じていて、作品を見かける度にこれ読むぞ!と決心したものの
なかなか実行できませんでした...

そこである日、某通販サイトをぼんやり眺めてたら、この本の表紙が目に映ったのです
やさしいあなた...
西田先生のよく描く、二人の男が横に並ぶ表紙ではなく、映画のワンシーンをフィルムで見る静かで優しそうな雰囲気
こういうフィルム風?の表紙も良く見かけますが、そこはやはり先生の絵柄のリアル感がものを言いますね
すごくリアルに、エレガントに、そして優しそうに見えます
表紙を見ただけで、この話はきっと甘い恋の話なんだろうなあと思い、気づいたら何度もタイトルを呟いてた(笑)
というわけで、いつもと違う表紙とタイトルに見事に魅了されて、今度こそちゃんと読みたいと思いました

そしてさっき読了して、今はただ甘いモナ・リザのメロディがいつまでも繰り返してます
なるほど、この歌をキーワードに選んだことをすごく納得できます
表紙のふたりもきっとこのレコードを聴きながら、ダンスでも踊って、ふと唇を重ねたですね
「やさしいあなた」、それは水田のことでありながら、春本のことでもあると思います
不器用な彼が5分経つまでメールの返信を躊躇する時、愛しい人からのメールをフフとにやける時、
かっこいい表情で恋人に別れを告ぐ時、彼の優しさに私は心打たれました
やさしいあなた=愛しい人、つまり二人にとってお互いは優しい恋人ということ、と私が勝手にこう解釈しました

5

西田ワールドにやられました

はじめての西田作品でした。
なんでしょう?この空気感。ワールドにイッキに引き込まれてしまいました。その後、立て続けに6冊ほど読みまくりました。それくらい掴まれましたよ!

以前に電子書籍のサンプルをチラ見したときは、男性向けコミックにありそうなやや劇画調の絵が苦手で読むに至らなかったのですが、バカでした。もっと早く読んでおけばよかった〜。

このお話の醍醐味は、大人の男のかわいさにつきると思います。
大人の男男した攻め受けが、プラトニックなデートでうきうきしてる様はなんとも萌えます。他の西田作品もそういう感じのかわいいオヤジが出て来ますが、この作品は2人ともヤクザという設定なので暴力的なシーンとのギャップにやられました。

特に受けの春本がいちいちかわいい〜のです。
最後のお話で刑務所の独房に2人で入れられたシーン。大好きな攻めの前で大きい方をもよおしちゃった春本が、恥ずかしさと苦しさで涙目になってる顔がかわいすぎて、悶え転がりました。

あの劇画調のオヤジからは想像もつかないかわいさを繰り出してくる西田ワールド。やられました。そして目覚めました。
過去の作品もばんばん読むつもりです。

10

帯の影響・・・たぶん?

「結末を見よ」ではない気がしたんです。目を閉じて思い出されるのはラストシーン以外の部分でした。作者の作品などは特に、読む前から結末など気にしたくなかった。だけど本を開く前の時点で、これは帯があまりにも目立つんですよね。意識しないつもりでも結末ばかり気になって、面白さが半減してしまったことはとても残念でした。そんなわけで、評価は迷って中間にしています。

個人的にここだと思ったクライマックスは、泣き顔が忘れられないあのシーン。体はホットで頭はクールなつもりが、そうではいられない、オトナ年齢の恋。嘘で本当、本当で嘘。演技であって演技でないようなところを、こんなふうに見せてくれるなんて、やっぱり西田作品はいいなぁ、ステキだなぁと思いました。最初の出会いで即座に靴を見るあたり、ああ、すごくいいですね。脳内でモナ・リザを流しながら本を閉じました。不思議なぐらい穏やかです。

6

いい映画を観たような。。。

気になる作品は多々あるものの、初めての西田ヒガシさん作品でした。

大の大人の中学生のような恋愛。
相手に夢見て、自分を装い、本当の自分の姿をひた隠しにする。ワイルドなご職業のふたりにしては、どこまでもプラトニック過ぎるおつきあい…。

そう言えばいろいろな作品を読んでいるとき『どうやってタチとネコの役割分担が決まるんだろう?』と不思議だったことがあるのですが、いきなりキスしてきた水田を突き飛ばして走り去った春本が、後日「猫の経験がないもので」と告白するシーンがありちょっと目からウロコでした!

できるだろうか
隠しとおせるだろうか
それとも足を洗えるか
恋のために
愛する人のために
と思い悩む春本は、水田との最悪な再会でお互いの本性を知ることとなります。

お互いの本当の姿を知ってからも思う気持ちは冷めることなく、やっと結ばれたふたり。
ラストはふたりで逃避行とはならずに、帯にある通りの“BL史上に残る最高の結末!!”を迎えますが、この終わり方が確かにふたりにとっての大団円だったと思います。

独房での春本の泣きそうな顔…それに気づいた後のやっぱり紳士な水田!!

こんな素敵な映画のような本編でのあとがきが何故あれ??と大爆笑〜してしまいましたが、他の方のレビューで「安定のカオス」なんだそうですね。
他の作品のあとがきもとても気になります。

11

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